階段の滑り止めや床カーペットなどのふちを押さえる「床押さえ金物」。日常生活では気付きにくい存在だが、設置していないと滑ったり、つまずくなど歩行者の安全が脅かされる。アシストは同金物に特化し、全国で高いシェアを誇る建築金物専門メーカーだ。
井東博子社長の父親、上西益夫氏が昭和44年、金物問屋として上西建装を設立したのが始まり。その後まもなくしてビルなどの玄関に設置されるマットの枠「マットバー」を自社開発した。従来、溶接されていた枠の角をドライバー1本で簡単にビス止めできるA型コーナーが特徴で、大きく販売を伸ばし、同社がメーカーに成長してゆく原動力となった。
57年に社名を「アシスト」に変更し、ブランドメーカーの位置づけを確立。59年に上西益夫氏が急逝、現会長の上西美智子氏が経営を引き継いだ。
「大変だったが、社員の士気が高まり会社が一つにまとまったことで乗り越え、成長することができた」と上西会長は当時をこう振り返り、「営業も開発もすべて社員に任せてきた。私はお金の算段と社員が働きやすい環境をつくってきただけ」と話す。
63年に念願の東京営業所、平成16年には福岡営業所をそれぞれ開設し、全国展開の基盤を築いた。主力商品は階段滑り止めと床押さえ金物で、全売上高に占める比率はそれぞれ40%と30%。22年12月期売上高は16億1千万円と、リーマン・ショック後の低迷から順調に回復しつつある。
時代の流れにも迅速に対応しており、バリアフリーなどの進展に伴い手摺や握り棒、視覚障害者用マーカーもラインアップしている。さらに、新しい材料の蓄光材やLED(発光ダイオード)を使用し、視認性やデザイン性に優れた製品の開発にも余念がない。
。しかし、ホテルなどを中心に根強い需要があることから、今後も供給を続けていく考えだ。
床押さえ金物など同社の製品は、建築工程で最終発注品となる。急な発注も多いことに対応、即日出荷の即納体制を整えており、顧客の間では「アシストから送られる商品は、品違いや個数間違いがない」といわれるなど全幅の信頼を得ている。
22年に就任した井東社長は「改善・提案賞を設け社員の声を聞くようにしている。社員との意思疎通にも役立ち、ミスを減らすきっかけとなっている」と社員とのコミュニケーションの重要性を強調する。
今後の経営方針について、井東社長は「商品開発にさらに力を入れたい。時代の流れを敏感に感じて、素材やデザイン、機能性など常に新しいものを追求したい」と意欲満々。商品開発での大学との連携やより効率的な施工方法の開発、環境・リサイクルを考えた梱包(こんぽう)方法など新しい課題に積極的に取り組んでいる。
会社概要
本社 大阪市東住吉区今川4の11の3
(電)06・6703・5670
資本金 6000万円
設立 昭和44年7月
事業内容 階段滑り止め、床押さえ金物など建築金物の開発・製造・販売
MSN産経ニュース
井東博子社長の父親、上西益夫氏が昭和44年、金物問屋として上西建装を設立したのが始まり。その後まもなくしてビルなどの玄関に設置されるマットの枠「マットバー」を自社開発した。従来、溶接されていた枠の角をドライバー1本で簡単にビス止めできるA型コーナーが特徴で、大きく販売を伸ばし、同社がメーカーに成長してゆく原動力となった。
57年に社名を「アシスト」に変更し、ブランドメーカーの位置づけを確立。59年に上西益夫氏が急逝、現会長の上西美智子氏が経営を引き継いだ。
「大変だったが、社員の士気が高まり会社が一つにまとまったことで乗り越え、成長することができた」と上西会長は当時をこう振り返り、「営業も開発もすべて社員に任せてきた。私はお金の算段と社員が働きやすい環境をつくってきただけ」と話す。
63年に念願の東京営業所、平成16年には福岡営業所をそれぞれ開設し、全国展開の基盤を築いた。主力商品は階段滑り止めと床押さえ金物で、全売上高に占める比率はそれぞれ40%と30%。22年12月期売上高は16億1千万円と、リーマン・ショック後の低迷から順調に回復しつつある。
時代の流れにも迅速に対応しており、バリアフリーなどの進展に伴い手摺や握り棒、視覚障害者用マーカーもラインアップしている。さらに、新しい材料の蓄光材やLED(発光ダイオード)を使用し、視認性やデザイン性に優れた製品の開発にも余念がない。
。しかし、ホテルなどを中心に根強い需要があることから、今後も供給を続けていく考えだ。
床押さえ金物など同社の製品は、建築工程で最終発注品となる。急な発注も多いことに対応、即日出荷の即納体制を整えており、顧客の間では「アシストから送られる商品は、品違いや個数間違いがない」といわれるなど全幅の信頼を得ている。
22年に就任した井東社長は「改善・提案賞を設け社員の声を聞くようにしている。社員との意思疎通にも役立ち、ミスを減らすきっかけとなっている」と社員とのコミュニケーションの重要性を強調する。
今後の経営方針について、井東社長は「商品開発にさらに力を入れたい。時代の流れを敏感に感じて、素材やデザイン、機能性など常に新しいものを追求したい」と意欲満々。商品開発での大学との連携やより効率的な施工方法の開発、環境・リサイクルを考えた梱包(こんぽう)方法など新しい課題に積極的に取り組んでいる。
会社概要
本社 大阪市東住吉区今川4の11の3
(電)06・6703・5670
資本金 6000万円
設立 昭和44年7月
事業内容 階段滑り止め、床押さえ金物など建築金物の開発・製造・販売
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