ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

備蓄態勢の見直しを

2011年05月29日 01時55分32秒 | 障害者の自立
 東日本大震災以降、県内で発生した震度1以上の地震(26日現在)は87回、28年前の日本海中部地震とほぼ同じ震源域で起きた地震は6回。秋田地方気象台によると、活発な地震活動は今も続いている。

 「県内の山間部には、集落に通じる道路が1本しかない地域がかなりある。直下型地震で孤立化した場合、集落をどう救うのか。対策を練る必要がある」。県地震被害想定調査検討委員会の委員を務める林信太郎秋田大教授(火山地質学)は、こう指摘する。2008年6月に起きた岩手・宮城内陸地震でも、地滑りで幾つもの道路や橋が崩れ落ちる被害が目立った。

地域ごと拠点必要

 孤立から脱するまでの間、何よりも必要なのは食料や燃料などの生活物資だ。今回の大震災では交通網が寸断、太平洋側の物流拠点も被災し、流通がしばらくまひした。災害時に備え、地域ごとに備蓄拠点を設ける必要性が明らかになった。

 本県では、830(天長7)年に秋田市で起きた天長地震と同規模の地震が発生した場合、最大3万8千人が被災すると想定。その7割に当たる2万8千人分の毛布や簡易トイレなどの生活必需品を、県と25市町村が半分ずつ備蓄している。一方で食料や飲料はコンビニエンスストアなど6社と協定を結び、災害時に優先的に供給してもらう「流通備蓄」の形を取ってきた。

 だが、大震災では流通が途絶えてコンビニの棚から商品が消え、流通備蓄の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りに。県地域防災計画の公的備蓄品リストには今月、ペットボトル水や乾燥ごはん、缶詰パン、粉ミルクなどが新たに追加された。県総合防災課の佐藤昇課長は「流通備蓄に頼れない場合があると思い知らされた。一定量の現物を備蓄しなければならない」と教訓をかみしめる。

情報伝達も課題に

 大震災が再考を迫ったのは備蓄態勢だけではない。住民への情報伝達をいかに早く的確に行うかも大きな課題だ。

 津波の発生などを知らせる防災行政無線は、有効な伝達手段の一つとして導入が進められてきた。八峰町八森の八森子ども園は「県民防災の日」の26日、「津波が押し寄せる」との無線放送が流れたと想定し、園児を高台方向へ避難させる訓練を実施。職員たちは、「ベビーカーに乗せて避難した方が早い子供もいる」などと有事の対応を確認し合った。

 だが、防災行政無線は屋外スピーカーの設置などに多額の予算が掛かり、導入に二の足を踏む自治体もある。県内では8市町村が未設置だ。

 横手市では、合併前の8市町村のうち4町村の設置にとどまる。この“空白地帯”を補う手段として活用しているのが、民間コミュニティーFM放送。放送局との協定に基づき、災害時は番組に割り込んで避難情報を流すことができる。林教授は「災害に強く、導入費用も防災無線より安い。日ごろは地域情報を発信し、まちづくりに活用できる」と長所を語る。

 市は市内8カ所に中継局を設置する予定で、年度内に市内のほぼ全域で受信可能となる。来年度までに高齢者や障害者などの要援護者がいる計約9千世帯に緊急告知用ラジオを無料配布し、迅速な避難につなげる考えだ。


県の公的備蓄品が保管されている倉庫。震災の教訓を踏まえ、食料も追加される=秋田市雄和

(2011/05/28 付)

秋田魁新報 -

ガーデニングで心のエイジングケア

2011年05月29日 01時47分07秒 | 障害者の自立
屋上を利用した菜園作り

 「緑のカーテンで暑い夏を乗り切ろう!」――東京電力が夏場の電力不足の見通しを発表して以降、ゴーヤやヘチマ、朝顔など、つるを伸ばす植物に注目が集まっているようで、この夏、ガーデニングに初挑戦という人が増えていると聞きます。

 植物は日差しを遮るだけでなく、葉から水分が蒸散することで周辺の温度を下げる冷却効果もあるので、節電の夏には見逃せないアイテムになりそうですね。

 さらに、「ガーデニングには、アンチエイジングをはじめ、様々な効果があるんですよ」というのは、一級造園施工管理技士で園芸セラピストの水口聡子さんです。水口さんは、高齢の身体障害者のリハビリテーションを目的に、神奈川県の鶴巻温泉病院で十数年間、ガーデニングの指導にあたっています。

 患者のほとんどが車椅子利用者のこの病院でガーデニング活動を始めたのは、病院スタッフの提案からでした。

 院内は年間を通じて快適な温度に保たれているのですが、広い屋上は、人工芝が敷き詰められているだけでした。これでは屋上で家族と一緒に過ごすとしても、あまりに殺風景なのではと、最初は屋上庭園を考えていたそうです。

 ところが、建物の条件から難しいことがわかり、それならば、「患者さん自身が楽しみとして花を植えたり、野菜を育てたりして、皆が楽しめる空間にしよう」ということになったのです。

植物を育てることで、癒やされる

 車椅子で十分に力を入れられない人たちにとってガーデニングは重労働ではないかなど、最初は心配な点もありました。

 「でも、案ずるより生むがやすし、でした」と、水口さん。

 人はいくつになっても、どんな身体状態になっても、「新しいことを学ぶ」という楽しみを失っていないこと、学ぶことで元気になることを実感したといいます。

 例えば、この野菜の原産地はどこか、それが日本に渡った由来は何か、どんな料理法があるかなど、植物の文化的背景に話が及ぶと、途端に表情がやわらかくなるのです。

 普段は話しかけても答えてくれなかった患者さんが、園芸本にも書いていないような豆知識を披露してくれたり、「これって、私の故郷では、ひよこがよく食べるので『ピッピのえさ』って呼ばれていた」などと楽しそうに思い出話を語ってくれたり。

 「ガーデニングとは、単に植えたり収穫したり、作業するというだけではないって教えられた瞬間です。花や緑には、何か心に安らぎを与えるところがありますし、それを育てる喜びはとても励みになるものなのです」

 お年寄りたちの一番人気は作物の収穫。そう、花より団子、なのですね。

 草取りや土を耕す作業も人気が高いそうです。花の盛りを過ぎたものを抜いて土を耕す作業はかなりの重労働。でも、頑張って一心不乱に取り組んで、30分もすると花壇はすっきりです。そのときの表情は、一つのことをやり遂げたという達成感に満ちています。

 「自分のやったことが目に見えてわかるので、適度なストレスの発散の場にもなっています」

 荒れてしまった土地でも草が生え、花が咲き、実をつけて、またその繰り返し。

 「丈夫だと思って植えたナデシコが枯れてしまって、7年ほどたって、もう忘れていたころに、同じ土地で突然返り咲いたことがありました。いったいどうしていたのだろう、何を考えていたのだろうって、本当に不思議です。つくづく植物は強いなと感心させられます」とも。

 ガーデニングを通してみえる様々な可能性。逆境でも頑張っていきいきとしている、想像以上にたくましい植物から、いま私たちが教えられることは少なくないように思いました。

プロフィール

永峰好美(ながみね・よしみ)1979年読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで取材 にあたり、2005年5月より東京・銀座の百貨店、プランタン銀座取締役。記者時代はメイクも落とさずベッドに直行することが多く、お肌もボディもぼろぼろに。今は、貪欲に様々なビューティー情報にアンテナを張り巡らせています。「新おとな総研」では、銀座に関する話題をつづった「GINZA通信」を連載中。

(2011年5月27日 読売新聞)

東日本大震災:被災地へ手話通訳 資格持つ府職員2人が出発 /京都

2011年05月29日 01時41分54秒 | 障害者の自立
 府は26日、東日本大震災の被災地支援のため、手話通訳者の資格を持つ府職員2人を福島県いわき市へ派遣した。同市が県を通じ厚労省に手話通訳者派遣を要請したのを受け、決定した。

 現地に向かうのは、府障害者支援課主事の井谷千英さんと府織物・機械金属振興センター企画連携課長の永浜治夫さん。2人とも、大学時代から手話の勉強を始めたという。

 6月1日まで、手話通訳の必要な人たちの自宅訪問や市役所窓口業務などで支援にあたる予定。京丹後市在住の永浜さんは、04年の台風23号災害で水害の規模や避難状況の把握に苦慮した体験を聞き、聴覚障害者支援への関心が高かったという。「現地の職員と連携し支援したい」と話し、井谷さんとともに、新幹線に乗り込んだ。

毎日新聞 2011年5月28日 地方版

送迎依頼、細かに対応/災害移動支援ボランティアRera(レラ)リーダー・番場隆夫さん

2011年05月29日 01時41分28秒 | 障害者の自立
 ―被災した障害者や高齢者を病院などへ送迎する支援に取り組んでいる。

<日々増すニーズ>
 「送迎先は病院が約8割で、主な利用者は高齢者や透析患者。スーパー、コインランドリー、小中学校、入浴施設への送り迎えや、避難所から仮設住宅への引っ越しの手伝いも多い。車を失った被災者の依頼にも応じており、ニーズは日々増している」
 ―メンバーは。
 「NPO法人ホップ障害者地域生活支援センター、社会福祉法人札幌協働福祉会の二つを中心に、北海道や横浜市の福祉団体で構成する。各団体のスタッフ計7、8人と地元のボランティア数人が交代で常駐している。Reraはアイヌ民族の言葉で風を意味する」
 ―石巻市清水町2丁目の民家を拠点に電話で予約を受け付けている。
 「最多だった5月20日は49回、延べ70人を運んだ。活動は運転手と介助者の2人1組。風呂への移送では入浴を手伝うこともある。車両は全8台。うち4台は車いすを持ち上げるリフト付きだ」
 ―こうした支援が必要な理由は。

<笑顔の人増える>
 「もともと移動が不便な高齢者、障害者らがさらに不自由な状況となっている。健常者も足がないと引きこもりになりがちだが、コインランドリーで洗濯するなど日常が戻れば生活にめりはりが付く。気分転換になればと、送迎途中に花見会場や松島海岸に寄り道することもある」
 「利用者の様子を見ると、車内での会話が息抜きになるようだ。せきを切ったように涙が止まらなくなる利用者もいる。ふとしたきっかけで、抑えていた感情があふれるのだろう。最近は笑顔の人が増えてきた。車内で民謡を歌ってくれた高齢者グループもあった」
 ―活動を通じて印象深かったことは。

<地元の善意感激>
 「地元の善意には涙が出そうだ。拠点の民家も駐車場も、住民や近隣商店が無償で提供してくれた。水道修理に来た工事会社員は『支援に来てくれた人たちだから』と代金を受け取らなかった。渋滞してもボランティア車両だと分かると、みんな道を譲ってくれる」
 ―被災地の道路事情は決してよくない。
 「がれきで何度もパンクした。道が冠水し、電気系統の故障も多い。新潟県中越地震などでも活動したが、車両維持がここまで大変なのは初めて。急な通行止めも頻繁で、石巻の地理に不慣れなメンバーは苦労している。札幌は道路が碁盤の目状で覚えやすいのだが」
 ―今後の活動と課題は。
 「需要がある間は続けたい。単なる無料タクシーにならないよう、どこまで支援対象にするか線引きが悩ましい。最低限の交通手段は本来、地元行政や民間企業で確保するべきこと。いずれは活動を石巻の方々に引き継ぎたい。運転、介助ができる人を求めている」
(聞き手は酒井原雄平)

<ばんば・たかお>北海道岩見沢市出身。岩見沢商高(現北海道岩見沢緑陵高)卒。建設会社勤務を経て1999年からホップ障害者地域生活支援センタースタッフ。東日本大震災後を機にReraで活動。


2011年05月28日土曜日

河北新報

かがわ思いやり駐車場制度:身障者ら対象に利用証 県、30日から導入 /香川

2011年05月29日 01時36分15秒 | 障害者の自立
 公共の施設に整備されている身体障害者等用駐車場の適正利用を図るため、県は30日から、対象者に利用証を交付する「かがわ思いやり駐車場制度」を始める。同様の制度は中四国7県で導入されており、相互に利用できるようになる。

 多くの公共施設や商業施設、病院などには身体障害者等用駐車場が設けられている。しかし必要のない人が駐車して「必要とする障害者らが利用できない」という声や、妊産婦や高齢者、外見から障害があることが分からない人たちから「利用しづらい」との声があった。

 対象者は障害者、要介護認定者、難病患者、車いすやつえが必要なけが人、妊産婦。県に協力する施設約290カ所(27日現在)で、身体障害者等用駐車場(幅3・5メートル以上)に加え、施設の出入り口に近い駐車場も「かがわ思いやり駐車場」として新たに登録していく。

 利用証を車の前から見える位置に掲示し、駐車する。利用証を表示していない車が駐車していた場合、指導する。

 利用証の申請は県健康福祉課、小豆総合事務所、各保健福祉事務所の窓口や郵送で。対象者であることを確認する書類の提出が必要。問い合わせは、同課地域福祉グループ(087・832・3280)。

毎日新聞 2011年5月28日 地方版