■ツアーに申し込んでから、当選の返事があり、
とても楽しみにしていた、初めての沖ノ鳥島ツアー(6/8~6/10)、
やはり台風5号の影響で、
出発2日前に中止との連絡がありました(防災無線のみ!)。
とても残念です!
沖ノ鳥島ツアーが中止となり、
悔しかったのですが、
今夜はその船上で講演会してくれる予定だった東海大の山田吉彦先生の講演先生が
「沖ノ鳥島の国家的役割」について講演してくれました(母島はTV会議)。
結構、政治色が強くて、
貴重な鉱物資源の話もワクワクしとても面白いお話でした!
ありがとうございました♪
出典:海上保安庁ホームページ
沖ノ鳥島は日本の最南端で、
日本では唯一の熱帯気候の島です。
この島は東京都心から約1,700km離れた南の海に位置し、
ホノルル(ハワイ)とほぼ同じ緯度にあります。
父島からは910km離れています。
遠いですね~!
グアムの方が近いんですから(#^.^#)
出典:国土地理院ウェブサイト
■沖ノ鳥島ツアーは過去に2回のツアーが組まれていましたが、
どれも中止になっています。
2013年10月のツアーは台風の影響で中止。
2014年4月のツアーはその年の3月に発生した事故の影響で中止。
またも今回も台風で中止!
呪われているのかな~と思ってしまいます。
正直、悔しいです!!
でも自然の天候だし、これはある程度予想していました。
これで決行されて揺れまくるクルージングじゃ行きたくなかったです。
目指せリベンジ!!
中止と決まれば返還祭の駅伝大会に出れるし、
駅伝に出る子供たちの応援もできるわけです!!
沖ノ鳥島行けなかったメンバーで駅伝チームを作り(笑)、駅伝に参加することにしました!!
■さてさて、せっかく行くつもりになった沖ノ鳥島について、色々調べてみました♪
沖ノ鳥島はリーフに囲まれた中にある、
2つの島で構成されており、
それぞれ北小島、東小島と命名されています。
これは東小島です。
出典:海上保安庁ホームページ
二つの小島を合わせても広さは畳6畳分しかないそうです。
国連海洋法条約では大潮の満潮時に水没しなければ、
大きさを問わず「島」というそうです。
満潮時、
東小島は6㎝、
北小島が16㎝、
の高さしかありません♪
現在は波浪での浸食を防ぐためにコンクリートで周りを囲まれています。
住所は東京都小笠原村沖ノ鳥島1番地と2番地だそうです。
■周囲に島のない絶海なぜ沖ノ鳥島が生まれたのでしょう?
海底にある九州・パラオ海嶺と呼ばれる海底山脈(3000㎞)で唯一海面上に姿を現しているのが沖ノ鳥島なのだそうです!
遠く離れていても九州と沖ノ鳥島は繋がっているんですね♪
沖ノ鳥島の周囲はすぐに水深4000~7000mの深い海で、
水深1500m地点から上はサンゴ礁が成長してできた部分だそうです。
この島は
1543年 スペインのサンファン号によって「アブレオホス(目を開いて見よの意味)」と名付けられ、
1639年 オランダのエンヘルス号が「エンヘルス礁」と呼び、
1789年 イギリスのイフィジェネイアが船長の名「ダグラス礁」と呼び、
1890年 イギリスのアンフィヨン号が測量を行っていますが、
飛行機も無線も発達していない時代において、
絶海の孤島に領有を宣言するメリットがなかったらしく、どこも宣言していなかったそうです。
しかし、大正時代に入ると沖ノ鳥島は国益に繋がると考えられ、
水上飛行機の基地として考えられたようです。
1922年 第1次世界大戦後に赤道以北の南洋諸島を委任統治するようになり、
南洋諸島と沖縄の中間地点の沖ノ鳥島は安全保障上、航海の安全上、重要と考えられたようです。
1922年、1925年と日本の調査船「満州」によって測量が行われ、
島の現状が明らかになり、
1931年 「沖ノ鳥島」と名付けられました。
この時点で他国が領有を宣言していないのが確認され、
正式に日本の領土に編入されたそうです。
1939年には灯台と気象観測所の建設工事が始まりましたが、
3年後に第2次世界大戦が勃発し中断することに。
その後、
1968年に小笠原諸島と共に沖ノ鳥島も日本に返還されました。
1987年に気象観測所が設置、浸食保全の為の工事、
2007年には灯台も設置、
工事開始から70年でようやく完成と至ったようです。
■沖ノ鳥島は日本の排他的経済水域(EEZ)をとても広く確保してくれる存在となっています。
排他的経済水域とは、
国連海洋法条約で定められた、沿岸国に権利のある水域の事で、
沿岸から200カイリ(370km)以内は漁業権、鉱物資源などの調査、開発、保存する権利、
そしてそれらの資源と環境を管理する義務も担っています。
小笠原村は陸地面積こそ小さいですが、
沖ノ鳥島、南鳥島も合わせて、
日本の排他的経済水域の31%を持っている凄い村なんだそうです(笑)!
(ちなみに伊豆諸島を入れると41%!東京の島すごい!)
また、沖ノ鳥島も含め、小笠原諸島の周辺は海洋鉱物資源の宝庫なのだそうです。
コバルト・リッチ・クラスト(深海底に存在する鉱物資源)や
リチウム(蓄電池の材料)などレアメタル資源の宝庫なのだそうです。
日本近海は海底熱水鉱床というマグマと海水の反応でできる鉱物の取れる地点も多いそうです。
メタンハイドレードという、次世代の化石燃料と期待されている天然ガスの仲間も、
日本は豊富にあり、うまく運用できればエネルギーの自給も夢ではないほどだそうです。
2014年に報道もされた小笠原諸島に現れたサンゴ密漁と言われた中国の船団、
本当の狙いはサンゴではなく、海底資源だったという見方もされています(ー_ー)!!
簡単に言うと、
沖ノ鳥島は結構遠いけど、
漁業資源としても、
海底資源としても、
気象観測所としても、
排他的経済水域確保としても重要な島ということが分かりました。
でも、いつも思うのは、
この世界・資源は本来どの国のものでも、
誰のものでもないということ。
「この土地は最初に見つけ、最初に宣言した人のもの」という概念はいつも疑問です。
インディアンが白人の言う土地の所有というものになかなか理解ができなかった様に…
(先住民にとって土地は大いなるものであり、個人の所有という概念があり得ないという考え)
領土問題という側面も考えさせられます。
いつか、またツアーが企画されることを願ってやみません。
個人的には島の風景と、そこまでの外洋性の鯨類、海鳥に会えるのも結構楽しみなんです♡
参考資料:国境の島を発見した日本人の物語 藤岡信勝・著、海上保安署ウェブサイト、国土地理院ホームページ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます