「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

少年院で脱薬物

2013年11月10日 20時25分21秒 | 「BPD家族会」
 
 「BPD家族会」顧問の 松本俊彦先生が携わった、

 少年院での脱薬物のプログラムについて、 読売新聞の記事から紹介します。


 このプログラムは講義形式ではなく、 同じ体験をした少年同士が 本音をぶつけ合い、

 誘惑に負けない方法を見いだします。

 「少年院を出たあと、 薬物を勧められたらどうする?」

 「断ります。 これまでの努力が無駄になる」

 4ヶ月のプログラムを受けた少年は きっぱり答えました。

 少年は中学のとき、 先輩に勧められて ライターのガスを吸い込む ガスパンを始め、

 脱法ハーブにのめり込み、 大麻にも手を出しました。

 「心配した友だちから 何度も殴られたけど、 やめられなかった」

 少年は、 依存が進めば 死に至ることもあると知り、

 依存症の恐ろしさに気付きました。

「家族に迷惑をかけた分、 必ず薬物を断って喜ばせたい」

 プログラムでは、 薬物を使いたくなる 引き金は何か、

 止めてくれる人は周囲にいないか、 などを紙に書いて 発表させます。

 グループ討論で、 依存から抜け出す方法を 模索させます。

 そして、 出院後の 具体的な目標を立てさせて、 保護観察所に引き継ぎます。

 立ち直るには 出院後に支える 父母らの役割が重要になるため、

 保護者向けの専用教材もあります。

 「回復は長期戦と覚悟する」

 「『~しなさい』 『してはダメ』 などと 命令口調にならない」

 などと説明しています。

 松本俊彦医師は、 「少年は 薬物使用の期間が短く、 依存度も比較的低い。

 周囲の人間の 対応が変わるだけで 劇的に回復する場合もあり、

 家族との関わりは 成人以上に重要」 と話しています。

〔読売新聞より〕
 
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