「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPDの自殺関連行動の自己統制モデル (2)

2013年08月30日 21時24分54秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

 自傷行為の治療では、 ふたつの臨床的課題があります。

 自傷行為を減らすことと、 入院の必要性の判断を含む 危険性の評価です。

○ 自傷行為を減らすこと

 患者の自傷行為の 主観的な体験を 包括的に評価し、 患者に伝えることで、

 自傷行為を減らすために 使うことができます。

 その際、 自殺関連行動の次の側面が 評価されます。

1. 自傷行為のプラスの作用

 自傷行為は 人を操作したり 関心を引こうとするのではなく、

 感情統制, 自己懲罰, 自己確認といった プラスの作用を理解しいきます。

2. 過去の自殺関連行動の意図

 過去の自殺関連行動の意図によって、 死ぬ意図の有無が 判断されます。

 この意図は、 客観的状況からだけでなく、

 患者の主観的な報告によって 確認していかなければなりません。

3. 自傷行為の原因となる 認知と認知過程

 患者は 自傷行為に良い点があるという、 歪んだ信念を持っています。

 辛い精神状態に対処するのは 自傷行為しかないといったものです。

 それは認知的再構成によって 修正することができます。

 臨床家と患者は協力して、 感情の高まりが どのようにして

 外的なでき事に 歪んだ認知をもたらすか、 理解していきます。

4. 自傷行為の影響

 自傷行為を強化するような 影響を知り、

 強化のパターンを変えて、 適切な行動を促していきます。

 患者が意図した影響と 意図しなかった影響を区別し、

 対人関係を改善する契機となります。

 弁証法的行動療法や認知行動療法では、

 自傷行為の衝動や 歪んだ認知の 修正を試みます。
 

 弁証法的行動療法では、

 患者の感情や経験を 有効なものと認める 「有効化」 と、

 価値判断をしない介入によって、

 感情統制機能の強化と 自己非難の緩和も 目標とされます。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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BPDの自殺関連行動の自己統制モデル (1)

2013年08月29日 22時35分23秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 BPDの人は、 自分には価値がないという 深い感覚が込み上げて、

 感情にもてあそばれ、 失望と拒絶に耐えられなくなっています。

 彼らは それを自覚して受け入れるのが 極めて苦手なのです。

 自分自身の反応に対して 非常に批判的で、

 自己の 「無効化」 と 自己批判が生じます。

 認知的にも、 誤解されている, 誰も自分のことを気にかけてくれない,

 自分はどこか欠けている と感じています。

 彼らは 不快感を認識して 言語化する能力が未発達です。

 このような経験, 感情, 信念は、 自分が悪いという感覚に 通じていきます。

 自分の価値を認識してもらうため、 他者に強く頼ろうとします。

 感情の統制を欠いているので、 対人関係にすぐ失望して、

 低い自己評価への攻撃と 感じてしまいます。

 彼らは、 自分を動揺させた原因と 自分自身の両方に対して、

 制御されない怒りを感じて 半狂乱になります。

 自分が悪いという感情, 自分への怒り, 自己非難が、

 自殺や自傷行為につながっていくのです。

 自己統制モデルでは、

 自傷行為と自殺関連行動に ふたつのプラスの作用が あると考えられます。

(1) 自分に身体的な傷をつけること

(2) 自己、 特に感情を統制し、 心のバランスと 幸福の感覚を回復する

 患者は 耐えがたい感情, 思考を制御できないことに、 自己非難を伴っています。

 これは極めて惨めで、 例え数時間でも 永遠に終わらないように感じられます。

 この気持ちを変えるために 何かしなくてはならないという 強い欲求が高まり、

 自殺企図や自傷行為が生じるのです。

 それよって感情統制機能を回復し、 その後で気分が良くなります。

 従って、 自殺企図の後に入院しても 何の役にも立ちません。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より

(次の記事に続く)
 
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自殺関連行動の伝統的モデル

2013年08月28日 20時52分50秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 メディアが描く 自殺に至るパターンは、 BPDの人に 当てはまるとは限りません。

 うつ病の人は 何らかのストレスや喪失体験のあと、

 絶望や孤立を経験し、 生きるに値しないと感じて、 自殺企図に走ります。

 その試みが失敗すると、 動揺するのが通例です。

 このような 伝統的な自殺行動のモデルは、 BPDの人には当てはまりません。

 BPDの人は多くの場合、 自殺企図と自傷のエピソードを 同様に語ります。

 自殺企図の後、 気分が良くなったと 感じる傾向があるので、

 自傷行為と同じく 感情統制機能があると考えられます。

 あるBPDの女性は、 大切な人に 強い怒りを感じると、

 罪悪感を覚え、 自己嫌悪が生じると言います。

 その状態から逃れるため、 自分の体に痛みを与えたり、 薬を過剰に服用したりし、

 辛い感情からの 解放感が得られました。

 彼女は、 自分の状況に対処するために 自分が何かをしたという 気持ちになり、

 「コントロールが戻った」 感覚を 経験したのです。

 その結果、 恐怖感や孤独感が減って、 死にたい気持ちが消えました。

 自殺企図の悪い影響は 残りませんでした。

 このように、 うつ病の自殺関連行動の伝統的モデルとは 明らかに異なります。

 BPDの人の自殺関連行動には 感情統制機能があるのです。

 BPDの人は 自殺を図った後に 気分が良くなるので、

 自殺企図によって 人の関心を引いたり 人を操作しているという、

 誤った結論を導く 恐れがあります。

 BPDの自殺関連行動には、

 そのリスクと管理方法を 判断するために、 別のモデルが必要です。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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自傷行為という体験

2013年08月26日 22時19分45秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 対人関係での喪失体験が、 それが現実でも想像でも、 自傷の引き金となります。

 その体験の解釈 (認知) において 自責や自己非難が生じ、

 統制が失われて、 自傷行為が起きます。

 激しい辛さが、 解離によって 感覚麻痺に陥りますが、

 辛さも感覚麻痺も 耐えがたいプレッシャーなので、

 自傷行為によって 解放感を感じたり、 感情のバランスを取り戻します。

 痛みを感じると 自傷行為をやめる人もいます。

 血を目にすると 悪い感情から解き放たれたと感じて、 自傷行為が止まる人もいます。

 自傷が 不快感を緩和すると言われますが、

 これは 自己懲罰による罪悪感の解放など 心理的要素と関係があります。

 ひとつの痛みが 別の痛みによって解消するという、 生理的メカニズムがあります。

 自傷行為によって エンドルフィンが生じ、 痛みを緩和するとも考えられています。

○ 認知と認知的要因

 自傷行為を行なう人は、 自傷行為に良い点があると 信じ込んでいますが、

 これは 「歪んだ認知」 です。

 彼らは、 感情的苦痛より 身体的苦痛なら耐えられると 思い込んでいます。

 ネガティブな感情を取り除くのは 自傷しかないと信じ、

 それで自分をコントロールできると 信じています。

 怒りのために 自傷行為する人にとっては、

 怒りを人に向けるのは 悪いことで、 自分を傷つけるほうが 良いことなのです。

 自分を罰したい人は、 自分が苦しんでしかるべきと 信じています。

○ 解離, 自傷行為, 痛みの経験

 自傷行為の最中に 痛みを感じない人は、

 うつ, 不安, 衝動性, 心的外傷, 性的虐待など、

 障害が重いと考えられます。

 無痛感覚は、 神経感覚的要因と心理的要因の 両方に関係があるともされます。

○ 生物学的要因と神経認知的要因

 自殺企図者は セロトニン機能が低下し、

 衝動性と攻撃性が高まることが 知られています。

 また、 ストレスに対する 神経内分泌系の過剰反応によって 自傷行為が起こり、

 コルチゾンの分泌が高まっています。

 自傷行為をする人の脳脊髄液の中では、 脳内麻薬物質の濃度が変化し、

 痛みの調整に 重大な障害が起きているとうかがえます。

 以上のことから、 全ての自傷行為に 生物学的基盤があると言えるでしょう。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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自傷行為の 理由とプラスの作用

2013年08月23日 22時41分17秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 一般に、 自傷行為は

 人の関心を集めるため, 人を操作するためにすると 思われています。

 しかし 自傷行為は隠されることがしばしばで、

 患者は自傷行為を 深く恥じていることがよくあります。

 自傷行為を図る前には、 患者はほとんど孤立しています。

 自傷行為の意図と その影響は区別すべきです。

 患者は感情に圧倒され、 人に与える影響を 気付いていないことも多いのです。

 けれども結果的に 人の注目が集まると、 元々 感情の統制が目的だったのに、

 得られる関心が望ましくなり、 自傷行為がやめられなくなることは あり得ます。

 以下は、 患者から報告される 自傷行為のプラスの作用です。

・ 感情統制

  極度の感情の緊張がほぐれて 気分が良くなるように感じられます。

・ 注意をそらすこと

  精神的苦痛を紛らわすために 行なわれることがあります。

  患者は 自己陶酔に類似した体験として 自傷行為に没頭します。

・ 自己懲罰

  激しい羞恥心, 後悔, 自分が疎外されているという、

  耐えがたい状態からの救いになるのです。

・ 精神的苦しみの具体的な確認

  目に見える証拠もないのに、 自分が恐ろしく感じているのは 信じがたいことです。

  傷痕やあざは 自分の精神状態を 具体的に証明するものになります。

・ 感情を制御すること

  患者は自傷をすると、 でき事や感情を 制御できると感じます。

  他者の行動や でき事から生じる 苦痛を制御しようとします。

・ 感覚麻痺と離人感の緩和

  この働きを 「現実回避」 と呼びます。

  BPDの人は、 感情的に過剰な負担を抱くと、

  感覚麻痺や離人感の状態に 陥るかもしれません。

  自傷行為はそれを緩和させてくれる 数少ない行為です。

・ 怒りのはけ口

  自分を傷つけることで、 怒りの感情を行動に移すのは、

  他人に向けて怒るより 安全で、 罪悪感が生じにくいと感じられます。


 自傷行為のプラスの面として 次のものがあります。

 感情的な辛さを 具体的な辛さに代える (59%), 自分を罰する (49%),

 不安と絶望感を和らげる (39%), 感情を制御できると感じる (22%),

 怒りを表出する (22%), 感覚麻痺や離人感の緩和 (20%),

 人に助けを求める (17%), 嫌な記憶を消し去る (15%)

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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自傷行為の背景と定義

2013年08月23日 22時40分18秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 自傷行為には2種類あります。

 ひとつは 実際に死のうとする 意図をもって行なわれるもの、

 もうひとつは 自分にダメージを与えても 死ぬ意図がないものです。

・ 自殺企図

 故意の自己破壊的行動で、

 少なくとも部分的に 死を意図してなされるものと 定義されます。

 しかし 個人の主観的意図を知るのは 難しいことです。

 事後の報告は、 再解釈や 行動の結果の影響を受けている 可能性があり、

 自傷した時点の精神状態を 表現していない公算があります。

 自傷行為の理由は様々で、 しかも自殺の意図が曖昧なので

 不確かなことが多くなります。

 また、 患者の意図の捉え方が 歪んでいることもあります。

・ 自傷行為

 自殺の意思のない 意図的な自己破壊行動と定義されます。

 BPDに極めて特徴的なものです。

 不安定になった感情を 改善しようと企てられたもので、

 BPDの人は それをはっきりと自覚しています。

・ 自殺関連行動

 自殺の意図のあるなしに拘らず、

 結果的に死に至らなかった いかなる自傷行為も含むものと 定義されます。

 自傷行為および あらゆる自殺企図が この範疇に入ります。

○ 問題の頻度と重要性

 BPDの人の75%が 自傷行為を行ない、

 50%近い人が 少なくとも1回の 深刻な自殺企図をしていると 推定されます。

 さらに BPDの入院患者の80%が 自傷行為を示します。

 自殺企図と自傷行為は、 当人の中では別物であり、

 意図と方法が 明らかに異なっています。

 自傷行為と自殺企図の 両方を行なうBPDの人は、

 自分の致命率を 低く捉える傾向があります。

 自殺の意図が曖昧でも、 致命率が低いわけではありません。

 薬物の過剰服用は 致命率が低いと思われがちですが、

 死ぬ意図が 乏しいとは限りません。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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自殺関連行動と自傷行為

2013年08月22日 21時12分28秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 BPDの自傷行為には 矛盾した逆説的な性質があります。

 自傷行為は 肉体的・精神的にも 並外れた苦しみを引き起こす一方、

 苦しみを和らげるために行なわれ、 実際 そのように体験されることが多いのです。

 肉体的な苦痛は、 精神的苦痛より まだ耐えやすいと言います。

 また 身体的な傷は目に見え、 精神的苦しみの具体的な証拠となります。

 患者は  「身体を傷つければ、 本当に自分を殺さなくてもすむ」  とも考えます。

 臨床家は入院させなければと考えますが、

 この行動が当人に 生き続ける「許可」 を与えてるとしたら、

 入院は不必要で 逆効果になりかねません。

 自殺企図の場合もそうです。

 このような誤った判断や誤解は、 自殺可能性に対する 過小評価と過剰反応という、

 BPDの自傷行為の もうひとつの逆説的側面に関わるものです。

 BPDの人は 自殺念慮を抱きながら、

 自殺を意図しない自傷行為, 自殺の脅し, 致命的でない自殺企図を

 行なうことがしばしばあります。

 周囲がそれを  「オオカミ少年の訴え」 と 見なすようになることもあります。

 そして 真の自殺の危険性を、 過小評価もしくは 無視するようになってしまいます。

 自傷によって 周囲の関心を集めようとしているという、 誤解が生じるのです。

 自殺関連行動は 多くの精神障害で起こりますが、

 致命的でない自傷行為が 些細なきっかけで繰り返されるのは、

 ほぼBPDだけのものです。

 そのため臨床家のなかには BPDの治療を嫌がる人もいますが、 残念な状況です。

 BPDの治療は いかにストレスが多くても、

 やりがいのある 実りの多い経験になります。

 患者は 慢性的な自殺念慮を振り払い、

 自傷行為をやめることができるようになるのです。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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自転車で心子に会いに

2013年08月20日 22時16分52秒 | 心子、もろもろ
 
 今日は心子のお墓参りに、 初めて自転車で行ってきました。

 引っ越して 前より霊園に近くなり、

 どうにか 自転車で行ける距離になったので、 サイクリングがてら。

 15㎞ぐらいあって、 順調にいっても 50分くらいかかるでしょうか。

 でも今までは 2時間弱かかっていたし、 交通費も 往復千数百円だったので、

 時間も経費も 大分節約になります。

 健康・ ダイエットにも。

 ただ道行に慣れてないので 今日は疲れました。 (・_・;)

 何だか心子との距離も 縮まったような気がしますね。

 新居にも遊びに来るように 話してきました。  (^^;)

 これまでは、 霊園までのバスが 20分に1本しかなく、

 帰りも バスの時間に遅れないよう 急いで戻らなければならなかったのですが、

 それを気にしなくて済みます。

 途中、 映画と食事もしてきましたが、 それにも便利です。

 今日は心子似の花屋さんとも ゆっくり話せました。

 いつも次のお客さんがいるため なかなか長時間話せないのですが、

 今日は余裕があったので。

 駅前が開発されるそうで、

 この花屋さんも 4年後にどうなるか 分からないと言ってました。 (・_・;)

 先のことを 心配しても仕方ないですが。

 また来月も 楽しみにしてます。  (^^)
 
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露天の岩風呂が最高

2013年08月19日 21時35分53秒 | Weblog
 
 連日猛暑が続いていますが、

 “夏は暑くなくっちゃ” という σ (^^;)は 喜んでます。

 炎天下に好き好んで 自転車で出かけたりしてます。

 部屋では 昼間はエアコンをかけて、 快適にしてますが。

 新居周辺は 銭湯がとても多くて 嬉しい限り。

 自転車で行ける距離に 10数軒もあり、 あちこちの銭湯へ行ってます。

 先日は、 露天の岩風呂など、 湯船が10種類くらいある 所へ行きました。

 岩風呂は風情があり、 色々なお湯が 心地よく楽しめます。

 ただ どの湯船も、 特に露天風呂が ぬるめなのが玉にきず。

 熱い湯も好きな僕としては ちょっと物足りないところがあります。

 水風呂も 冷たいのとぬるめのがありました。

 夏は冷たいのが気持ちいいですが、 長く入っていることはできず、

 ぬるめのも快いですね。

 つい長時間 浸かってから出たら、 更衣室のクーラーが 冷え冷えと感じ、

 もう一度お湯に入り直しました。

 露天風呂に入ったら、 体が冷えていたので、

 ぬるめのお湯が 丁度いい温度に感じられます。

 こんなに気持ちいいお湯は 初めてでした。

 母の胎内というのは ほんとにこんな感じじゃないかと 思えるほどで、

 いつまでもじ~っと 飽きずに浸かっていたのでした。

 やっと上がって、 時計を見たらびっくり。

 何と 3時間も経っていました。

 σ(・_・;)  元々長湯だし、 湯船も多かったわけですが、

 最後の露天風呂に 相当入っていたようです。

 体重計に乗ると、 これまたびっくり。

 何と 2.5㎏も減ってました。

 熱い湯ではないから 汗だくというのではありませんが、

 長時間なので じわじわと発汗していたのでしょうか。

 そのあと 大量に水分補給。

 風呂上がりは 本当に気持ちいいものですね。

 久しぶりに 寝酒にビールを味わいました。
 
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名物女将の人情に

2013年08月17日 22時19分40秒 | Weblog
 
 きのうの記事に 肉玉そばのことを書きましたが、

 もう一軒、 引っ越し前に行った店があります。

 昔から有名な店で、 TVでも何回か紹介されたことがある

 「グルメハウス薔薇亭 (ローズてい)」。
http://nakadori.jp/shop/0333300204.html

 夫婦でやってる洋食の店で、 薔薇や とりどりの小物が飾られており、

 大盛りの料理が評判です。

 すぐ近くではないので、 十何年前かに 1度か2度行ったきりでしたが、

 引っ越す前にもう1度 行っておこうと思ったのです。

 頼んだのは、 チキンカツとエビフライとメンチの ランチ。

 普通の定食の 1.5倍か2倍ありそうな ボリュームです。  (^-,^)

 売り物のキャベツも うずたかく積まれています。

 途中で、 派手やかな出で立ちの名物女将が、

 「アイスコーヒー飲めますか?」 と聞きます。

 昔 僕が来たことを 覚えていないのは当然で、

 初めてのお客に サービスで出してくれるのかと思い、  「お願いします」 と。

 こくがあって、 とってもおいしいアイスコーヒーでした。

 特別の自家製だそうです。

 帰りがけに引っ越すことを話すと、 女将さんは びっくりして嘆き悲しみ  (^^;)

 「別れは大嫌い」 「さよならは言わない」 「また来て」 と、

 帰ろうとする僕を いつまでも引き留めて 話しかけてくれました。  (^- ^;)

 料理はちょっと あらもありましたが、

 暖かい人情に 触れたひとときでした。  (^^)
 
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前の住まいへ行ってみた。  肉玉そば

2013年08月16日 22時05分55秒 | Weblog
 
 引っ越し後の荷物の整理は だんだん進めています。

 段ボールは全て開け、 やっとゴールが見えてきました。

 買い物も色々し、 レイアウトや収納も工夫しています。

 先日は 引っ越し前の部屋まで 自転車で行ってきました。

 (σ (^^;) は かなりの距離でも 自転車で行きます。)

 実は 荷物の忘れ物をしていたのです。

 幸い荷物は そのまま残っており、 自転車で運んでくることができました。

 僕が引っ越した時は、 まだ転居の予定がない人も 多かったようですが、

 それから一ヶ月足らずで 大方の人たちが引っ越してしまったようです。

 管理人さんが 部屋を紹介したのかもしれません。

 いよいよ廃屋のようになってしまっていました。
 

 近くのラーメン屋にも行き、  「肉玉そば」 食べてきました。
http://livedoor.blogimg.jp/kigekiramen/imgs/9/3/933aa3e4.jpg

 ここは まだできたばかりの店で、

 引っ越す前に2回行き、 ファンになったのでした。

 豚骨, 牛骨, 鶏ガラの 「三獣スープ」 が 実に濃厚で絶品です。

 「日本一ごはんが進むラーメン」 が コンセプトで、 ごはん普通盛りは無料です。

 スープにごはんが合うだけでなく、 麺と一緒に食べても抜群。

 焼き豚でなく、 炒めた肉が たっぷり乗って、

 僕はこれが すこぶる好物なのです。

 もちろん ごはんにもぴったり。

 真ん中に落とした 生卵の黄味も、 とろりと麺に絡んで 最高です。

 くし切りの 生に近い玉ねぎが入っており、

 シャキシャキ感と辛味が 僕の好みです。

 店のお兄さんは 僕のことを覚えてくれていて、

 「新居はどうですか?」 などと 声をかけてくれました。

 お客が一杯でないときは、 入り口の外まで 丁寧に見送ってくれます。

 チェーン店ですが まだ店数が少なくて、 滅多に食べられないのが残念です。
 
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BPDへの精神療法の効果

2013年08月15日 21時56分34秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 精神分析的精神療法を受けたBPD患者は、 標準的治療を受けた 人たちと比べて、

 うつ症状, 対人関係機能, 自殺企図と自殺行為の回数, 入院回数が

 有意義に改善したという 研究結果があります。

 BPDに対する 応急処置はないけれど、 長期間 精神力動的精神療法を続けると、

 大いに改善する可能性があると 結論付けられています。

 DBT (弁証法的行動療法) を 1年間受けた患者では、

 自殺関連行動と入院日数が 少なくなりました。

 また 同じ治療者の下に 長く留まっていたことや、

 薬物使用を減らす効果も 明らかになりました。

○ 精神療法のまとめ

 BPDは 特別のアプローチが必要な 精神障害です。

 充分な期間 適切な治療を受けることで、 大多数の患者が 確かに回復すると、

 臨床的にも実証研究からも 裏付けられています。

 古典的な精神分析の 初期の試みは成功しませんでしたが、

 それを修正した治療法は 多くの患者に有効です。

 精神分析理論に基づく 精神力動的精神療法では、

 意識されない思考, 感情, 行動のパターンを 患者が認識することが援助されます。

 認知行動療法では 技能訓練を通して、

 思考と行動の 破壊的なパターンの 認識と修正が行なわれます。

 全ての精神療法において、

 患者と治療者との治療同盟は、 成功に欠かすことができません。

 第一に優先すべきは、 患者が自分を傷つけないよう 安全を確保することです。

 薬物療法やその他のプログラムが 並行して必要なこともあります。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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認知行動療法 (2) 

2013年08月13日 21時14分54秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
○ BPDの認知図式療法

 発達早期に形成される 適応不全をもたらす 認知図式の概念では、

 それが幼少期に端を発し、 長期にわたって 広く浸透したテーマであり、

 個人の行動, 思考, 感情, 他者との関係を既定し、

 適応不全をもたらすものとします。

 この認知図式は 幼少期には有効でしたが、

 青年期になって 否定的な感情やもたらすだけになっても、

 認知を支配し続けます。

 認知図式療法では、 患者の思考の歪みを特定し、

 問題を繰り返しす考え方を 見直します。

 BPD患者に見られる 認知図式には、

 「見捨てられた子供」 「怒っている衝動的な子供」

 「懲罰的な親」 「冷淡な保護者」 「健康な大人」 が 明らかにされました。

 このうち 「健康な大人」 の様式を できるだけ強めていきます。

 面接の中で 患者の様々な認知様式を 見て取り、 適切な対策を学びます。

 例えば、  「見捨てられた子供」 の様式で、

 幼少期に満たされなかった 安全, ケアを受けること,

 自律性, 自己表現への欲求を 満たすように努めます。

 治療者は 共感と慈しみを通して、 患者の再養育を目指します。

 誘導されたイメージ, 心理教育, 自己主張訓練, ロールプレイなどの

 認知行動療法の技法が用いられます。

○ BPDの STEPPS集団治療プログラム

 感情の信頼性と問題解決のための 訓練システム

 (STEPPS : Systems Training for Emotional

 Predictability and Problem Solving) には、

 ふたつの段階があります。

 20週間の基本的技能の集団療法と、

 1年間にわたる 毎月2回の集団プログラムです。

 後者は、 目標設定, 信頼することと挑戦すること, 怒りへの対処,

 衝動性のコントロール, 対人関係行動, 台本を書くこと, 自己主張訓練,

 あなたの人生の旅路, 認知図式の再検討から 構成されます。

 STEPPSは、

 BPD患者が激しい感情を 統制する能力に問題がある という仮説に基づいています。

 第1に、 変化が可能であることが 伝えられます。

 第2に、 感情マネジメント訓練, 認知図式と 引き金になる状況を 認識する技能,

 更に それへの反応の訓練が 行なわれます。

 第3には、 生活上の問題に対応するため、

 行動マネジメント訓練を中心とする 目標設定, リラクゼーション,

 虐待的行動の回避などの 技能を習得していきます。

 家族や その他の重要な人々の 参加も求められます。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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認知行動療法 (1)

2013年08月12日 22時22分04秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
 認知行動療法では、 認識できる行動と思考に 焦点が当てられます。

 パーソナリティ障害は、 生まれながらの敏感さや 早期の社会的学習,

 時には 外傷的なでき事の結果、

 認知や思考の障害から 非適応的反応や歪んだ信念が 生じて発生します。

 固定化した 非適応的な思考の枠組みがあり、

 障害された認知-対人関係が 繰り返されます。

 このようなパターンは自動的になり、 当人は自覚しにくくなっています。

 行動は 環境からの条件付けによって 強化されると考えられます。

 不適応行動も学習されたもので、

 患者は学習の中で 問題を取り戻していくことによって 回復していきます。

 社会技能訓練, 自己主張訓練, 系統的脱感作療法,

 リラクゼーション訓練などがあります。

 認知行動療法は 行動と思考の 破壊的パターンを特定して、 修正していきます。

 治療者が より指示的な介入をすることで、 治療期間が短くなります。

○ 弁証法的行動療法 (DBT) 

 DBTは、 自殺の素振りや自殺企図に 効果的です。

 命の危険となる 行動を減らし、

 治療の妨げになる行動, 生活を損なう行動を 修正します。

 BPDは主に、 生物学的な敏感さと、

 感情的に受け入れられなかった 早期の環境との 相互関係による、

 感情統制の欠陥から 生じると考えられます。

 DBTでは、 患者の変化を促す一方で、

 患者の現在のあり方をも 受け入れなければなりません。

 患者を肯定すると同時に、 不適応的な思考パターンを修正し、

 新たな対処方法を教えていくのです。

 DBTは 次の8つの想定から 治療が決定されます。

(1) 患者は患者なりに 最善を尽くしている

(2) 患者は 改善したいと望んでいる

(3) 患者は一生懸命努力し、 回復の動機付けを強めなければならない

(4) 患者は 問題を解決しなければならない

(5) 自殺の危険性がある BPDの人の命は、 今の生き方では持ちこたえられない

(6) 患者は新しい行動を 身に付けなければならない

(7) 患者は 治療に失敗することができない

(8) 治療者にも支えが必要である

 患者は 週1回の個人精神療法と 週1回の集団技能訓練に、 1年間参加します。

 個人精神療法はプログラムの中心で、 治療者と電話で連絡することもできます。

 集団技能訓練は、

 マインドフルネス (気付き。 瞬間ごとの自分に 気付いていること) ,

 効果的な対人関係, 苦難を耐えること, 感情統制の問題への対応が、

 目指されます。

 患者が 新しい反応のレパートリーを 身に付け、

 それを用いていけるように 援助します。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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支持的精神療法, TFP

2013年08月10日 20時56分11秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
○ 精神分析に基づいた支持的精神療法

 これは 同一性の問題に焦点を当てています。

 患者の行動と思考過程は、

 非常にもろい自己感覚に 対処しようとするためだと考えます。

 患者が 「分裂」 を統合できるようにします。

 患者が最悪の時でも、 治療者が患者に 温かさや好意を 示していくことが必要です。

 患者が 自己感覚の変化を認識し、 同一性を経験することを促し、

 支持することも重要です。

 患者は、 否認したい部分も含め、

 自分自身のあらゆる部分の 価値を認めていくでしょう。

○ 転移に焦点を当てた精神療法 (TFP)

 患者と治療者が共同で、 治療の条件の契約と 構造を作り上げ、 それを維持します。

 BPDの衝動的な自己破壊行動, 混沌とした対人関係, 歪曲された知覚,

 断片化した同一性は、 精神の分裂のせいだと 考えられています。

 患者の中では、 相手のイメージと自分のイメージの 組みが、

 様々な感情のパターンと 関連しており、 それが統合されることができません。

 好ましいイメージが 忌ま忌ましいイメージに損なわれ、 破壊されるのを防ぐために、

 内的世界は無意識に分裂し、 断片と化しています。

 自己の部分同士が、 互いに排除しあったり、 否認しあったりすることが、

 その場限りの行動や 認知, 感情の原因と考えられます。

 TFPでは、 患者が治療関係で混乱した場合、

 相手と自分のイメージの組みを 特定します。

 今ここで起こっていることを 話し合い、 理解する共同作業を続けます。

 患者のイメージに働きかけ、 それに伴う苦痛を 扱うことによって、

 部分同士を統合していくようにします。

 安全な治療関係の中で、 患者の心の理解し、 変化をもたらしていきます。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
 
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