福島第1原発事故を受け、玄海原発(東松浦郡玄海町)周辺の唐津、伊万里、武雄の3市はそれぞれ防災計画の見直しを始めた。県の地域防災計画では原発災害を明記すべきとなっている市町は玄海町と唐津市だけだが、EPZ(防災対策の重点実施地域)圏外の武雄、伊万里市も連絡体制の整備などを検討する。
唐津市は18日、全庁的な「原子力災害等検討委員会」を立ち上げ、防災計画見直しに着手した。EPZ拡大も視野に、年内をめどに防災道路や避難所の修正案などを策定する。
委員会は各課長ら21人で構成。今回の災害と同規模の被害を想定し、6月下旬までに現行計画の課題を洗い出す。すでに防災計画修正に着手した県との協議も必要なため、年内にも新たな避難所や防災道路を選定。障害者や高齢者、乳幼児ら災害時の要援護者数なども把握する。
武雄市は風水害や震災に備えた防災計画に、新たに原子力災害を追記する。被災者や救援物資を相互に受け入れる「災害姉妹都市」提携も盛り込む方針。同市若木町の一部が30キロ圏内に入り、気象条件によっては放射性物質の影響を受ける可能性があり、備えが必要と判断した。
玄海原発で事故が発生した場合の対応として、玄海町や唐津市、伊万里市からの避難者受け入れについても連携していく。8月末までに計画を改定する。取材に対し、樋渡啓祐市長は「災害姉妹都市は陸路で行けてインフラが整っている関西の自治体と結びたい」と構想を語った。
玄海原発から最短12キロに位置する伊万里市の塚部芳和市長も18日、原子力災害対策を市の防災計画に盛り込む方針を明らかにした。具体的な避難計画などは、県の計画見直しと並行して進める考え。塚部市長は「市民の不安を解消するためにも、情報連絡体制の整備など、市としてできる部分から始めたい」と述べ、6月3日に市役所で開く防災会議に津波対策とともに提案するとした。
佐賀新聞 ひびのニュース
唐津市は18日、全庁的な「原子力災害等検討委員会」を立ち上げ、防災計画見直しに着手した。EPZ拡大も視野に、年内をめどに防災道路や避難所の修正案などを策定する。
委員会は各課長ら21人で構成。今回の災害と同規模の被害を想定し、6月下旬までに現行計画の課題を洗い出す。すでに防災計画修正に着手した県との協議も必要なため、年内にも新たな避難所や防災道路を選定。障害者や高齢者、乳幼児ら災害時の要援護者数なども把握する。
武雄市は風水害や震災に備えた防災計画に、新たに原子力災害を追記する。被災者や救援物資を相互に受け入れる「災害姉妹都市」提携も盛り込む方針。同市若木町の一部が30キロ圏内に入り、気象条件によっては放射性物質の影響を受ける可能性があり、備えが必要と判断した。
玄海原発で事故が発生した場合の対応として、玄海町や唐津市、伊万里市からの避難者受け入れについても連携していく。8月末までに計画を改定する。取材に対し、樋渡啓祐市長は「災害姉妹都市は陸路で行けてインフラが整っている関西の自治体と結びたい」と構想を語った。
玄海原発から最短12キロに位置する伊万里市の塚部芳和市長も18日、原子力災害対策を市の防災計画に盛り込む方針を明らかにした。具体的な避難計画などは、県の計画見直しと並行して進める考え。塚部市長は「市民の不安を解消するためにも、情報連絡体制の整備など、市としてできる部分から始めたい」と述べ、6月3日に市役所で開く防災会議に津波対策とともに提案するとした。
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