もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

永山基準は?

2015年02月06日 | 社会・政治問題

 裁判員裁判での死刑判決が、最高裁で相次いで覆っているとのことである。

 最高裁の判断は、永山基準にに照らしての量刑均衡を目途としているかのようである。永山基準は、昭和40年代に起こった連続射殺事件(4名死亡)を契機として確立した判例であるが、いかにも古色蒼然としており時代にそぐわないのではないだろうか。永山氏の生い立ちは、戦後の混乱が尾を引くものの世間一般には堅固な志操が残る世相の中で、劣悪な生い立ちを酌量しての判決であったと思う。以来40年を経過して物心両面で様変わりし、新たな閉塞感が生まれた現在にも永山基準を適用するのは、いかにも時代遅れの感がある。ストーカー殺人、ゆきずり殺人、嗜好殺人、カルト殺人等々は、当時予測すらし得えなかった犯罪で、そのような卑劣な犯罪について国民が望む量刑は、裁判員裁判の判決に示されていると思う。危険運転致死傷罪を制定することにより量刑と国民感情の融合を図ったように、永山基準を見直す必要があるのではないだろうか。

 イスラム国で生起した人質殺人と同様な事件が国内で起こった場合にあって永山基準を適用した場合、いかなる量刑となるのであろうか。