もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

慰安婦問題と吉見教授

2015年02月11日 | 社会・政治問題

 全米の教科書で「強制された従軍慰安婦」が記述されている。

 慰安婦の強制連行は、吉田清治の虚偽の著作とそれを真実とした朝日新聞の誤報が直接原因であることを知っているが、吉見(中央大学)教授によって識者の研究成果とまで増幅されるに及んで国際的に認知される事実となってしまったことは案外等閑視されている。国連人権委員会のレポートも吉田氏の著述内容と吉見教授の研究内容が大きく投影されているという。全米の教科書の著述者は、日本の出先機関からの訂正要求に対して「学問の自由」まで持ち出して拒否している。外務省の及び腰が原因で長年にわたって放置されていたことが、最悪の事態まで発展してしまった。思うに、従軍慰安婦問題は、一種の伝言ゲームであり、吉田著作に対し朝日の植村記者が『思惑を持った仮想事実を付け加えて』報道事実を演出し、さらに吉見教授が『学説としての事実』という錦の衣を羽織らせた結果、真実は忘れ去られ「最後に受け取った強制連行が真実」となってしまったものであろう。教科書に書かれた仮想事実は若者に刷り込まれ、未来には歴史上の事実として定着してしまうだろう。となれば、吉田、朝日以上に『偽学による増幅』を行った吉見教授の罪過は計り知れないものと思う。

 多分、植村氏と吉見教授は、事の真実に気付いていると思うが、言動を修正できないのは、修正が半生の事績否定に繋がるとともに、真実に背を向けて糊口を糊した罪悪感からではないだろうか。両氏とその同調者には、残り少ない晩節を歴史の偽証者として送るとともに、将来、一部の歴史家から背徳者として断罪されることがないように祈るばかりである。