好ましい人間関係の維持するには、
相手の感情と反応に気付き、 やり取りを観察することです。
注意を払うということは、 今この瞬間に留まることです。
次に言うことを考えたり、 過去の記憶に捕らわれることではありません。
注意を払っていると、 トラブルに圧倒される前に 予兆に気付きます。
注意を払わないと、 次のようになります。
・ 相手の反応の手がかりを見落とす。
・ 自分の恐れや感情を 人に不正確に投影する。
・ 予測できるはずのネガティブな反応に、 驚かされ、 激怒したり逃げ出したりする。
マインドフルな注意には、 自分自身の観察も必要になります。
相手から必要としていること, お互いのやり取りを変える必要,
重要なことを知らせる 感情に気付くことです。
それは、 変化の必要性を 把握する手助けとなるでしょう。
最初の対人関係スキルは、 マインドフルな注意です。
※ 練習8-1 マインドフルな注意
相手の身体的・ 言語的行動に 注意する練習をしましょう。
読み取りにくいことは質問してみましょう。
・ どう感じていますか?
・ このままで大丈夫ですか?
・ 私たちの間はうまくいっていますか?
・ 私は○○に気付きましたが、 合っていますか?
自分自身の要求や感情にも 注意しましょう。
関係を守る形で コミュニケーションしましょう。
例を挙げます。
ガールフレンドが そっぽを向いているのに気付いて、 彼はどうしたのか聞きました。
彼女は、 彼のオフィスパーティーに招かれなかったことで 傷ついていました。
彼は 数分間顔を出しただけだと 説明する機会を得ました。
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]