重症心身障害者施設で働く職員の優れた実践研究に贈られる第7回読売療育賞(読売光と愛の事業団主催)の最優秀賞に、「聖隷おおぞら療育センター」(浜松市北区三方原町)が選ばれた。感情表現が難しい障害者の個性に合わせ、職員が行うべき介護活動を分類した研究が評価された。研究をまとめた職員は「ほかの施設の人にも役立ててもらえたらうれしい」と喜びの声を語った。
研究に携わったのは、いずれも生活支援員の田口結実さん、藤原けい子さん、松本悦子さん、川上恵さんの4人。「どうすればもっと充実した時間を過ごしてもらえるか」との気持ちから、1年ほど前から本格的に研究を始めた。
同センターには現在、知的、身体障害を併せ持つ重症心身障害者105人が入所している。入所者は表情や声で感情を表現するのが難しいため、絵本を見せたり、歌ったりした際の一人ひとりの反応を、「あの反応は楽しいと感じているんだよね」と4人で確認しながら研究を進めた。その結果、〈1〉最も重い障害の人には、やさしく語りかけたり触れたりすること〈2〉表情、体動がある人には単純なことばの繰り返しなどが有効――などと、接し方を7つに分類した。
今月、宇都宮市で行われた研究発表会では、全国の参加者から「分類表を譲ってほしい」と声をかけられたという。川上さんは「入所者はここでの生活がすべて。受賞に満足せず、よりよい接し方ができるようこれからも頑張りたい」と話している。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/74/5654b2bad4c2b2afabdf91dce6499fff.jpg)
入所者に話しかける藤原さん、田口さん、松本さん、川上さん(左から)(聖隷おおぞら療育センターで)
(2011年10月30日 読売新聞)
研究に携わったのは、いずれも生活支援員の田口結実さん、藤原けい子さん、松本悦子さん、川上恵さんの4人。「どうすればもっと充実した時間を過ごしてもらえるか」との気持ちから、1年ほど前から本格的に研究を始めた。
同センターには現在、知的、身体障害を併せ持つ重症心身障害者105人が入所している。入所者は表情や声で感情を表現するのが難しいため、絵本を見せたり、歌ったりした際の一人ひとりの反応を、「あの反応は楽しいと感じているんだよね」と4人で確認しながら研究を進めた。その結果、〈1〉最も重い障害の人には、やさしく語りかけたり触れたりすること〈2〉表情、体動がある人には単純なことばの繰り返しなどが有効――などと、接し方を7つに分類した。
今月、宇都宮市で行われた研究発表会では、全国の参加者から「分類表を譲ってほしい」と声をかけられたという。川上さんは「入所者はここでの生活がすべて。受賞に満足せず、よりよい接し方ができるようこれからも頑張りたい」と話している。
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入所者に話しかける藤原さん、田口さん、松本さん、川上さん(左から)(聖隷おおぞら療育センターで)
(2011年10月30日 読売新聞)