( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54891882.html からの続き)
コミュニケーションの 「SET」 「UP」 システムを 紹介しています。
「SET」 とは、
Support (支援),Empathy (共感),Truth (真実) です。
BPDの人と コミュニケーションを取るには、この3つの全てが必要です。
「UP」 は、
Understand (理解) と Perseverance (忍耐) で、
BPDの人と周囲の人の 両方が目指すものです。
・支援,共感,真実
まず 「支援」は、BPDの人に対して、
「私」 を主語にした 「I (アイ) メッセージ」 で 伝えるようにします。
例えば、「私はあなたのことが 気になっています」 「私はあなたの力になりたい」
などのように。
次に 「共感」 を伝えるときは、BPDの人の苦痛を 認めて受け入れる、
「あなた」(BPDの人) を 主語にした表現をします。
「あなたはこんなに 辛く感じているんですね」 のようにです。
共感は、BPDの人が どのように感じたかであり、
周囲がどう感じるか ではありません。
同情 (「私はあなたがかわいそう」) でもなく、
同一視 (「私も同じ経験をしたから分かる」) でもありません。
同情は苛立ちを挑発し、
同一視は 「そんな簡単に分かるわけがない」 という 怒りを引き起こします。
支援と共感が伝わったとき、コミュニケーションは うまく続いていきます。
3つ目の 「真実」 は、BPDの人が 問題を解決するために どうしたいのか、
説明責任を表しています。
支援と共感が、「私」 「あなた」 の 主観的な表現なのに対し、
真実は 客観的にどうであるかということです。
どんなに周りが 支援し共感しても、
最後はBPDの人が 自分に責任を持たなければなりません。
真実は、咎めることがないよう、中立で冷静に 表現することが肝要です。
「あなたのために 私は○○ができます。 ××はできません。
あなたはどうしますか?」
実践的な問題解決に 最も重要なことですが、
BPDの人には 一番難しい作業なのです。
責任転嫁して紛らわすのではなく、
自分が責任を負うことによって 「分裂」 に向き合い、
被害者感情に溺れる気持ちを 克服しなければならないからです。
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54964092.html
〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕