小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

終末期をどう生きるか?

2023年08月06日 | 母島 日常 日記
■便利屋を開業してから、
人が亡くなった後の片付けや、居抜きの部屋を片付ける事があります。
そこで人の終末期というものについて考えさせられることがあります。

誰にでも平等に死は訪れるし、
人は最後はひとりだと思うのだけれど、
人の終末期の形は様々だと思います。

僕の父は母と離婚して、別に暮らして8年後に病死しました。(享年39歳)
尊厳死を望んでいた母はカナダで脳死状態となり、
最愛のパートナーに見守れながら、最後を迎えました。(享年55歳)
※2014年に尊厳死というテーマで記事を書いています。

人はどれくらい、
自分が望んだような死に方ができるのか?
人が死ぬとき、どんな想いになるのか?

野生動物は、
自分で生きていけなくなったら(食べ物を採れなくなったら?)、そのまま死んでいくのが多いと思います。
写真の元気に跳ねてるイルカだって、最後は死にます。
丁度、島のレジェンドを散骨した帰りのジャンプでした。

僕も子供を授かってから、
ネイティヴ・スピリットに興味が出て、
その最後の死に方に憧れもしました。
「今日が死ぬにはもってこいの日だ」
そんな想いで最期を迎えたいと今でも思っています。

僕も42歳になってみて、
若い頃とは違う身体を感じています。
もう夜更かしはできないし、体力も衰えてくるでしょう。

最近はリアルに人の終末期を感じる機会が多くなりましたが、
今自分が一番最初にしようと思った事は、
家族を、仲間を、人のご縁を大切にしようという事でした♪

■議員になってみて、
人の終末期の希望に寄り添える仕組みが作れないかと思っています。

父島にはあるけれど、
母島にない老人ホームみたいな施設なのか、
それとももっと安心して、
自宅で最後まで住み続けることをサポートする仕組みなのか、
どれが正解なのかは分かりませんが、
実現できればと思います。

島の大先輩達からも切望されている問題です。
母島では小笠原空港よりも、
よっぽど住宅問題と終末期の問題の方が切実な気がしています。

そして、自分自身の人生の終末期も、
議員としての仕事も、
みんなの知恵と力を借りて、
住みよい島に出来ればと願ってやみません。


■今日は77年前、広島に原爆が落とされた日です。
僕はまだ広島や長崎に行った事はありませんが、
近いうちに必ず訪れるつもりです。
世界が早く平和になって欲しいと祈り続けています。
そして、核のない世界の実現を願っています。

そんな本日、
西と南の海が悪くてカヌー練習が中止となったので、
北港に行って来ました!

久々にロングフィンを出してきてシュノーケルをしたのだけれど(最近はほとんどギョサンにゴーグルばかりでした)、
うねりもなく、透明度が抜群で、
凄く気持ちのいい海でした♡

何千という黄色い魚(名前わからず)の大群に囲まれ、
なんだかすんごく心がリフレッシュする海でした♪

そのあとは約束していた大好きな家族に
ファミリーポートレートを撮らせてもらい、
SUPで沖合へ。

東北出身で、19歳で初めて父島に来るまでカナヅチだった僕ですが(笑)、
今はこうして毎日のように海に行っては充電させてもらっています。

僕にとって海って、確かに体力は奪われるのですが、
確実に色んなエネルギーを充電できて、
リフレッシュできる場所になっています。

自営業がメインだし、畑もやっているので、
100%休日という日はない(作ればできるけどw)のですが、
日曜日はやっぱりどこか肩の力が抜けて、
ゆっくりしようかなぁと思って、
北港で読書もしました。

発売されたばかりの「硫黄島上陸/酒井聡平」。

祖父が硫黄島が戦場になっていた頃に
父島で無線の通信の仕事をされていた方のお孫さんにあたり、
滑走路下の遺骨収取にも関わった方の本です。

まだ全部は読めていませんが、
生々しい描写で、圧巻です。

1日も早く、世界が平和になりますように。

ただいま!愛しい島暮らし

2023年06月16日 | 母島 日常 日記
■5月末に3週間の内地旅から帰ってきて、
すぐに議会の打ち合わせに父島に来て、
ははじま丸が時化で欠航して母島に帰れずで(笑)、
母島に戻ったら3日後には議員になって初の議会定例会があり父島へ。

初めての議会を終えて、
ようやく母島に戻って来て、
GW明けからの怒涛の議員活動が一区切りとなりました☆

初めて尽くしで右も左どころか、
上も下も分からないまま動いてきました(#^.^#)

そんな新人議員の報告は、
まとめ的にはホームページ
日々の活動報告はFacebookページにアップしてありますので、
そちらを覗いてもらえればと思います♪

今回は議会ではなく、長旅から島に戻って、
改めて島暮らしって好きだなぁと再確認したので、
そちら目線で書いてみました。

こちらは父島の扇浦にて撮影の夕陽を眺めるふたり。

色々忙しい、議会の最中でも、
議員活動として父島をバイクでグルグルと動いていました。

夕陽の時間は大好きですし、
1日の活動を終える大事な節目なので、
その都度、夕陽を見ることで一区切りをつけるのです。

この日は初の定例会で、初の一般質問を終えて、
さらに北袋沢にヒアリング活動に行っていた時の帰りでした。
その帰りに扇浦で楽しそうに過ごしている女性がふたりいて、
たまらなくいい光景だったので、
声をかけて撮影させてもらいました☆

こんな景色を味わうのも大好きなのですが、
その景色を味わっている人を
眺めるのも大好きです♡

島に来て、
こんな時間を過ごせて、
良かったなぁと勝手に思ってます(#^.^#)

島暮らしの醍醐味です♪


■見送りのタイミングで父島に来たので、
青灯台からおがさわら丸とははじま丸の正面を並べて撮ってみました☆

父島に住んでいた頃はよく見ていた景色なのですが、
母島に移住し、3代目おがさわら丸になってからは初な気がします☆

母島で1年間頑張った若者が、
新天地を目指して旅立って行きました。

入港作業で毎回一緒に作業をするので、
彼とは些細な会話ややりとりが実は密かな楽しみでした♪

北の地から母島に来て、今度はさらに南下する彼の移動幅があまりに大きくてシビれちゃいます♡
頑張れよ~~(#^.^#)

母島でも共に過ごした仲間が、
渾身の青灯ダイブ!!
カッコ良かったぜ、ビリー☆

父島の盛大な見送りをするのも眺めるのも、
母島の素朴で距離の近い見送りを味わうのも、
やっぱり島暮らしの醍醐味です♪

アクセスが船の1拓しかない小笠原だからこその魅力、
オンリーワンの醍醐味なのではないでしょうか?

■こんな時期にふと島に帰ると、
鳥たちの繁殖シーズンの真っ只中でした(#^.^#)

「ピリーっ!!」
何度も何度もホイッスルの様な
鋭い声が聞こえる、
母島の春。

島の至る所で
鳥たちが子育てをしていました。

写真はトラツグミのひな鳥です。
体が大きくなって、
巣から飛び出して、
外で親鳥からの給餌を待っています。

あまり外敵や車から逃げるそぶりも見せないので、
こんな時に事故に遭ってしまうことが多いです。

人も鳥も
温かく子育てを見守って行ければと思います(#^.^#)


■一方でなかなか凄まじい勢いの鳥の営みもありました☆

昨日は久しぶりの介護の職場で、
庭に置いてあったパパイヤの実。

あまり美味しくないのか、
これまでほとんど鳥が集まる事はなかったのですが、
昨日、パッションフルーツを1個だけ置いてみたら、
あれよあれよと鳥さんが集まって来ました☆

どちらも実も職場で収穫されている実で、利用者さんに見えるように位置を移動させただけです(#^.^#)

最初は可愛らしいメジロが来ていたのですが、
急に大きな影が…
オガサワラヒヨドリの大群でした☆
気付けば12羽も大集結!!

オガサワラヒヨドリは小笠原固有亜種のヒヨドリで、
内地というよりは八重山諸島がルーツだそうです。
ちなみに硫黄島がある火山列島にはハシブトヒヨドリが生息していますが、そちらは伊豆諸島がルーツだそうです。

面白い生物の交錯。
島のレジェンドの皆さんも、
喜んで島の鳥の営みを観察していました♪

凄まじい数のヒヨドリを見た後だと、
メジロの可愛らしい登場が、
それだけで癒されるという相乗効果もありました(#^.^#)

内地で島にはいないスズメやカラス、ドバトの存在で楽しませてもらいましたが、
やはりよく慣れた顔の島の鳥たちを眺めると、
やっぱりホッとしてしまう自分がいます。

母島が、
小笠原がホームなのですね~(^^♪


■最後に、僕の島暮らしの一番の楽しみといえば、やっぱり海遊びです♡

ある入港日。
午前は地域の片付け仕事をしてから、
妻とSUP&カヤックを車に載せて北港へ向かいました。
内地から戻ってからのSUPなので、実に1か月半振り⁉

雲がすっかり高くなり、
海の青がしっかりと夏の到来を感じさせてくれました☆
まだ山に雲がかかっているので完全にはまだ
梅雨明けしてないかな?

これまで、SUPで沖に出れば、
ザトウクジラがいっぱいいたのに、
もうそんな姿は見えず、
今日は沢山のお魚と、
ハシナガイルカの群れがいました。

SUPでクジラに逢う季節から、
イルカに逢う季節になって、
ああ、夏になってきたんだなぁと
今年は感じることが出来ました♪

僕にとっては一番好きな島の季節の気配です♡
やった~~(#^.^#)
暑くて外仕事がやってられないこの季節こそ、海に出て遊ぶ時っ!!

子供の頃、
大人になったらもっと仕事漬けで、
遊ぶなんて縁がないと思っていましたが、
島で暮らして20年。
大人になってもしっかり遊ぶ島の大人の最高の姿を見せつけられて、
しっかり働く時は働きますが、
遊び心は失ってはいけないと痛烈に感じています(#^.^#)

一緒に漕ぐ妻に
「ジャイアンと結婚して、ほんと馬鹿になれたよ~」
と言われましたが、
いやいや、何をおっしゃる。
僕こそあなたのお陰で人生面白おかしく振り切ることが出来ました(笑)。

丸1日休みなんて日も皆無ですが、
丸1日遊ばない日も皆無☆

議員になって、便利屋を開業して、
より人の為に動かせてもらっていますが、
しっかり楽しむ時間も大事です♪

一度限りの人生、
楽しんだもん勝ちと
思う今日この頃(#^.^#)

SUPで単独で沖に行くのも楽しいし、
夫婦で行くのも楽しい♪
カヌーでみんなで沖を楽しむのも最高♡

大自然と最高の仲間と共に、
過ごせる1日が本当に有難いです。

島暮らしが愛おしくて仕方ありませんっ♡

喜びの種を蒔く

2023年04月17日 | 母島 日常 日記
■明日発表できることになる4月チャレンジ。
その準備やら対話に追われているのですが、
ようやく準備のほとんどが終わってホッとした昨日の朝。

4日前に種を蒔いたローゼルが発芽していました。

種蒔きはこれまでに何度も何度もしていますが、
あんな小さな種からたった数日で、
その何倍モノの双葉が出てくる不思議に毎回感動します。

そして、じんわりと嬉しい気持ちになります。
それは別に畑の作物だけの話だけではありません。

日常の暮らしの中で、
子供達に対してであったり、
人に対してであったり、
物事に対してであったり、
色んな所に種を蒔いている気がします。

ふと気が付くと、
その種が芽を吹き、育ち、花を咲かせ、実をつけていたりするのに気付かされます。
それで一番嬉しいのが喜びの種なのかもしれません。


■先日、ようやく妻が長旅から帰って来たので、
数か月ぶりに父島に行ってきました。

色んな人と話す中で、
これまで生きてきた月日の点と点が線で繋がる感覚が幾つもありました。

あの時、蒔いた種がこうして実っていたとは♪

一番身近なアウェイでもある父島で、
クリエイティヴに活躍している友人や知人の話を聞いていて、
一生懸命暮らしている仲間の話を聞いて、
心の底から力がみなぎって来ました。

喜びの力です。

たまたま行きと帰りの船の予定が一緒の友人もいて、
ゆっくりと色んな話をしました。
歳はとても離れているけれど、
そんな差は微塵も関係なくて、
人の人生というドラマに触れるのが僕は大好きです。

だから僕は旅が好きなんだろうなと思います。
沢山話してくれたみんな、どうもありがとう♡


■父島に行く少し前は、母島の若い二人の披露宴がありました。
幸せと笑いに満ち溢れていたその場に、僕も居合わせてもらって、本当に幸せでした☆

有難い事に、僕も新郎新婦紹介という大役をさせてもらって、
みんなほど面白い話もできなくて悔しかったのですが、
良く知るふたりやそれを取り巻くみんなの笑顔が見れて、
ここでは喜びの種を沢山頂いた気がします♪

本当におめでとう!


その日、僕は新郎新婦を披露宴後に自宅に送り、
着替えを待つという時間がありました。
「ちょっと5~10分だから待ってて~」
ということで、
前浜の脇にちょこんと座って、
ただ景色を眺めていました。

いつもなら、この後の予定や、
4月チャレンジのことなど考えたり、メモしたりするのですが、
さすがにくたびれていたらしく、
ただ、ぼーっと景色を眺めていました。

ふと河口に目をやると、
オナガガモが羽繕いをしたり、エサを食べたりしています。
遠くの道路には、ただ道行く車や、歩く人の島の日常があります。

時間にすればたった5分ちょっとの時間だったのだと思いますが、
そのぼ~っとする時間が、僕にとっては最高の癒しのギフトでした♪

元々そんなにボーっとするのは得意なのではないのですが、
最近は4月チャレンジの準備などもあり、
ずっと忙しくてボーっとする暇はなかったのです。



■そして昨日は念願のトークショーを企画しました。
ショーゲン君のトークショー!

去年の9月に父島からのオンラインで拝見して、
心底面白かったので、今回母島に壁画ワークショップイベントに来るに便乗して、講演会を開催しました。

アフリカのタンザニアにあるブンジュ村の教え、
それは古き縄文時代の日本の教えではないか?といいます。

これはアフリカでも特異な村の様です。
小さな子供が大人にシンプルで深い哲学を教えてくれるのです。

ショウゲンくんの分かりやすい言葉に、
心の芯に響くものがあって、
会場に来たみなさんにもいっぱい響いていたみたいです。

感謝の気持ちを伝えることで、
色んなミラクルが生まれる話。

ショウゲンくんがアフリカから日本に戻ってきて、
北海道でイベントで壁画をした時に使っていた日本ペイントのペンキ。

あまりに色も良くて、その足で品川の本社に感謝を伝えに行ったら、
世界的にシェアを誇る日本ペイントが初のスポンサー契約を結んでくれたそうです。

その話を子供達にしたら、その子供が動きました。
使いやすいバスケットボールがあって、その会社にお礼を言いに行ったら、
新しいボールをくれて、無償でコーチを紹介してくれて、もうすぐその子供は日本のプロなのだそうです。

心にゆとりをもって、
心の喜びのグラスが水に溢れ、
その溢れた水を人にお裾分けすると、
どんどん世界は平和になっていく…
そんな嬉しいひと時でした。

ここでも喜びの種を受け取り、
喜びの種を蒔けた気がしました♡
ショーゲン君、どうもありがとうございました♪

ちょうどシロハラミズナギドリを保護したので、
ショウゲンくんに放鳥してもらいました☆

雨で19日に延期になっちゃったけど、
子供達が描く壁画も超楽しみです(#^.^#)


■せっかくなので、まだまだ父島のエピソードをひとつ。
父島は色んな人と話すことが目的だったので、
時間はバラバラでさっぱり予測できません。

夕方に遅れて訪問した友人宅。

ゆる~く会って話そうとは言ってたけど、
どこでとか、時間とかは曖昧なままでした。

僕が訪問したら、家族は丁度夕ご飯を食べ終えたところで、
「ジャイアンご飯は?ちょうどお腹いっぱいで一人分パスタ余ってるの!」
と嬉しい言葉に甘えて、超美味しいパスタをご馳走していただきました♪

到着して5分で食べられる、その奇跡♡
そのパスタのできるまでのドラマも最高に面白い!

本当に本当にどうもありがとう☆
ここでも喜びの種を頂いちゃいました。

ショウゲンくんの言う心の中の喜びのグラスが溢れまくっています(#^.^#)

これは島オクラの種です。


モロヘイヤもジャンジャン発芽しています♪

■母島は先日、入学式だったのですが、
そこでも素敵な喜びの種まきが実っていました♡

これは学校の向かいにある介護施設のカンヒザクラ。

今年はこの時期にしっかりと葉桜になっていたので、
施設のレジェンド達が入学式や卒業式に合わせて、
花紙でサクラの花を作ってくれたのです(#^.^#)

結構、その前を通る観光客も写真を撮ったりしていています。
入学生たちもその前で写真を撮ったりしていて、
嬉しくなっちゃいます。

人の為にその時にできることをする。
その心意気が僕は大好きなのです。

僕もそこで週に1度は介護ヘルパーとして働くので、
とても嬉しいアクションなのです☆

こうして色んな種を蒔いて、
沢山のギフトを頂いています。

それは僕にとっては
お金やモノよりも、嬉しくて、
心に響くものです♪

明日発表の4月チャレンジ。
僕にとってはどう転がってもギフトでしかありません☆
お楽しみに(#^.^#)



出逢いと別れの島の春

2023年04月04日 | 母島 日常 日記
■ははじま丸は母島の沖港を出て、沖に向かいます。
そのははじま丸に並走するように、見送り船の漁船が走ります。

父島では毎便の様に見送り船が有名ですが、
母島ではここぞという時にだけ、見送り船が出ます。

「いってらっしゃ~い!」
「元気でね~~!!」
「いってきま~す!!」
「ありがと~~~!」
そんな叫び声が船のエンジン音にも負けずに聞こえてきます。

僕はその先でSUPの上で手を振ります。
見送り船から友人が写真を撮ってくれました(^^♪
ありがとう☆

僕にできる精一杯の見送りがSUP見送りです。
令和4年度はPTA会長ですが、
それは全然関係なく、
見送りたい人がいる時で、海況と都合が許せばやります。

事前にははじま丸、見送り船の船長に確認はしてありますが、
やはりまっすぐに大きな船が向かって来るのはドキドキします。
こちらは木の葉のようなSUPボードです。

ははじま丸と見送り船の漁船に挟まれる形で、
ははじま丸のみんなを見送ります。

僕の中ではお世話になった先生ももちろんですが、
卒業して本土の高校に向かう島っ子に向けて、思いっきり叫びました。
この卒業までの言葉にならないほどの島でのドラマを知っているだけに、
無事にこうして巣立ちを迎えれたことが、
本当に本当に嬉しかったです。

卒業式でも彼が涙を流しながら、島のみなさん、
そして親に感謝を語っている時、
僕はカメラを構えていたのですが、
涙でファインダーが見れなくなりました。

そんな巣立ちだっただけに、
精一杯の見送りをしたかったのです。

見送った直後はははじま丸と見送り船の引き波が双方からSUPに迫ってきましたが、
乗り越え、その後は波に乗れて、落ちずに済みました(笑)。

漁船の見送り船の漁師も
「ちゃんとジャイアンの見せ場を作ったからな!!」
と言ってもらえて感謝♪

数日後、ははじま丸の船長にも会って話したら
「流石でしたね~(笑)」と言ってもらいました☆
どちらも事前の確認が重要です☆


■遠く離れていく2隻を見ていたら、
なんとミナミハンドウイルカが近くにやって来ました。

クジラもバンバン跳ねています。
見送り船の目の前で、
ずっと何度もアクションを繰り返しています。

海の中に入れば、
ザトウクジラの歌声が鳴り響き、
目の前をミナミハンドウイルカが楽しそうに近寄って来ました♡

SUPではハシナガイルカにはよく遭遇するのですが、
一緒に海中で遊んでくれるハンドウイルカにこの海域でSUPで会うのは珍しいです。

その後にはハシナガイルカまで登場してきて、
まるで島を離れるみんなを見送ってるようでした♪



■そんな母島の春は、出逢いと別れの季節です。
3月に卒業生、進学、赴任した先生の異動などお別れのオンパレードです。
そして4月は新しく赴任する先生や公務員、新規採用や移動で新しい出逢いが沢山です。

寂しくもワクワクもするこの春。

恒例の学校の見送り式で島を離れる生徒や先生のスピーチ。

首にはお別れのレイがかけられています。

1年間で一番レイが多いのも、この3月の出港日。

先生と生徒もお互いに声を掛け合って、別れを惜しみます。

この時にこの島でどうやって過ごしてきたのか、
どのように人と関わってきたのかが感じられてきます。

サッカー部の胴上げ。

みんな別れを惜しんで、沢山のレイや船の中での食べ物などを贈ります。

僕はSUPで見送るために一足先にこの場を離れたので、
この後のお別れや出港シーンは残念ですが見れません。
今回はそれよりも、自分ができる最善はSUP見送りと思ったのです。

そして冒頭の場面に繋がります。

本当にまさに一期一会。
出逢ってくれて、本当に感謝です☆

この別れは毎回毎回慣れませんが、
こうして別れを惜しむほどの出逢いが出来たという意味では、
すごく良かったと思うのです。

そして、出港の時に投げたレイが島に辿り着くように、
きっとまたどこかで逢えると思うのです☆

いってらっしゃい!!
ありがとう☆




カメ煮のススメ(アオウミガメの煮込み)

2023年03月25日 | 母島 日常 日記
■あなたのソウルフードはなんですか?
と聞かれたら、
「カメ煮&クサヤと刺身です」
と答えます(#^.^#)

そう、カメ煮と言えば、
小笠原の伝統食でもある、
アオウミガメの煮込みです。

これは戦前から続く、
貴重なたんぱく源としての食べ物です。
僕の大好物です♡

アオウミガメは現在、保護動物として指定されていますが、
小笠原では歴史ある伝統食ということで、
捕獲期間と捕獲頭数を定めてカメ漁が実施されています。
もちろん、カメの絶滅回避の為の保護活動や、産卵場所の海ゴミ回収も実施されています。

利用もするけど、保護もしているというスタンスの様です☆

僕も小笠原で初めてカメを食べると知った時は、
「は、爬虫類を食べるなんてっ!」と心底ビックリしたし、
最初は父島の扇浦のお祭りで食べたけど、
正直、苦手な味と臭みでした。

しかし、その後母島で食べてみたら、あれよあれよと好きになり、
今では母島の甘炊き、父島の塩炊きどちらも大好きになりました(^^♪

気付けば僕のソウルフードに♡
母島フェスティバルや、海開き、
消防団の宴会などで振舞われるカメ煮が何よりも楽しみなのです(#^.^#)


■急に温度が上がり、
霧が立ち込めた最近。
海上も山の上も雲や霧、ガスで真っ白な情景。

これを島では「カメ陽気」と呼びます。
カメ漁に適した気候だからです。

そんなカメ陽気の中、母島では昨日からカメ漁が始まりました。
いきなり立派な100kg超えの個体が捕獲できたそうで、
早速、新亀の予約をして、購入してきました☆

実は恥ずかしながら、今までず~~っとカメは頂くもので、
自分で購入したことはありませんでした(#^.^#)

コロナ禍で会食がなくなり、
頂く機会も減ったので、
今回は初めて自分でカメ煮を作ってみました☆
漁協の組合長の奥様に調理方法を聞いて作ってみたら、超美味しい♪
せっかくなので、
そのレシピも忘れないうちに忘備録として、
記しておこうと思います(#^.^#)


【アオウミガメの煮込み(甘炊き)】

材料
・カメ肉 1kg
・玉ねぎ 1個
・お酒 適量
・砂糖 大さじ1~2
・醤油 適量
・塩 適量


①カメ肉と刻んだ玉ねぎを鍋に入れて、

 お酒をぶっかけます。
 ※カメ煮には絶対に水を入れてはいけません!!


②5~10分ほど放置してると、次第にカメから水分(油分)が出てくるので、
 出てきたら砂糖をお好みの量を入れて、中火~トロ火で煮込みます。
 ※玉ねぎの甘味が結構出るので、カメの味と臭みを楽しみたい人は砂糖少な目がおススメ


③火が通ってくると、どんどん水分(油分)が増してきます。

 5~10分ほど時々混ぜながら煮込んで火が通ったら、醬油を適量入れます。
 この時、煮込み過ぎると肉が固くなるので注意!


④醤油を入れたら最後に塩で味を調えます。
 今回は青ヶ島の「ひんぎゃの塩」を使いました(^^♪
 塩で味を調えたら完成です!!
 あとや薬味にネギや七味唐辛子をかけて召し上がれ♪



■今更ですが、自分で作ってみて、すんごい美味しく、最高でした(#^.^#)
今度は父島の味付けと言われる塩炊きにも挑戦したいと思います。

初心者や子供が食べやすい甘炊きに比べ、
塩炊きは素材の味を存分に楽しむ玄人好みと勝手に思っています☆

いつもSUPやカヌーでも日々海でカメに出逢うし、
可愛いなぁとも思っていますが、
食べる文化も大事だと思っています☆

僕は魚も鶏も亀も必要があれば食べますし、
特別に可哀想と思わないです。
命を頂くのに動物の種類は関係ないと思っています。

必要があるのなら、必要な分だけ捕獲して食べるのは、
至極まっとうだと思っています。
必要以上に獲って、余らせて廃棄は言語道断です。

以前、オンライン英会話をしていて、
一番講師の外国の方に驚かれるのが「カメを食べる事」でした(#^.^#)

フィリピンの講師の方は
「あら、こっちはカエルとかも食べるわよ(笑)」と言って、
お互いゲラゲラと笑っていましたが(#^.^#)


ウミガメの交尾のシーズンが今頃から5月上旬ころまで。
そうすると、カメの産卵のシーズンに突入します。
それを終えると、今度は稚亀が生まれてきます。

こうして、島の季節もカメとともに巡っていたりするのです。

小笠原はよく四季がないと言われますが、
カメやクジラ、イルカやレモンの花など、
日本本土では見られない、
小笠原ならではの四季がある様な気がしています。

ちなみに刺身や生肉は今のカメ漁シーズンのみになりますが、
煮込みの味付けされた甘炊き、塩炊きのカメ煮は漁協売店や、
竹芝のショップ「愛らんど」でも販売していますので、
ご興味のある方はぜひどうぞ~



R.I.Pばーちゃん

2023年03月13日 | 母島 日常 日記
■昨日、仙台の祖母が亡くなりました。
90歳だした。

3週間前に近所の道端で倒れていて、
クモ膜下出血だったそうです。

たまたま倒れるのを見てくれてい方がいて、
すぐに救急車を呼んでくれて、
手術し、数日後、意識も回復していました。

だけど、
たった3週間で天国に登って行ってしまいました。

すごい人でした。
今でも大好きです♪

いつも人の世話をしていて、
いつも慕う人に囲まれている人でした。


■とってもひょうきんな人で
すぐに歌うし、踊りだしてしまうばーちゃん。

既成概念とか、
周りの評価とか全く関係なくて、
あの世代なのに
何か国語も話せるし、
読書家だし、
絵も写真も音楽も大好き。
最近はなんとFacebookやInstagramも使いこなしたばーちゃん。

一度も「昔の人だから」みたいな感覚を感じたことがないかもです。
いつも先鋭的に笑顔で生きてる人でした。

僕が小学生の時にBOOWYやキックボクシングを教えてくれたのも祖母です。
うちにテレビがないので、プロレスや生き物地球紀行を観たい時、
いつもばーちゃんの家に行ってました。

僕だけでなく、誰に対しても優しかったです。


■僕の母が56歳でカナダで亡くなり、
祖母は娘に先立たれてどんなに悲しかっただろうと思います。

身体も弱くて、眼も心臓も悪くて、
ばーちゃんは「あの子はよく生きた。頑張った」と。

今頃、天国でようやく再開して、ゲラゲラ笑っている事だろうと思います。

あれだけ人の世話してきたのに、
自分が世話をされるのがちょっとで、
あっという間に逝ってしまうのは、
なんかばーちゃんらしいと思います。

おがさわら丸が出港してすぐの今日。
葬儀は明日。

僕が仙台に駆けつけれる訳じゃないけれど、
姉や祖母の息子ファミリーたちが
みんなで頑張ってやってくれている。

本当に感謝です。
島からはありったけの愛と、花を贈ります。


■そんなトリッキーなばーちゃん。
我が親戚は「お母さん」とか「おばーちゃん」
というよりは何故か「〇〇さん」と名前で呼ぶのです。

父は僕が13歳の時に亡くなっているので、
写真を見て似てるなぁとは思うけど、
精神性は思いっきりばーちゃんから受け継いでいると思います。

それと同様にうちの長女にもその面影をみます。
踊りだす時や、
人と接する時にふと感じるのです。

中学を卒業して、
単身で海外に行ってしまうのも、
なんだか色んな人に愛されるのも、
ばーちゃんのスピリットのような気がしてなりません。

小さな体で、
ピースの天火オーブンを駆使しながら、
色んな料理を振舞って、
献身的にじーちゃんの世話をしながら、
色んな人に囲まれて生きるばーちゃんは僕の誇りです。


■僕にとっては去年の7月に仙台にバイクで行った時に逢ったのが
ばーちゃんとの最後になりました。

家の周りの伐採をしたり、
雨漏りを修理したり、
網戸を張り替えたり、
色んな事をしながら、
僕が子供の頃に感じていた家の大きさは、
ミニチュアの様に小さく感じていました。

僕が21歳の時に、
僕は小笠原に行き、
母はカナダに行くとき、
「もうこれでこのまま会えなくても、後悔はないよね」
そう言い合って、別れました。

その後、母は一度だけ小笠原に来て、
色んな人とご縁が出来て楽しそうに過ごしていたのが本当の最後でした。

去年の夏にじーちゃん、ばーちゃんに会った時、
「もうお互い生きて会うのはこれで最後かもね」
僕がバイク事故で死ぬかも知れないし、
じーちゃんばーちゃんが何らかの形でお別れになるかもしれない、と。

それでも、笑顔で別れられる。
そんな間柄でとても良かったと思っています。

戦争、空襲、災害を越えて、
90年間、本当にお疲れ様でした。

きっとまた会いに行くね。
今日の母島の美しい夕陽を捧げます。



大時化の母島!! イカとキッチンカーと一期一会

2023年01月25日 | 母島 日常 日記
■青ヶ島や八丈島で雪が降り積り、
九州でも深刻な雪が積もる程の大寒波がやって来ている本日。

母島も寒いです。
でも16℃です。
こういったら本土で寒さに震えている人に怒られますが(笑)、
小笠原の島の人は20℃を切ると「寒い寒い!」と言い始めます(#^.^#)
薄着で裸足にギョサンなんてパターンもあるあるですが、
この環境でダウンジャケットを着てる人もいます。
その場合でも足はギョサンってパターンもあります(笑)。


そんな大寒波が来る少し前、冬にしては風が穏やかで泳げるほどの陽気の日があり、
僕は嬉しくてSUPで沖へ漕いで帰って来たら、
なんと釣り人に釣りたてのアオリイカを頂きました♡
どうもありがとうございます!

もう、その美しさったら、言葉になりません☆

釣ってからは少し時間が経っているのですが、
まだまだ色んな色が変わり続けていて、
透明感、青が美しくも、美味しいアオリイカちゃんなのでした(#^.^#)

1月になって、タコやイカやお魚を有難く頂いています!!

こうした島の日々が本当に愛おしいほど大好きです♪

天気が良くて海のいい日はやっぱりSUPやカヌーですね(#^.^#)
これと出会ってからは1年中海で遊べているので、
もう満足です☆

■さて、話は大寒波に戻ります(^_-)-☆
内地程じゃないにしろ、海は大時化です。
入港日、おがさわら丸は見事50分遅れで父島に着きましたが、
ははじま丸はみんなの予想通り、欠航となりました。

大時化の今日の母島鮫ヶ先展望台の様子です。

あっけにとられてしまうほど、ダイナミックな波とうねりが続いています。
怖いけど美しい。
ずっと見ていられます♡


先日まで、
予定通りの日程をシビアに考えていた、
お墓の仕事の10日間。
そしてお別れのライヴ。

結果、天気に恵まれ、
予定通りに仕事が出来て、
職人さんともカヌーを漕いで、
無事に仕事を全うできましたが、
今日みたいな天気や海だったらそうはいかなかったでしょう。
欠航だと大きく予定が変わってきてしまいます。

そんな時、もちろん想定外にショックを受けて、
ガッカリもします。
でも、そんな時こそギフトと思える気持ちを持っていたいと思っています。

観光の人でも、
仕事の人でも
どこでも誰でも関係なく、
物事が思い通りにならない時、
その現実を楽しめるセンスが年々大事に思えるようになってきました♪

それを僕は
Master of Life(人生の達人)
だと思っています。

丁度、1年前の今頃も、
大時化でははじま丸が欠航で、
想定外に戸惑っている友人がいて、
今日と同じような事を考えていたのを思い出しました。

そして同時に
またまた僕が大好きな写真家、
星野道夫さんの一番おススメのエッセー「旅をする木」の
最後に綴られているお気に入りの「ワスレナグサ」が頭に浮かんできました。

どうかどうか、
この大自然には叶わないと、畏敬の念を抱きつつ、
みんなが健やかに過ごせることを祈ってます☆

【旅をする木 / 星野道夫・著 ~ワスレナグサ~より】
結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。
そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間である。

頬を撫でる極北の風の感触、夏のツンドラの甘い匂い、白夜の淡い光、見過ごしそうな小さなワスレナグサのたたずまい……
ふと立ち止まり、少し気持ちを込めて、五感の記憶の中にそんな風景を残してゆきたい。
何も生み出すことのない、ただ流れてゆく時を、大切にしたい。
あわただしい、人間の日々の営みと並行して、もうひとつの時間が流れていることを、いつも心のどこかで感じていたい。



先日は母島で幸せな瞬間に立ち会う機会に恵まれ、沢山の花びらを集めました。
その時間、関わったひと時すべてが、
僕にとっても幸せな時間でした☆


■そんな幸せな日「前田さんちのキッチンカー」がグランドオープンしました!
だいたい入港中の11時から13時半、16時から18時の営業だそうです!

飲食店の少ない母島で、
こうした素敵な新しい試み、
とても嬉しいです♪

前田商店開業50周年を記念しての新事業だそうです。
島の作物も使われていて、ワクワクしちゃいます😋

うちで収穫されたローゼルの
ハーブティーもラインナップに並んでいます♥

おがじろうのミルクコーヒーも!

写真は先週のプレオープン時に撮らせてもらいました😊
これから島での楽しみが増えます☆
ありがとうございます!


■9月下旬から3月頃まで母島の鮫ヶ先展望台で夕陽が海に沈むのを見ることが出来ます。
この場所は海に近くて、
高さも絶妙で、
集落から歩いて行けちゃういい距離の展望台。

島民も観光の方も気軽に来れる最高の場所です☆
しかも冬シーズンはザトウクジラの陸上観察にもってこいの場所となります。

1日の終わりに夕陽を見に行く事が多いのですが、そんな時にたまたま出会った人と、
この風景を眺めながら他愛もない話をしたり、
クジラを観たりして一緒に感動するのがとても大好きです♪

この日も夕陽をバックに、
ザトウクジラが跳ねていました。
自然と感謝の気持ちが溢れてきます☆



■こないだの日曜日は
冬にしてはいい海の日で、午前も午後もカヌーとザトウクジラ三昧でした!!
久しぶりにヘトヘトバタンキューするほど遊んでおりました。

今日、島の子供と話していて「大人って遊んでるの?」って素直に聞かれたのですが、
ごめんなさい、僕自身、子供の頃の想像を超える程、
今遊んでいます(#^.^#)

遊ぶと言っても、カヌーやSUPや楽器、トレッキングなどばかりですが☆


でもアウトリガーカヌーは人が揃わないと漕ぎに出れません。
そこはSUPと違う点であり、面白い部分です。

午前も午後もこうして集まって来てくれたご縁と、
その中で出逢う海亀やカツオドリやクジラ達とも
一期一会の瞬間を味合わせてもらっています☆

これって凄いことだと思うのです。

小さな島で出逢い、一緒に漕ぐ。
メンバーに妻がいることもあれば、
父島の人、
島に作業仕事で来てくれる人の場合もあります。

イカをもらうのだって、
キッチンカーでローゼルを使ってもらったりするのだって、
夕陽で出逢うのだって、
欠航で巡る出逢いだって、
すべてが一期一会。

本当に感謝です!
今日も1日どうもありがとうございました♡

そんなカヌー三昧の日、昼の出港では大好きな友人が新天地へと旅立って行きました。
みんなで精一杯の気持ちで見送ります。

寂しいけれど、お互いのこれからに期待してのお別れです!
元気でね!!

謹賀新年2023年

2023年01月01日 | 母島 日常 日記
■新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします☆

さっき日付を越えたところなのですが、
なんと僕が母島に来た時に最初にお世話になった(働いた)、
アンナビーチ母島YHが生まれ変わりました。

正確に言うと、ユースホステルを辞めたのです。

アンナビーチ母島YHから
アンナビーチ母島GHへ

GHは
グランドホテルなのか
ゲストハウスなのか
それともジャイアンハウスなのか分かりませんが(笑)、
ひとまずユースホステル協会に加盟して宿をするという形式は卒業し、
独自の宿として生まれ変わったようです。

22年半のユースの時代に終止符を打ったのです。
僕がヘルパーとして働いていたのは2002年の6月~9月の3か月だったと思います。
たった3か月ですが、その影響と言ったら言葉にできないほどです。

そこで今の奥さんになった女性と出会うのですから、
僕の人生にめっちゃ大きな影響を与えています(#^.^#)

その頃仲良くなったお客さんの多くも、未だにお付き合いが続いているのです♪

大晦日でRIZINや元旦の海開き準備で忙しい中、
妻や元ユースのメンバーが少しでもユースのラストに花を添えようと動いてくれていました♡

僕が働いていたころは、毎晩お客さんと飲み交わし、
休日は一緒に山や海に行きまくっていたノリだったのを思うと、
時代は変わったなぁと思うのです。

いずれにせよ、田澤さん本当にお疲れ様でした☆
ありがとうございました!


■さっき月ヶ岡神社にも初詣に行ってきました。
島らしい素朴ないい神社です♪

島に帰って来た高校生たちが、
日付の変わるタイミングでジャンプしようと構えていて、
なんだかいいなぁとしみじみ思ったり(#^.^#)


初詣を終えて、おみくじを引きました。
今年のおみくじは某にとってはちょっと特別でした。

42歳になる今年。
本厄です。

この春にとある新しい分野に挑戦しようかどうか悩んでいて、
この元旦のおみくじに占ってみようと思っていました。

すると…

なななんと、人生初の大吉でした。
もうこれは迷わず挑戦しろって事!?

お陰ですこし肚が据わりました(#^.^#)


■そして、この冬はずっと一緒に働いていたバリ島出身の同僚とのお別れのタイミングでした。
我が家がバリ島に行った時も沢山お世話になったニョマン。
母島を離れるにあたり、妻がおはぎを握ってくれました。

真ん中の赤いおはぎはローゼルの塩漬けを使った島おはぎです(#^.^#)


1月には島を離れてしまう、島の若手とも沢山話す機会がありました☆

人はまた巡り、どんどんご縁が繋がることが分かる今日この頃。

素直に応援したい気持ちでいっぱいです♪
それでもやっぱり別れは寂しいです。



■大晦日はカヌーで漕ぎ納めでした。

親子クジラが沖港を出てすぐにいて、
優しいアプローチでゆっくり眺めることが出来ました☆

母クジラの他にオスのエスコート呼ばれるストーカーまがいの個体もいます(笑)。

そんなみんなでワイワイしながらの大晦日。
さあ今朝は朝から年賀状の配達、海開きだぁ!楽しむぞ~(#^.^#)




恋い焦がれる島たち

2022年12月22日 | 母島 日常 日記
■僕は今、島に恋い焦がれています♪
どれもここ数年でご縁ができたまだ行ったことがない島々です。

小笠原諸島と同じ東京の島々、伊豆諸島でもまだ行ったことが無い
大島、三宅、御蔵、利島、はもちろんですが、
今猛烈に行きたいのが、

・中ノ島(海士町あまちょう、島根)
・甑島(こしきじま、鹿児島)
・中通島(五島列島、長崎)
・天売島(てうりとう、北海道)
・豊島(てしま、香川)
・新島(にいじま、東京)
です。

どの島も明確に逢いたい人がいる島なのです。
この数年活動してきた東京宝島事業母島部活堂でできたご縁ばかりです。

今年度は母島部活堂は東京都の取り組みから外れ、少しお休み中ですが、
そのご縁で繋がったエネルギーは脈々と動いています!!

【オオハマボッス】
小笠和固有種潮風のあたる海岸付近や山頂や稜線の岩石地に自生しています



■そんな中、昨晩は村議会議員の清水良一さんが、
海士町視察オンライン報告会、議会報告会を実施してくれました。

聞いていてワクワクする取り組みが沢山でした♪

【ないのもはない】をスローガンに
・お金がない
・前例がない
・制度がない
を禁句にして本気の地域づくりを進め、
平成16頃の海士町財政破綻寸前から、
一気に毎日視察で満席になる現在の海士町についてアツく語ってくれました☆
なんてカッコいいスタンスなのでしょう!

聞くところによるとですが、
海士町、以前は公共事業ばかり主体だったそうです。
そのおかげで離島とは思えないインフラが揃って行ったそうですが、
過疎化は深刻で島を離れた島の出身の子供たちは進学以降は
なかなか島に戻ってこない状況だったそうです。

日没の母島前浜。大好きな景色です。

■平成16年頃の財政破綻寸前のところから、
沢山の人が危機感を持ち、
本気で地域を再生するために動いて行ったそうです。

後に海士町の大改革のキーマンとなった
岩本悠さんが海外を流学したあとに大手企業に勤め、
海士町に視察に来たことをきっかけに海士町から世界を変える取り組みを始めたそうです。

「大事なのは人」という目線でどんどん沢山の人のご縁が繋がり、
丁度そのタイミングで四天王と呼ばれる島出身も含む凄腕の課長さんも揃い、
独自の取り組みをはじめ、
地域おこし、第1次産業へのテコ入れ、
教育の重要かなど
全てがうまくいってるわけではないでしょうが、
どんどん改革を進めていったそうです。

とにかく補助金目当てではなく、
自分たちの財源や色んな応援を駆使しての地域づくり。
まずは町長さんが給料を半分にして、
その下の職員さんが次々と人件費をできる限り削って2億円の財源を捻りだしたとか。


■島根県の外れの人口2500人の離島の中ノ島(海士町)。
町自身が第1次産業や施設、町営住宅建設に力を入れ、
高校の改革をして、島っ子の流出を食い止め、
外部からの留学受け入れもしていくスタンスもすごいと思いました。

毎日、独自のケーブルテレビで島の中の様子を放映し、独自に番組も作り、
小さな離島で独自に作る番組をみんなが楽しみにしていて、
運動会も卒業式もお茶の間で見れるという海士町。

半官半民で、役場に勤めていても、
半分は民間や個人事業でも働くしなやかさ、
完全に島が自給自足できる田んぼや作物、海産物の豊かさ、
上質の湧き水。
人口2500人で12集落もあり、各地に図書館がある豊かな島。

公営塾を運営し、高校生が集える場づくり。
大学生など大人の島留学を進めて、
島の子供たちに色んな大人のスタイルをありだと見せつける取り組み。
今では毎日全国の自治体や企業から視察や研修で宿が埋まってしまう海士町。

新しくクリエイティヴな活動をする事業者などには
2億円にもなるふるさと納税の25%を割り振って出資できる仕組み作り。

まあなんとワクワクするような動きをしているのでしょう☆


沖港の浚渫作業をする新富士丸。お陰で船が安全に航行できています。感謝!

■僕が海士町に興味を持ったのは、母島部活堂で天売島の方たちと対談した時でした。

天売島の皆さんが遊び心半分で海士町に視察に行って
「自分たちは今まで何をしていたのだろう?」と心の底から奮い立たされて
「天売島おらが島活性化会議」の発足のきっかけにもなったと聞きました。

その様子は母島部活堂のアーカイブで見れます。
齊藤暢さんが語ってくれています(44分あたりです)。
興味のある方はぜひ配信、レポートを見てみてください。


この対談の時に、天売島にももちろん行きたくなったし、
天売の人たちを一気に変えてしまった海士町にとても興味が湧きました。

そんな海士町には小笠原にご縁がある人もいるそうです。
冒頭の清水良さんの宿、プーランに泊まった、
当時、一流自動車企業に勤めていた方はプーランで色んな気付きを得て、
一気に会社を辞めて海士町に移住したそうです。

今回の視察でも忙しい中、お会いできたそうです。

良さんの報告会でも挙げられた「海士町複業協同組合」
“副業”ではなく‟複業”。
色んな繁忙期と閑散期の仕事を繋いで、多様に働くスタイルの複業。

これはまさに戦前、母島にもあった「若ノ衆売組合」に近いものがあります。
こういう取り組みが色んな人の移住を促し、島民の意識向上や、色んな改革や力になっていると思います。
 


他にもまだまだこの報告会で紹介したいことは山ほどありますが、
まずは皆さん、自分の足で行ってみるのがお勧めです(#^.^#)
僕もここ数年以内には行こうと思っています!



■小笠原が今、できること。
沢山考えることができます。

海士町と違い、
財源はそのほとんどが国や東京都からの補助金で、
空き家がなく、住宅・土地問題がとても深刻な小笠原。

煌びやかに見える小笠原ですが、
その実態はメッキのように内側はまだまだくすんでいる様に思えます。

同じような人口規模の海士町の活躍を聞くと、
小笠原が自分の力で立って動くのもまだまだ可能な気がするのです。

今回夏に東北を周ってみても思いましたが
小笠原のポテンシャルは本当に凄いと思います。
他にはない、ここだけの強みを沢山持っているのです♪

現時点で考えただけでも、
海士町を参考にできる事も沢山あります。

地域の大事な文化的役割の図書館。
父島母島の差だけでなく、
ビジターやOWA、役場などの図書館の連携もやろうと思えばできる事です。

村のケーブルテレビも民間に運営を委託して、
様々な番組を作り、撮影してもらい、
小笠原独自の地域が繋がり、未来へ結ぶ使い方があると思います。

うちのようにTVのない家も多いので、
これからはYoutube配信なども同時に行いつつ、
どんどんワクワクするコンテンツが出来ればなと思うのです。

そして人とのご縁を大切に繋ぐ長期的未来を据えた取り組み。
東京宝島でもSHIPでもできてきているこの取り組みを、
もっともっと多くのジャンルや人に関わってできるはずです。

議会放送もYoutubeで生配信はしているのですが、
ぜひぜひアーカイブ化してほしいし、
ダイジェスト版なども放送してくれるといい気がします。

そして、
父島、母島、硫黄島をヘリで繋ぐ未来.........
小笠原とグアムを船で繋ぐ構想...
まだまだ沢山今できる事があります。

今回視察に行った4人の村議会議員さん
(良さん、重行さん、杉田さん、築舘さん)の今後の活動も気になりますし、
来春の村議会選挙も色んな可能性を秘めててワクワクしますね(#^.^#)

今回は素晴らしい報告会をありがとうございました!!



日はまた昇りくりかえす

2022年12月09日 | 母島 日常 日記

■本土よりも四季を感じにくい亜熱帯の小笠原。
12月上旬でも最高気温は26℃位あるし、日差しは暑いのです。

でも朝方とか寒く感じて、思わず長袖を用意したり、
開けている窓を閉めたりします。
今日なんかは急に風が寒くなり、湯船に漬かりました(#^.^#)
それでも20℃を切る程度…

本土で寒い12月に震えている人には
小笠原の温暖な気候に文句を言ってると、怒られてしまいますが(笑)、
小笠原は冬がないのではなく、
秋がないのだと思います。

紅葉もないし、
あの圧倒的な作物が実る波もありません。

冬に備えて、
あの豊かな秋の実りや景色は本当に美しく、
日本の大好きな景色です。

そんな四季ではなく三季に感じてしまう小笠原でも、
ああ冬が来たなぁと感じさせてくれるものがあります。


■まずはなんと言ってもザトウクジラです!
父島で11/26に確認されてから、
ドキドキワクワクしていましたが、
今季の母島ザトウクジラの初確認は12/7でした。
※11月に入ってから毎日鮫ヶ先展望台に通ってる妻情報でした(#^.^#)

ちなみにこの写真は今年2月のもの
妻からの情報だけで、まだ僕はブロウ(潮吹き)すら見ていません☆

ですが、「ザトウクジラを見たよ!」そんな声を聞くと、
ああ、島に冬がやって来たんだなぁと感じるのです。

妻はこの数年間、クジラシーズンの11月から5月のほぼ毎日、
鮫ヶ先展望台で観察を続けています。

彼女はどうやら陸上観察から見える、
クジラ達のドラマがとても楽しいようです(#^.^#)



■秋のない母島で秋を感じさてくれるのは、
やっぱり月ヶ岡神社です!

今年もコロナ禍の為に神輿巡業はありませんでしたが、
七五三や僕も祓ってもらった厄除けなど、
この時期としては大事な意味を持つ行事です。


■ふと気づくと、仕事終わりの夕陽が17時前になっていたりして、
今は16時半が日没。

いつも行ければ夕陽を見に行きたいのに、
間に合わないのも、島の冬を感じさせるものです(#^.^#)

夕陽を見に行っても雲が多くて、
なかなか悔しい事も多いのが島の冬。
そんな時は夕焼けを存分に味わいます♡



■そして、この時期になると海水温が気温よりも高くなり、
海からの水蒸気が増えて、水平線に霞がかかるようになります。

長い夏に毎日のようにSUPで沖に行ってたのに、
冬は風が強くてカヌーじゃないと沖に行けないのも、
僕にとっては冬らしいなぁと感じる部分です。

少し前まではこんなに青くてスッキリしていたのに(^^♪

でも時々ある、
稀な冬の凪は存分にSUPで楽しみます♪


■冬が来たなぁと思わせるのは、もうひとつ。
オナガミズナギドリの巣立ちです。

鳥獣保護員として、毎年集落の灯りに寄せられて不時着するミズナギドリを保護しては
翌朝に放鳥しているのですが、
今年も50羽近くのミズナギドリを保護し、放鳥しました。

これが終えると、僕の中ではようやくクリスマスです。
なかなか一般には分からない感覚なので、
独特の俳句の季語になりそうですね(#^.^#)

ミズナギドリの巣立ちに伴い、
前浜のガジュマルのイリュミネーションも先日取り付けました!



母島観光協会が母島青年会に依頼するこの取り付け作業ですが、
これをすると師走だなぁと思うのです。

ガジュマルのイリュミネーションは母島観光協会にお願いされた母島青年会がボランティアで取り付けを行っています。
去年もこのイリュミネーションは色んなドラマを生んでくれていましたが、今年も色んなドラマを生んでいます♪

僕が大好きな活動の一つです♡

今年の点灯はミズナギドリの巣立ちが落ち着いたので、
9日に点灯となりました(#^.^#)

今日の夕方の初点灯で、
家族連れや子供たちが「わあ!ついたんだ!」「やったぁ!」
車もスピードを緩めて、
数も少ない素朴なイリュミネーションを眺めている島の光景に、
たまらなく愛おしさを感じています☆


1月のどんど焼きの頃まで点灯を続ける予定です。
それまでは、母島のクリスマスを味わって楽しめるといいなと思います(#^.^#)




■この師走の時期に出荷する晩生ローゼルの「うちなーローゼル」。
このローゼルの出荷作業をしながら、
季節はこうして廻り繰り返すことを感じさせてくれました。

コロナ禍、ウクライナ侵攻、島の生活。

みんなそれぞれ色んな事があって、

その中でも一生懸命生きていると思います。
自分自身にも色んな流れは来ていますが、
そんな中でも日はまた昇り繰り返している…

当たり前の事だけれど、こうして廻って来るものを素直に有難く感じます♪

さあこの師走、楽しんで頑張っていくぞ~(#^.^#)





刃物を研ぐという事

2022年11月24日 | 母島 日常 日記
■こないだの日曜日は天気も海も悪く、
カヌーやSUPに行けなかったので、
久し振りに色々家周りのメンテナンスをしていました。

その中で、久し振りに家の包丁を研ぎました。

そして、思い出しました。
僕は刃物を研ぐのが大好きだということを♡
※上手かどうかはまた別の話(#^.^#)

切れにくかった包丁が、
少しずつ研ぎ澄まされて行く様が堪りません♪
自分の使いたい様に包丁を研ぎながら、
色んな事に想いを馳せていました。


■僕に刃物研ぎを教えてくれた3人の師匠がいます。

ひとりは小笠原ユースのオーナーさんです。
途中に僕が結婚したりして、
2年半ほど働く間に、
色んな料理や、魚の捌き方はもちろん、
刃物の研ぎ方を教わりました。

今でも教わった通りに
ちゃんと研げてるかは疑問ですが(笑)、
どう研げばいいのか、
どう刃を確認すればいいのか、
どういう砥石を使うのかなど、
様々なノウハウを教えて頂きました。
本当に感謝です!ありがとうございます!!

もう一人は
ユースのリピーターさんで、
素潜りの天才であり、
チーム宮ノ浜のお頭、コミネさんです。
小峰さんには、ユーモラスなタコ捕り、銛突きや、素潜りも習い、
刃物研ぎの心得を教わりました。

コミネさんの
「魚が切られたことに気付かないくらい、スッと切れるように、とか、
 硬い木もトーフを切るように切る」
などの表現も面白く教わりました☆

最後は亡くなってしまったけど、
大好きなリピーターのキヨノブさん。
彼は大工で、色んな事が出来るのに、
いつも最高の笑顔で精神性を伝えてくれました。
「清信さん、どうやって研ぐのが一番いいの?」
「ジャイちゃん、刃物はね、一生懸命研ぐのが一番いいんだよ♡」
と教えてくれました。

今でもさえちゃんが作ってくれた名曲「君と出会った島」を聴くたびに、
この時のエピソードを走馬灯のように思い出します。

刃物を一生懸命研ぐ時、
そんな事を思い出しながら、
色んな人に支えられてるなぁと思えて、
心の底から感謝の気持ちが溢れてきます☆

刃こぼれの酷い出刃包丁もあるので、
これからちょくちょく研いでいこうかな(#^.^#)

早速、ハロー(ホウキハタ)を頂いたので、
美味しい刺身を切ってみたら、
ホント気持ちよく切れて大満足でした♡


■最近は便利屋さんの仕事で、高い木の上に登って、伐採をする仕事が続いています。
その中でチェーンソーをよく使うのですが、
これも何度も使っていたり、石などに当ててしまった時に、
刃がダメージを受けて切りにくくなります。

そんな時に目立てを行うのですが、
以前は細いヤスリを使って目立てていましたが、
ある時、現場の方にチェーンソービットという、
インパクトドライバーで目立てする方法を教えてもらい、
さっそく手配してやってみたら、
あらまあ!新品同様なくらいによく切れます!!

今までの苦労や切りにくさは何だったんだ⁉と思うほどでした☆

目立ての時間も大幅に短縮できて、さらによく切れるとは、
これを開発した方のセンスと技術に感動です。
電動工具など伝統的ではない機械などは、
どうも邪道的な考えになってしまう場合も多いのですが、
こうした工夫とアイディア、発明は本当に素敵に思えて、
人間の深さを垣間見る気がするのです。

なので、東急ハンズやホームセンターに行くと、
そんな人知の叡智が詰まっていて、
何時間でも楽しく過ごせるのです♪
(楽器や、電気屋も同様w)


■しかぁ~し、それでもなかなか切れなくなってきて、
切りカスが細かくなってきたら、
さすがに刃の交換時期です。

そんで、交換してみると…
嘘でしょ?って思うほど、ビックリするほどよく切れます!
コミネさんの言葉を借りればまさに枝が「豆腐を切るように切れる!」

これ、毎回刃を新品にするたびに思うことなのですが、
毎回、大事にギリギリまで使ってしまうのも、また人の性(#^.^#)

左が旧、右が新です☆

こんなエピソードも
島ならではの素材ではありませんが、
こんな島の暮らしの一コマもどうでしょうか?



僕の島ソウルフード

2022年11月11日 | 母島 日常 日記
■あなたのソウルフードってなんですか?
自分の住んでいる地域の郷土料理?親の料理?家族の料理?
色々ありますよね。

僕にとってソウルフードは?
と聞かれたら、今は迷わず「カメ煮とくさや」と答えます。

最近インスタなどで自分のソウルフードに触れる機会があり、
今回ブログ記事にまとめてみました☆


【アオウミガメの煮込み】
僕のソウルフードといえば、
カメ煮です。

小笠原の戦前から食べられている伝統料理です。

最初は爬虫類を食べるなんて!!
と思っていましたが、
食べてみたら味の虜♡

今ではこの世で一番好きな食べ物になってしまいました(^^♪

亀煮は甘炊きと塩炊きがあり、
父島は塩炊きが主流、
母島は甘炊きが主流です。

僕はどちらも大好きです(#^.^#)

今回は2018年6月の母島フェスティバルで配布されたカメ煮の写真です(#^.^#)

アオウミガメは絶滅危惧種。
小笠原のウミガメを食べる伝統。
父島母島共に年間捕獲頭数を決めて、
保護増殖事業も実施されています。

資源として利用するだけでなく、
きちんと恩返しもしていると思っています。

これって実はとても大切な事だと思うのです。
獲れるだけ取って、人は何を自然に還していくのでしょう?


【ムロアジのくさや】
そして次にランクインするのは、
ムロアジの「くさや」です。

くさやについては去年の12月に泪のエピソードがあります。
現在は残念なことに、小笠原のくさやは途絶えてしまっていますが、
先日新島から取り寄せたくさやは最高に臭くて、最高に美味しかったです♡

くさやに使うムロアジは僕は世界最高に美味しい刺身だと思っています。

先日、漁師さんから立派なムロアジと黒カッポレを頂きました!
本当にありがとうございます☆

先日、世界一美味しい刺身と豪語したムロアジですが、
今回頂いた黒カッポレも極上でした♪

そして、わざわざお魚を届けてくれる漁師さんに感謝です!
もっともっとお返ししたいのに、全然できてないのが申し訳ないです<m(__)m>

そんな魚自身、
魚を育む大自然にも深い感謝です!

こんな大きな魚を捌くことも教えてくれた
小笠原ユースのペアレントさん、ありがとうございます(#^.^#)

捌くのは
今でも上手くいくときも、
行かない時もありますが、
今回は自分なりに無駄のない3枚おろしが出来た気がします。

頭や骨周りはしっかりアラ煮にして、
全て無駄なく頂きました☆

海で泳いでいて、
ムロアジもカッポレもよく出会いますが、
まだなかなかハンティングできる機会は少ないです。

これからはSUPもしつつ、
スピアフィッシングも楽しめるようにしようと
企み中です。

どうやっていこうかなぁ~
ドキドキワクワク♡


【大漁のカツ丼】
母島のソウルフード
「大漁のカツ丼」
誰もが唸るほどの絶品です♪
1200円。

昼限定メニューで
11時開店のタイミングで入らないと食べれないこともあるので注意!!
(最近、営業時間が30分早くなりました)

多くの来店者が注文する大漁のカツ丼。
僕は人生でここのカツ丼を超えるカツ丼を未だに知りません(#^.^#)
マジ美味しいです☆

おまけ
【小笠原島レモンKitKat♡】

先日は内地帰りの方に、
現在島では手に入らない素敵なお土産を頂きました(^^♪
ありがとうございます!

なんと小笠原の塩レモンを使った東京島レモンキットカット!!

甘いのはさほど得意ではない僕ですが、
このチョコはレモンの味がしっかりして美味しかったです(#^.^#)

キットカットは母島のカカオを使った商品も発売したばかり。
今年は4月の台風で島レモンはかなり収量が少なかったですが、
こうして素敵で美味しい商品になるのは嬉しいことです☆

竹芝のお土産屋さん「愛らんど」でも販売しているそうです。
そのうち、島でも買えるようになると勝手に思ってます(^_-)-☆

あなたのソウルフードは何ですか?


旅をする夏の陣

2022年06月27日 | 母島 日常 日記

■この夏は色々と事が動いています。

以前から計画していた資格の取得が一気にバイク旅に変わってしまった今回(笑)。

 

資格取得だけだったら問題ないのに、

こんな内地梅雨真っ盛りのタイミングの

バイク旅資格取得ツーリングにしてしまい、

命の危険をはらんでいながらも、

ドキドキとワクワクが止まらない41歳の夏(#^.^#)

梅雨明けした夏の母島では見事なまでのグリーンフラッシュが見れました。

グリーンフラッシュは太陽が水平線に沈む瞬間に見れる現象です。
緑閃光(りょくせんこう)ともいわれるそうです。
稀に見れることから、
「南の島で見られる現象で恋人同士で見ると結ばれる」という伝説があるそうですが、今日は夫婦で夕陽を見ていたので、どうなるのでしょう(笑)?
 
そんな私達夫婦も、この6月で結婚19年を迎えました。
梅雨明けした夏色の海の中、
結婚記念日は夫婦で蓬莱根までSUP&カヤックでボヤージングを行いました。
(といいつつ、ほぼ毎日やっていることなんですがw)
 
6月の中旬に「あっ!今日が梅雨明けだ!」と分かる瞬間の日があります。
ずっとジメジメしていて、ガスっていた日々だったのに、
急に海と空の碧が夏色のそれに変わり、
雲が一気に高くなる日があるのです。
 
僕はその日が大好きなのですが、
だいたいいつも夫婦の結婚記念日らへんなのです(#^.^#)
 

いずれにせよ、

大好きな母島の夏を3週間も離れて、

わざわざ梅雨の内地に行くわけなので、

存分に楽しむつもりです(お~い、資格の取得はどこに…w)。

 

 

■6月26日は小笠原返還の日。

小笠原諸島が太平洋戦争後、アメリカ統治下だったのが日本に返還された日です。

今年で返還55年になると思います。

 

この日、母島ではいつも返還祭が行われ、

賑やかなお祭りなのですが、コロナ禍になってからずっとすべてが中止でした。

返還記念日の夜はなんと島の花火師(父島や内地からの応援も!)が、

見事に大輪の花が母島の夏の夜空に咲かせていました。

 

直前の夕方に思いっきり土砂降りの雨が降り、
本気で開催を心配しましたが、無事に花火が上がっていてホッとしました。


コロナ禍になってからも、
できる範囲で再開してきた母島の花火師達。
事前準備に当日の運営、
内地や父島からの応援、
多くの人の関りで、
僕たちは花火を楽しませてもらっています。
本当にありがとうございました☆

今年はバドミントン大会や駅伝、ゲートボール大会も復活し、

少しずつコロナ禍でできなかったことが戻ってきています。

忙しい母島の6月が少しずつ戻って来ました♪

 

僕は膝の調子が悪くて、今回は参加を見送ったので残念ですが、

みんながこうして楽しんで参加したり、見物したり、応援しているのを味わえることがとても嬉しいです☆

 

 

■今回の内地行きのバイク資格取得ツーリング旅ですが、

さらにビックなミッションが!!

 

なんと葉山で行われるアウトリガーカヌーレースに出場することになりました!

オーシャンヴァアが主催する葉山HOEです。

 

当初は日程が丁度合ったから、

久しぶりの元母島メンバーとビギナークラスに出て、

楽しく同窓会気分でカヌーを漕ぐはずだったのですが、

どういう訳か、8kmのオープンOC6の男子に出ることになり、

一気にテンションが上がりました(^^♪。

メンバーは元母島の仲間たちで、島で一緒にカヌーを漕いでいたメンバーです。

しかし、みんなが内地に引っ越した後はカヌーを漕いでおらず、
当日に久しぶりに漕ぐメンバーがほとんどです。
それでも「ガチで漕ぎたい!」という意欲があるので、

思いっきり楽しんで、8kmを漕ぐつもりです!

 

7/3の午前に葉山に来れる方、ぜひ応援をお願いします♪

 

おかげで資格取得のはずが、

毎日SUPやカヌーを漕ぐ日々(笑)。

41歳厄年なのに、どんどん事が進んでいくので面白いです(#^.^#)

昨日もカヌー部企画で、蓬莱根~平島~向島の5時間ボヤージングで、

漕ぎまくって来ました。

 

夏色の海は本当に素晴らしく、

イルカちゃんもチラッと現れ、

それは最高の1日となりました(^^♪

人生初のバイクソロキャンプ旅だというのに、

出発食前でバタバタしている中に最高のリフレッシュとなりました☆

 

 

■その前日はなんと太陽系の惑星が一列にならぶ「惑星パレード」を見ることが出来ました!

ちょう広角の範囲の天体ショーなので、

写真には金星、月、火星、くらいしか写っていませんが、

早朝3時過ぎのうっすら朝焼けの見える夏の夜空に、

見事な惑星の列を見ることが出来て、

とても嬉しかったです☆

 

これには最近、お年頃で一緒に行動することも減った次女も一緒で、

家族3人+αで世紀の天体ショーを味わいました。

その後は最高の日の出!

まだ初夏なのにお腹いっぱいになる程、夏を味わいまくっています(#^.^#)

 

今年26歳のカブと共に行くバイク旅。

今回、公共交通は一切利用しません。

無事に帰って来れる保証もありません。

 

だけど、何とも言えないソワソワして気持ちが続いています。

東北のツーリングMAPを日々眺めながら、色んなルートを模索します。

島の元ライダーの仲間にも色々話を聞いて、さらにドキドキワクワク♡

 

そのみんなが、

「ジャイアン、あれこれ計画している今がきっと一番楽しいよ(#^.^#)」

と言います。

僕もそう思います(笑)。

 

実際は大変な気候やハプニングがあると思います。

でも無事に生きて帰って来れれば、それはすべて肥やしとなり、

楽しい思い出になります。

 

各地で懐かしい恩師や友人、先祖のお墓や、地元の仲間や親戚に会えるのも久しぶりで嬉しいです☆

夕方SUPを漕ぎながらもずっと旅のことを考えています。

この旅で感じたこと、学んだことを次の自分の人生にどう生きてくるのでしょうか?

 

今、カナダにいて高校を卒業した長女にとって、何らかの影響があるのか?

これから2年後に母島を巣立つ次女にとって、必要なものに出逢えるか?

元々東北旅が大好きな妻の話にようやくのれる日が来るのか?

 

比較的、世間一般よりは22歳と若く父親になったので、

次女が巣立つ2年後以降の自分たちの在り方が楽しみです♪

 

万が一、今回の旅で事故などで命を落としてしまったら、

大好きなシャチか狼に生まれ変わるか、

今度は女性に生まれ変わりたいなぁなんて考えています。

 

まあ先のことをあれこれ考えても仕方がないので、

妄想して楽しみつつ、今を存分に味わって楽しもうと思います♪

 

自分の人生というカヌーを漕いでる今、

自分はどのようなクレアナを持って、

どのような目標に向かっているのか。

 

ここで一つ、久しぶりの外の世界に触れて、感じてみようと思います。

そこで繋がるご縁に身を任せ、これからにつないでいければと思います♪

 

 

 

 

 

 

 


雨季の母島 ドック明け

2022年06月04日 | 母島 日常 日記

■ここの所、毎日雨ばかり。

そうです現在、雨季真っ最中の母島なのです。

 

小笠原は気象庁が沖縄のように梅雨入り宣言をしてくれないので、

梅雨というよりは雨季という表現の方が合っているようです♪

 

今年は珍しく、カッコウの鳴き声やホトトギスを母島で見かけています☆

こちらは小笠原の花にも指定されているムニンヒメツバキ(別名:ロース―ド)。

この梅雨の時期の樹冠を飾る象徴のような島の固有種です。

 

ゴールデンウィークが明けてからの3週間のドック期間中は

これは空梅雨か⁉と思ってしまうほどベタ凪と晴天が続いていました。

これは去年から5月にドック時期が変更されてから起こる謎の現象です(笑)。

 

あまりにベタ凪続きなのにコンスタンスに内地に魚を出荷できない漁師さんが嘆くほどです。

そんな雨季というか梅雨も、

ドックが明けた瞬間からずっと雨模様です(#^.^#)

なんなんでしょう(笑)。

 

天気が悪いと滅入るタイプの僕ですが、

過去の渇水に比べれば、やはりこの時期にしっかりと雨が降ってくれるのは重要で、

人の暮らしにとっても、自然にとっても、百姓にとってもこの雨は天の恵みなのです。

 

■3週間にわたるおがさわら丸ドック入りによるドック期間中。

今年もその途中のつなぎとして、さるびあ丸が運航してくれました。

東海汽船、伊豆諸島の皆さん、どうもありがとうございます!!

 

去年同様にこの海の穏やかな時期のドック期間というのは、

パッションの出荷や、漁師さんの出荷には適しておらず、

問題は多くはらんでいますが、

去年と比べて、貨物船共勝丸に内地からの物資や内地行きのゆうパックなどをお願いできたので、

去年程、深刻な状況はありませんでした。

 

さるびあ丸は父島入港時刻が15時と遅いため、

接続のははじま丸はなんと18時入港になります(いつもは14時)。

 

いつもは僕は入港の作業のバイトの為に夜遅くまで、港で作業しているのですが、

今回みたいに入港が遅いと貨物のコンテナを下ろさないので、

ゆっくりとサンセットSUPを堪能できました♡

 

おかげで珍しい夕方に入港するははじま丸と沖合でランデブー♡

友人が幾人も乗っていて、手を振ってくれました(^^♪

その後は珍しい夜間照明のははじま丸を眺めることが出来ました☆

これはこれで珍しく、嬉しい光景です(#^.^#)

 

■この時期と言えばザトウクジラが見られなくなり、

それと代わるようにアオウミガメがいたるところで見かけては産卵をする繁殖シーズンとなります。

 

僕自身もほとんど毎日SUPなどで沖に出ているのですが、

5/10頃までは姿は見えなくても海中に潜るとザトウクジラのソングが聞こえました。

 

中旬を過ぎると今度はアオウミガメが産卵に上陸するのを見かけるようになりました。

そのほとんどは夜間に産卵を終えて、海に帰っているのですが、

時々、夜が明けてもこうして産卵が終わらない場合もあります。

 

予定を組むのが苦手なのか、割とゆっくりさんなのか、

それとも目立ちたがりなのかは分かりません(笑)。

涙を流して産卵する様は多くの人の感動を呼びます。
(実際は目から塩分を出しているという噂ですが、ロマンチックではないので横に置いておきますw)

 

重い体で陸上に上がり、必死に何時間も砂を掘って約100個の卵を産むさまは、

生命の営みの力強さを感じさせてくれます。

 

母島の属島でもある平島は日本で一番アオウミガメが産卵する浜として知られています。

浜に転がるココヤシの実。

どこからやって来て、どこへ行くのか、想像するのが楽しいです♪

ドンブラコッコと海面を漂う気持ちは、どんな感じなのでしょう(#^^#)

 

■母島の梅雨時期と言えば学校の運動会。

2年前は未曾有のパンデミックで中止となりましたが、

去年から規模を縮小して再開となりました。

今年は保育園児の演目も復活しての運動会。

お昼には終了する短縮版での開催です。

来年こそは一般の参加も復活すると嬉しいなぁ☆彡

綱引きも大人や職場対抗で実施すると超盛り上がります(笑)。

青年会による保護者参加のパンク喰い競争も大好評だったので、

来年こそは復活できることを祈っています(#^.^#)

 

僕は僕は今年度からPTA会長になったので、

最後に壇上に立って挨拶をさせて頂きました。

 

こうして無事に子供たちの活躍を見ることが出来たのも、

先生方、地域の皆さんのお陰です。

演目中に幾つかハプニングもありましたが、

それをチームで補っている姿がとても素敵で、

ああいいなぁと勝手に感動しておりました(^^♪

内地みたいな規模ではないので、

朝の席取りなんて皆無の小さな島の小さな運動会。

無事に終えることが出来てホッとしています(#^.^#)

 

■SUPだけでなく、よく妻と北港にも泳ぎに行きます。

北港はいつも水温が冷たくて、

白い砂浜があるわけではないのですが、

海中の景観のバリエーション、沢山の生き物がいる密度、水質の良さにいつも満足できる大好きな場所です。

今期も可愛いクロユリハゼのペアを発見♡

 

ウミガメさんも悠々と泳いでいます。

ウミガメを海中で眺めると、その神々しいまでの佇まいに見とれてしまいます♡

まるで海という名の空を羽ばたくように優雅に泳いでいるのです。

海中から眺める太陽も泡も本当に美しい。

島の友人が「いつか海の泡になりたい」と言っているのですが、

その気持ちが分かります☆

 

島でアカメと呼ばれるホウセキキントキ。

目が大きくて美しい赤い魚。

塩ゆでとかで食べるのが人気です☆

 

北港でよく見かけるアカヒメジ(島名:トゲ)の群れ。

これが数百匹の大群で泳いでいるのを眺めると、ああ北港に来たなぁって感じで満足できます☆

 

ノコギリダイちゃんも可愛い、いいおかずのサイズです(#^.^#)

 

■またこの時期は冬繁殖のミズナギドリが集落に不時着するシーズンです。

今期もオーストンウミツバメが何羽も集落の灯りに寄せられて不時着し、保護しました。

一晩段ボールに入れて、翌朝放鳥することで、

交通事故や猫の捕食を避けれるのです。

 

シロハラミズナギドリもこの時期に落ちてきます。

島名でウィローウィローと呼ばれる、英名でBonin Petreltoと呼ばれ、

日本では小笠原諸島の無人島でのみ繁殖が確認されています。

 

そんな梅雨シーズンの小笠原。

6月中旬には一気に海や空の青が濃くなり、

入道雲の高さが一気に跳ね上がり、

「ああ、今日梅雨が明けたね!」という日があるのです。

僕はその瞬間の日が大好きです♪

 

そんな梅雨明けまで日々、資格取得ツアーの準備をしながら、

楽しんでいければと思います(#^.^#)

 

 

 


春に来た、べらぼうなマラカス台風がもたらしたもの

2022年04月16日 | 母島 日常 日記
■入学式を終えた4月。
なんとこんな時期に非常に強い台風1号が小笠原を襲いました。

その名もマラカス。
2000年の台風委員会で制定された台風のアジア名(国際名)のひとつで、
命名国はフィリピン。タガログ語で「強い」という意味だそうです。

なかなかの名前ぢゃね~か!

写真は台風通過後に潮枯れしたクサトベラです。
すぐに復活するのも多いですが、島中の色んな植物の葉がこのように枯れています。

そもそも4月に台風が来るなんてとても珍しいのに、
まさか950hPa、風速40m/sの規模で第1号が来るなんて、
僕の20年の小笠原暮らしで初の事でした。

案の定、4月の観測史上最高の記録を出したらしく、
父島では最大瞬間風速46.5m/sを記録したそうです。
(3年前の台風は風速計を飛ばしていて60m/s以上と言われています)

TVの報道もすごかったらしく、
多くの内地の友人・知人からも心配を頂いていました。
本当にありがとうございました!

こちらは月桃の花です。台風通過後も無事でした♪
力強さと可憐さ、そして何とも言えない香りがあって、好きな花のひとつです。
葉っぱなど料理にも使えます(#^.^#
)


■4月に赴任したばかりの方は、こんなにすぐに南の島の洗礼を受けるとは思っていなかったでしょう。
農業の被害はそれなりにあると思います。
実際、ハーブ系など枯れたのも多かったです。

しかし不思議なものです。
植えたてのまだ若い苗が塩枯れしている様をみて、
なんと春の作付けが遅れに遅れているのが功を奏したと思ったりしちゃいました(^^♪
色んな目線があるものですね☆
これから夏野菜の種まきを頑張ります!

圧倒的な暴風雨が通り過ぎた後は、
スッキリとした夏のような雲と青空が広がっていました☆
まさにデフォルト状態。

家の周りに散らかっていたものも、
この機会に片付けることが出来たし、
冬というリセットのタイミングを知らない島の植物にとっては、
伸びすぎた枝を選定し、葉を作り直すには台風の存在が欠かせません。

今回、有難いことに母島は停電になりませんでしたが、
隣の父島では大村地区以外は長い時間の停電になったそうです。
そんな時、電気の有難みが再確認できるし、
ロウソクや電気のない時だからこ、その過ごし方ができるいい機会とも言える部分があったのではないでしょうか?

我が家は家族で久々にゆっくり映画を観ました。
「きっと、うまくいく」
妻が朝に「これを観ろって降りてきた!!」というお告げがあり(笑)、みんなで観たら、まあ最高に良かった♡

「All izz well」と歌と口笛で進むストーリー。
成績や進路、競争ばかりのエンジニアの学校で繰り広げられる、本当の学びということ。
知らないことを知るって、本当は楽しいもので成績や評価を気にするものではない♪
親や他人が決めた進路ではなく、自分がやりたいことをやって生きていく意味。

そんなテーマをインド映画の絶妙なセンスとテンポのいい展開で、安心して魅せてくれました☆
インドにおける学歴至上主義、それによる自殺数の多さの社会問題もテーマにしています。
最後の圧倒的な店舗での伏線の回収は凄まじかったです!
ステキな映画をありがとうございました(^^♪


■3年前の10月。
台風21号ブアローイが島にもたらした被害は甚大なものでした。

今回の台風1号マラカスはなんと同じ規模の950hPaです。
しかも台風接近の2日前にSUPで海に入ったら、なんと沖で26℃の水温!
これは台風が弱まらないで行ってしまいそうな条件でした。

そんなわけで事前にかなりビビっていました。

漁師さんたちのあまりに芸術的なロープワークにうっとりしちゃいますが、
そんな場合でないほどの養生であるということです(汗っ)!

毎回、この陸揚げげされた漁船の見事なさまで感動しつつ、
その養生具合で台風の備えを覚悟します。

家の周囲、
バイクや自転車、
畑に職場周辺、
独居の高齢者のお宅。

色んな養生を済まして、
まさに「人事を尽くして天命を待つ」状態でした。

脇浜の春の風物詩、
ネムリブカダンゴもこの時期の台風には驚いたことでしょう(#^^#)



■避難所も開設され、やれることをやった後は、無事の通過を祈るだけです。
夜が明けて、そろそろ暴風圏に入るかな?の直前。
畑の家畜の世話にダッシュで行きつつ、前浜の状況を撮影してきました。

この時点でも物凄い雨と風のセレナーデです。
この後は危険なので外に出れる状況じゃありません。

もの凄い風の音でした。
これがもっと強くなって、強くなったらヤバいという感じでした。

有難いことに停電していなかったので、
家族で感動の映画を見てお昼ご飯を食べた後くらいに、
風が少し弱まりました。

ネットで確認すると、大方の予想を覆し、
直撃ではなく、少し西を通り過ぎて行った感じでした。

吹き返し後半は集落は風向きが丁度よく、
そよ風程度になったので、高齢者のお宅をチェインソーを持って周りましたが、
今回は3年前ほど深刻な倒木などはありませんでした。

去年から枯れていたママキ(ウラジロエノキ)が光ファイバーの線に引っかかっていました。
村に急いで報告し、
こちらはその後の復旧作業となり、僕も少し手伝いました(#^.^#)


母島の二戸建て都住のシンボル的な寒緋桜が根元からボッキリ折れていました。
これはかなりショックでしたが、折れた根元を見ると、少し傷んでいる感じもあり、
結構限界だったんだなあと思わされました。

今年の春に素晴らしい花を魅せてくれていただけに、とても寂しかったです。
今まで沢山の喜びをありがとう!


新村民会館を建てるエリア(旧:赤間建設跡地)からは大量の砂利が流出しており、
その片付けに追われていました。
これは杉田建設から学校まで長く続いていました。


深刻な倒木は少なかったですが、幾つかはもちろん見かけました。
今回は、3年前に比べると時間もコースもラッキーだったと言えます。


養生していたカヌーも無事で、心底ホッとしました。
3年前の台風では損傷してしまっていただけに、ずっと気がかりでした。
カノー部のみんなも心配していたので、みんなで喜んでいました(#^.^#)


丁度、潮汐も大潮で高潮が心配されましたが、母島はどうにか無事でした。
父島は雨なのか高潮なのか、冠水している映像が見えて、
昔住んでいた奥村が見たこともないような光景になっていてビックリしました☆

そして夜通し避難所を開設してくれていた役場の皆さんに感謝でした!
停電時に備えて、東電も色々と準備してくれていましたし、通過後も様々な対応をしていました!
父島が停電と聞いていましたが、暴風雨の最中でも復旧した個所があると聞くと、
あんな状況でも復旧作業をしてくれているのだと思うと頭が下がります。
その他各インフラも色んな組織の方が台風襲来に備えてくれていました。
本当に感謝です!!

通過後にみんなが片付け作業をしていて、
母島の力強さを再確認しました☆


■台風の接近は色んな被害や災害を覚悟して、消耗しますが、
逆に楽しみな面もあったりします。

それは鳥です。

いつも台風後はグンカンドリなど珍しい鳥を確認できたりします。
今回はなんとオオソリハシシギらしき鳥を発見しました♪

レギュラーのムナグロに混じって、真ん中ですました顔をしている子です。


チュウジャクシギちゃんも来ていました☆


なかなかいい腰つきのムナグロさんもお見掛けしました(#^.^#)

こんなイレギュラーな出会いも台風ならではのものだと思います。


■島では色んな大変な被害をもたらす台風ですが、
色んな観点から見ると、やはり必要な存在だと思います。

この時期の直撃は、
路地の野菜やパッションを全滅させる物凄い災害ですが、
同時に大地に海のミネラルを戻してくれる大きな仕事もしています。

今回は少し霞がかかっていた景色を、一気にクリアにしてくれました。
まるで夏と錯覚してしまうほど、今日の空と海は青かったです!

これはキョウジョシギ。
京都の女性の着物の共な美しい鴫で、京女鴫。
台風後もいつも通り群れを成して漁港を歩いていて、癒されました♪

今回の台風が大きな被害をもたらす結果でなくて本当にホッとしました。
この台風を糧に今後も頑張って行こうと思います☆

月桃風呂にでも入りながら♡