ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

東日本大震災:民主が税制特例措置 復旧初期支援に重点

2011年04月02日 00時59分18秒 | 障害者の自立
 民主党は31日、東日本大震災からの復旧・復興に向けた税制の特例措置をまとめた。住宅などの損壊に見舞われた被災者への所得税還付や自動車取得税の減免など、被災者や企業が復旧の初期段階に必要な措置をそろえた。未曽有の被害からの復旧・復興は長期化が予想され、政府・与党は復興が本格化した段階で更なる支援策を講ずる構えだ。

 素案は民主党の税制改正プロジェクトチーム(PT)や財務金融部門会議などがまとめた。所得税還付や自動車取得税減免のほか、震災被害で住宅を失っても住宅ローン控除を継続適用できる措置などを盛り込み、被災者を支えることに重点を置いている。

 また、金融面での対策も同時にまとめ、住宅ローンの元利払いの猶予措置や、貸金業法の総量規制の緩和などの特例措置を盛り込んだ。

 被災地では、福島第1原発の事故対応が続いている上、行方不明者の捜索も続いており、復興対策は本格化していない。このため、政府・与党は今後の復興の進展に応じて「第2、第3段階の支援策」(小沢鋭仁・税制改正PT座長)を打ち出していく方針だ。

 95年の阪神大震災では、「復興住宅」と呼ばれる集合住宅の建設を促進するための建設予定地の取引への課税減免や、被災者が復興住宅を取得する際の所得税の優遇などの支援を実施した。ただ、東日本大震災の被災地は農漁業を主な産業とする地域が多く、都市部を中心とする阪神とは被災状況が異なるため、政府・与党は地域の実情に即した支援策を検討する。

毎日新聞 2011年3月31日 23時56分

東日本大震災:「生きている」実感 障害者長女らのパン、被災者へ--宮城・石

2011年04月02日 00時57分06秒 | 障害者の自立
 ◇避難所暮らしの男性、励みは「ありがとう」

 「ありがとうって言われると生きている実感がわく」。東日本大震災の津波で自宅を失った宮城県石巻市の佐藤伊左夫さん(73)は、避難所で寝泊まりしながら、昼間は救援物資が届きにくい小さな避難所を回ってパンを配るボランティアに精を出す。パンは知的障害のある長女らが施設で作っている。親子で生きる張り合いを見つけようと懸命だ。

 佐藤さんは妻みさ子さん(70)と自宅の2階にいて被災した。隣の家が津波に押されてきて激しくぶつかり、柱と床が傾いて屋根もつぶれたが、幸い2階まで水は来なかった。3日間飲まず食わずで過ごし、水位が下がった4日目に自衛隊に救出された。

 同居する長女の直美さん(42)は、通っている市内の知的障害者施設「サンネットなごみ」の仲間と施設のイベントに参加していた。バスに乗って高台に逃げ、難を逃れた。

 施設は普段、パン作りなどを通じて障害者の就労を支援している。建物に大きな被害はなく、障害者の避難所として開放された。地震から3日目には活動を再開。1日1000個のパンを焼き、18リットルのポリタンク4本分の甘酒を造る。直美さんは、施設で寝泊まりしながら頑張っている。

 佐藤さん夫婦は救出された後、施設を運営する市内の社会福祉法人のグループホームに避難。理事長に「手伝ってほしい」と言われ、17日から佐藤さんが配給のボランティアに加わった。

 避難所に着くと、施設の障害者と一緒にパンにクリームを塗って被災者に渡す。避難している高齢者や子どもたちから「おいしい」「遠くまで来てもらってありがとう」と言われると、自然と笑みがこぼれる。

 しかし、いったんグループホームに戻ると不安にさいなまれる。長女に知的障害があると分かってから絶えず心にあった「自分たちが死んだら、この子はどうなるのか」という思い。津波に自宅と財産を奪われ、追い打ちをかけられた。自宅から運び出せたのは、衣類や布団だけだ。27日から市の仮設住宅の申し込みが始まったが、「2年くらいで出なければならない」と言われると手続きをためらう。

 パンに切り込みを入れる包丁を握っている時だけは「何も考えず夢中になれる」という。不安を押しとどめるように、佐藤さんはその日、その日をボランティア活動に没頭して過ごす。

毎日新聞 2011年4月1日 東京夕刊