小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

強く、しなやかに、逞しく、あれ

2020年04月20日 | 母島 日常 日記
■世界を深刻な事態が包み、かつてない状況が巻き起こっています。
これからどうなるか分からないけれど、
間違いなく、世界は次の段階にシフトしてきていると感じます。

学校、
働き方、
暮らし方、
色んな付き合い方、etc...
今まで当たり前だったものが通用しなくなってきているからです。

そんな中、僕は母島のとある山の中にいました。

自然は人間の社会の事なんかお構いなく、
鳥たちは春の営みを始めているし、
去年の猛烈な台風被害から頑張って山の木々たちは、緑を取り戻して来ています。
そう、自然は脆いけど、本当に逞しい。

春にしては風の強い大時化の日。
ははじま丸は欠航でした。
風速は10m/sを超えています。

そんな最中、母島の山の中はぽかぽかしていて、心地良く、
思わず横になってしまいました♪

台風で葉を落として、さも普通に次の順番が来たかのように葉を茂らせる山の木々。
僕の背中の下で何かが踊っています。

何だろう?

それは山の木の根っこでした。

強風でしなる木。
そのしなりをさらに根っこが浮いたり沈んだりして支えているのです。

今まで観察して想像はしていましたが、
実際に体感したのは初めてでした。

何ていう柔軟さなのだろう。

固くて、あまりしならない木は、途中でボッキリと折れています。
柔らかくて、しなる木は、固い木ほど大木にはなれないけれど、
強風に柔軟に対応している。


■その時、ハッと思い出しました。
台風の最中、必死に体をしならせて生き残る畑のローゼルを。

しなやかに、柔軟にしなる、というのは一つの強さだと思うのです。

それは人も同じで、固く頑固な人はそれはそれで貫き通す意思のある凄いことだけれど、
そんな人間ばかりじゃダメで、
やっぱり、しなやかな柔らかさ、素直さが時には必要な時があると思います。

山の木々から気付かされたことです♪

倒れた山の木々の、逞しく芽吹く様を見て勇気をもらいます。
アカテツの強さです。

トトロのような森のようなトンネル。
これも遊歩道をふさぐように倒れた固有種テリハハマボウ(島名:イチビ)。
しっかり逞しく茂っています♪


■うちに授かった二人の娘たち。
それぞれ助産院と自宅出産という形で、僕も出産に関わらせてもらったのですが、
お母さんの狭い産道を抜けて生まれてくる赤ちゃんは、
頭蓋骨を重ねて小さくして生まれてくるのです。

生まれてしばらくは文字通り「頭が柔らかい」状態。
それが次第に固まり、歳と共に固まっていく。

助産婦さんは
「大人もどんどん頑固に頭が固くなるでしょ?それは文字通りほんとに固まっていくのよ。
だから、ときどきこうして頭蓋骨をマッサージしてやると柔らかくなって、色んな事を素直に聞けるようになるのよ」
と言っていて、は~なるほどと思いました。

文字通り頭の柔らかい子供は、本当に素直に色んな事を吸収します。
もちろん、いい事も悪い事も。
大人になると、自分の考えも固まり、どんどん素直さが無くなっていきます。

僕は22歳で父親になり、
本当に何も知らなかったけど、頭は柔らかく、沢山の事を子育てで学ばされました。
今は、その頃に比べて、随分と頭は固くなったと自覚しています。
自分がどうしていきたいかハッキリしてるし、
今何をするべきかもハッキリといしています。

でも、時に山の木や、赤ちゃんの頭のような、
柔軟でしなやかな強さはとても大事と思うのです♪



■昨晩、とても嬉しいことがありました。
去年の春に一緒にハワイ島に行って、ネイティヴから大切な事を学ぶコミュニケーションプログラムSHIPに参加した、
八丈島の高校生が、今回の新型コロナの島での事について発信するというのです。

方法はインスタグラムのライヴ配信。
彼の個人アカウントからです。
そこには八丈町立病院のスタッフがオンラインで参加。

高校生の素直な目線での9つの質問。
島にコロナが入っているかもという噂、
万が一島にコロナが入ったらどうなるか、
島で検査は出来るのか、
自分たちができること、
正しい手洗いの方法、
高齢者の多い八丈で、新コロナの蔓延を防ぐには、若い人達の意識がとても重要等、
とても素晴らしい内容でした。

そして、何より素晴らしいのは島の高校生がこうした行動をしたことでした。
それには八丈の病院も行政も応援するという素晴らしいスタンス。

SHIPで学んだことにクレアナという言葉があります。
それはその人がもっている役割みたいなものです。
ハワイの教えでは自分のクレアナを意識して生きるとあります。

今回の八丈の高校生の発信はまさにSHIPで学んだクレアナを発揮した瞬間だと思いました。

僕は若い世代がこうして自発的に活動するということがとても嬉しかったし、とても素晴らしいと思いました♪
間違いなく、自分が十代の時には思いもつかなかったことです。

自分の趣味ややりたい事だけにフォーカスしていて、ちっとも周りの事を考えていなかった。
若くして、島で暮らし、他の島に行って学んだからこそ、素晴らしいクレアナに気付けたのだと思います。

僕自身も頑張るし、
みんなの事も応援しています♪
この若さゆえのしなやかさ、本当に学ばされます(#^.^#)


■最後に友人からの教えてもらった動画の紹介です。
ぜひ見てほしいです。


鳥肌がたちました。
涙が溢れました。

新型コロナウイルスにより、深刻な医療崩壊を起こしている、
イタリアの病院の屋上で演奏する横山令奈さん。
バイオリン制作でも有名な古都クレモナがこの企画を主催し、横山さんに依頼したそうです。

新コロナの日々の対応で疲弊する医療従事者の皆さん。
来る日も来る日も、自分自身の感染の危険に怯えながらも、
患者さんを救おうと必死に働いていると思います。

そんな、激動の現場の人が、
ふと外に出た時、
ベランダに出た時、
窓の外を見た時、
あまりにも美しい音色が聞こえてきたら、
アーティストの気持ちに触れる事ができたなら、
またもう1日、頑張れる力が湧いてくる。
そんなに気させられました。

アーティストって、こんなにも凄いんだ。
こういう形で人が人を支える事ができる。
だから世界は美しい。
これも一つのしなやかでたくましい様だと思います。
そう思えました♪

どうもありがとうございます!!


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