■先日、次女のいる母島小学校の5年生+先生と石門に行ってきました♪
いわゆる、1年間の感謝を込めたクラスレクみたいなものです(*^_^*)
石門は母島に残された原生林が残るとても貴重な場所です。
固有の植物やマイマイが多く生息していて、
ガイドなしでは入山をする事ができません。
なんと5年生の保護者には、そのガイドの資格を持った保護者が複数います☆
今回はよく山の植物の仕事で石門に通っている保護者さんと、
僕の2名が案内役として同行しました。
父島よりも100m標高が高い母島。
その高さの為か、乳房山も石門も雲霧帯と言われる、
湿気を帯びたよく霧みたいな雲がかかるエリアが山の上一体に存在します。
そのエリアは特に固有のマイマイも多く、
苔やシダが周囲を覆っている、
とても幻想的な雰囲気を作っています。
僕は食べられない植物は全然詳しくなく、
道案内はできるけど、植物の詳しい案内はできません。
もう一人のガイド役のYさんは、植物の保全の仕事もしていて、超詳しいのです♡
■普段の島の子は中学3年生になるまで、石門に行く機会がありません。
今回は保護者にガイドがいるので、特別に5年生で石門に行ってしまうという幸運に恵まれたのです(*^_^*)
石門は原生林の為に森の雰囲気が特別です。
終点にはラピエと呼ばれる石灰岩質の大地が広がり、
絶景が望めます♪
5年生の年頃でみんなでここに来れたのはとても良かったです(*^_^*)
歩きながらああだこうだ楽しいお喋りをしながら歩くのも最高でした☆
先生も初めての石門。
とても楽しめた様で、本当に良かったです(*^_^*)
■石門の貴重な植物を少し紹介したいと思います。
こちらがヒメタニワタリです。
この冬の長雨のお蔭で過去にないほど大きくて元気な姿を見せてくれました♪
母島と北大東島、中国の海南島にだけ生息している激レアな可愛いコです(*^_^*)
(1)分類
シダ植物 チャセンシダ科
ヒメタニワタリ
学名 Hymenasplenium cardiophyllum
絶滅危惧ⅠA類(環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
小笠原群島の母島と北大東島、中国の海南島に分布する。
小笠原諸島の母島石門に2ヶ所、数十株が生育。
このほか、北大東島でも50株程度の生育が確認されている。
もともと個体数が少なかったが、採取により著しく減少し、かろうじて残存している状態である。
※環境省のページより
こちらはセキモンウライソウ。
これは石門の遊歩道の終点付近の石灰岩地域にだけ生息する貴重な植物です。
セキモンウライソウ(石門セキモンウライソウ(石門烏來麻)
Procris boninensis
イラクサ科 ウライソウ属
草丈50~60cmの常緑多年草。
近縁種はアジア熱帯域やアフリカに分布するウライソウ(烏來麻)と考えられているようです。
烏来(ウーライ)という言葉は、もともと台湾原住民のタイヤル族が多く暮らしていた地域の名前で、
タイヤル族の「温泉」を意味する言葉が由来だそうです。
今回は可愛い花を咲かせていました(*^_^*)
こちらはユズリハワダン。
Crepidiastrum ameristophyllum
キク科アゼトウナ属
小笠原の固有種で高さ1mほどの常緑小低木。
小笠原にはキク科で木本化した植物は本種のほかワダンノキ、ヘラナレンがあります。
個人的にとても好きな植物で、
茎は伸びていくときに葉っぱが落ちてどんどん先を譲って伸びていくことからこの名がついたようです。
こちらはマルハチ。
小笠原固有種でそこいら辺に生えていますが、実は大のお気に入り。
茎に八の字を逆さにしたような跡があるからついた名前ですが、
このネーミングセンスは素晴らしいと思います♪
こんな握りこぶしより大きな巨大なゼンマイの様な芽を出します。
これは食用にできるのですが、成長点を裁つと枯れてしまうので、お勧めしません。
切り株にこんな可愛い植生が生まれたりと、
石門は雰囲気のある素敵な原生林なのです(*^_^*)
終点付近には固有種のオガサワラグワの枯れ木が幾つも存在します。
オガサワラグワは普通の蚕に使われるシマグワが固有化したもので、
成長がとてもゆっくりで、すごく固くていい高級木材になります。
その為に乱獲されたこと、
シマグワが小笠原に導入されたことで、オガサワラグワと交雑してしまい、
野生下では純粋な繁殖が出来なくなってしまい、
現在保全の対象になっています。
樹齢が2000年を超えるものもあったそうですが、
石門の崩落により、その大きな切り株は見れなくなってしまいました。
こちらはシマオオタニワタリ。
これは固有ではなく、広域分布種ですが、大好きな植物です。
新芽はお浸しや天ぷらに適しています☆
上を見上げれば、こんな景色のルートです・
子ども達はこの雰囲気の景色を当たり前に歩いていますが、
凄い事なのです(笑)。
きっと島を出てその価値に気付くことと思います。
■通りすがりにも貴重なマイマイに会えました!
子ども達が「水まんじゅう」と呼んでいる(笑)、
オガサワラオカモノアラガイです。
小笠原の生き物を語るうえで欠かせないのが陸産貝類(カタツムリ)です。
もともとの祖先は流木や気流などによって運ばれ、
その後、小笠原の環境の中で種類が分かれ、
それぞれの場所で固有化したものが多いのです。
とにかく、子ども達はこれを見付けるのが上手いです!!
なんと30分くらいの間に7匹も発見しました。
大人は叶いません(笑)。
こんな森の中をどんどん歩いて行きました。
■途中の境ヶ岳に登って、絶景を望みます。
子ども達はほぼ6時間の行程を全く苦にすることなく、
下山した後はさっさと遊んでおりました。
恐るべき体力ですね(*^_^*)
石門の終点付近にある石灰岩質のエリア。
ここは大昔は海底であり、サンゴが作った地質なのだそうです。
見事な鍾乳洞もあるのですが、
崩落の危険があり、現在は立ち入りを禁止されています。
その石灰岩質が雨などで浸食されて、尖ったラピエと呼ばれる岩になります。
溝状の微地形をドイツ語でカレンKarren,
フランス語でラピエlapiésというそうです。
終点でお弁当を食べてからは、東港を望む絶景ポイントへ。
足元はラピエで危ないのですが、
子ども達は難なくクリア。
この景色がゴールというのはあまりに最高過ぎますね(*^_^*)
歩きながら先生と深い話や、
あまりにくだらない話などをして盛り上がりました(笑)。
最後にこの素晴らしい企画をしてくれた保護者さん、
案内してくれた植物のエキスパートのYさん、
工程を最高に楽しくしてくれた子供たちと先生、
お邪魔させてくれた大自然に感謝です!
どうもありがとうございました(*^_^*)
いわゆる、1年間の感謝を込めたクラスレクみたいなものです(*^_^*)
石門は母島に残された原生林が残るとても貴重な場所です。
固有の植物やマイマイが多く生息していて、
ガイドなしでは入山をする事ができません。
なんと5年生の保護者には、そのガイドの資格を持った保護者が複数います☆
今回はよく山の植物の仕事で石門に通っている保護者さんと、
僕の2名が案内役として同行しました。
父島よりも100m標高が高い母島。
その高さの為か、乳房山も石門も雲霧帯と言われる、
湿気を帯びたよく霧みたいな雲がかかるエリアが山の上一体に存在します。
そのエリアは特に固有のマイマイも多く、
苔やシダが周囲を覆っている、
とても幻想的な雰囲気を作っています。
僕は食べられない植物は全然詳しくなく、
道案内はできるけど、植物の詳しい案内はできません。
もう一人のガイド役のYさんは、植物の保全の仕事もしていて、超詳しいのです♡
■普段の島の子は中学3年生になるまで、石門に行く機会がありません。
今回は保護者にガイドがいるので、特別に5年生で石門に行ってしまうという幸運に恵まれたのです(*^_^*)
石門は原生林の為に森の雰囲気が特別です。
終点にはラピエと呼ばれる石灰岩質の大地が広がり、
絶景が望めます♪
5年生の年頃でみんなでここに来れたのはとても良かったです(*^_^*)
歩きながらああだこうだ楽しいお喋りをしながら歩くのも最高でした☆
先生も初めての石門。
とても楽しめた様で、本当に良かったです(*^_^*)
■石門の貴重な植物を少し紹介したいと思います。
こちらがヒメタニワタリです。
この冬の長雨のお蔭で過去にないほど大きくて元気な姿を見せてくれました♪
母島と北大東島、中国の海南島にだけ生息している激レアな可愛いコです(*^_^*)
(1)分類
シダ植物 チャセンシダ科
ヒメタニワタリ
学名 Hymenasplenium cardiophyllum
絶滅危惧ⅠA類(環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
小笠原群島の母島と北大東島、中国の海南島に分布する。
小笠原諸島の母島石門に2ヶ所、数十株が生育。
このほか、北大東島でも50株程度の生育が確認されている。
もともと個体数が少なかったが、採取により著しく減少し、かろうじて残存している状態である。
※環境省のページより
こちらはセキモンウライソウ。
これは石門の遊歩道の終点付近の石灰岩地域にだけ生息する貴重な植物です。
セキモンウライソウ(石門セキモンウライソウ(石門烏來麻)
Procris boninensis
イラクサ科 ウライソウ属
草丈50~60cmの常緑多年草。
近縁種はアジア熱帯域やアフリカに分布するウライソウ(烏來麻)と考えられているようです。
烏来(ウーライ)という言葉は、もともと台湾原住民のタイヤル族が多く暮らしていた地域の名前で、
タイヤル族の「温泉」を意味する言葉が由来だそうです。
今回は可愛い花を咲かせていました(*^_^*)
こちらはユズリハワダン。
Crepidiastrum ameristophyllum
キク科アゼトウナ属
小笠原の固有種で高さ1mほどの常緑小低木。
小笠原にはキク科で木本化した植物は本種のほかワダンノキ、ヘラナレンがあります。
個人的にとても好きな植物で、
茎は伸びていくときに葉っぱが落ちてどんどん先を譲って伸びていくことからこの名がついたようです。
こちらはマルハチ。
小笠原固有種でそこいら辺に生えていますが、実は大のお気に入り。
茎に八の字を逆さにしたような跡があるからついた名前ですが、
このネーミングセンスは素晴らしいと思います♪
こんな握りこぶしより大きな巨大なゼンマイの様な芽を出します。
これは食用にできるのですが、成長点を裁つと枯れてしまうので、お勧めしません。
切り株にこんな可愛い植生が生まれたりと、
石門は雰囲気のある素敵な原生林なのです(*^_^*)
終点付近には固有種のオガサワラグワの枯れ木が幾つも存在します。
オガサワラグワは普通の蚕に使われるシマグワが固有化したもので、
成長がとてもゆっくりで、すごく固くていい高級木材になります。
その為に乱獲されたこと、
シマグワが小笠原に導入されたことで、オガサワラグワと交雑してしまい、
野生下では純粋な繁殖が出来なくなってしまい、
現在保全の対象になっています。
樹齢が2000年を超えるものもあったそうですが、
石門の崩落により、その大きな切り株は見れなくなってしまいました。
こちらはシマオオタニワタリ。
これは固有ではなく、広域分布種ですが、大好きな植物です。
新芽はお浸しや天ぷらに適しています☆
上を見上げれば、こんな景色のルートです・
子ども達はこの雰囲気の景色を当たり前に歩いていますが、
凄い事なのです(笑)。
きっと島を出てその価値に気付くことと思います。
■通りすがりにも貴重なマイマイに会えました!
子ども達が「水まんじゅう」と呼んでいる(笑)、
オガサワラオカモノアラガイです。
小笠原の生き物を語るうえで欠かせないのが陸産貝類(カタツムリ)です。
もともとの祖先は流木や気流などによって運ばれ、
その後、小笠原の環境の中で種類が分かれ、
それぞれの場所で固有化したものが多いのです。
とにかく、子ども達はこれを見付けるのが上手いです!!
なんと30分くらいの間に7匹も発見しました。
大人は叶いません(笑)。
こんな森の中をどんどん歩いて行きました。
■途中の境ヶ岳に登って、絶景を望みます。
子ども達はほぼ6時間の行程を全く苦にすることなく、
下山した後はさっさと遊んでおりました。
恐るべき体力ですね(*^_^*)
石門の終点付近にある石灰岩質のエリア。
ここは大昔は海底であり、サンゴが作った地質なのだそうです。
見事な鍾乳洞もあるのですが、
崩落の危険があり、現在は立ち入りを禁止されています。
その石灰岩質が雨などで浸食されて、尖ったラピエと呼ばれる岩になります。
溝状の微地形をドイツ語でカレンKarren,
フランス語でラピエlapiésというそうです。
終点でお弁当を食べてからは、東港を望む絶景ポイントへ。
足元はラピエで危ないのですが、
子ども達は難なくクリア。
この景色がゴールというのはあまりに最高過ぎますね(*^_^*)
歩きながら先生と深い話や、
あまりにくだらない話などをして盛り上がりました(笑)。
最後にこの素晴らしい企画をしてくれた保護者さん、
案内してくれた植物のエキスパートのYさん、
工程を最高に楽しくしてくれた子供たちと先生、
お邪魔させてくれた大自然に感謝です!
どうもありがとうございました(*^_^*)