列車連結部のすき間から、ホームの乗客が線路に転落する事故が起きたことを受け、JR西日本は、対策の一環として、先頭用車両同士をつないだ連結部の前照灯(ヘッドライト)を終日点灯させる取り組みを始めた。すき間があることを光で乗客に知らせるのが狙い。視覚障害者向けには今後、音声で注意を促すスピーカーを取り付ける。
一部のディーゼル車を除くJR西の全在来線車両を対象に、今月1日から始めた。増結のため向き合う形で連結された先頭用車両2両の前照灯を、常時点灯させる。
きっかけは昨年12月、JR神戸線舞子駅ホーム(神戸市垂水区)で起きた事故。先頭用車両同士のすき間から女性が転落し、死亡した。通常の連結部には、国が転落防止用カバーの設置を義務付けているが、先頭用車両同士の連結部はすき間が大きいにもかかわらず対象外。
JR西は事故後、ホーム上の非常ボタンなどを増設するとともに、すき間を知らせるため、先頭用車両の運転席の室内灯をつけることにした。しかし、効果が薄いため、より明るい前照灯を点灯させることを決めた。
視覚障害者への注意喚起には今後、新たに製造する車両の先頭部に「音声警報装置」を取り付ける予定。スピーカーで常時、「ここは出入り口ではありません。危険です」などと呼び掛ける。既に特急「きのさき」「こうのとり」などとして運行される287系電車2編成には取り付けた。
ただ、いずれも事故防止の決め手とは言えず、JR西は「今後もハード、ソフト両面で検討を続ける」としている。(
ホームからの転落防止を狙い、連結部でもライトを点灯する新快速の先頭用車両=神戸市中央区、JR神戸駅
神戸新聞
一部のディーゼル車を除くJR西の全在来線車両を対象に、今月1日から始めた。増結のため向き合う形で連結された先頭用車両2両の前照灯を、常時点灯させる。
きっかけは昨年12月、JR神戸線舞子駅ホーム(神戸市垂水区)で起きた事故。先頭用車両同士のすき間から女性が転落し、死亡した。通常の連結部には、国が転落防止用カバーの設置を義務付けているが、先頭用車両同士の連結部はすき間が大きいにもかかわらず対象外。
JR西は事故後、ホーム上の非常ボタンなどを増設するとともに、すき間を知らせるため、先頭用車両の運転席の室内灯をつけることにした。しかし、効果が薄いため、より明るい前照灯を点灯させることを決めた。
視覚障害者への注意喚起には今後、新たに製造する車両の先頭部に「音声警報装置」を取り付ける予定。スピーカーで常時、「ここは出入り口ではありません。危険です」などと呼び掛ける。既に特急「きのさき」「こうのとり」などとして運行される287系電車2編成には取り付けた。
ただ、いずれも事故防止の決め手とは言えず、JR西は「今後もハード、ソフト両面で検討を続ける」としている。(
ホームからの転落防止を狙い、連結部でもライトを点灯する新快速の先頭用車両=神戸市中央区、JR神戸駅
神戸新聞