日本で唯一、聴覚障害者が制作した映像作品だけを集めて紹介する「第10回さがの聴覚障害者映像祭」が2月2日、京都市南区のホールで開かれる。10周年記念として、応募作上映以外にも、東日本大震災での聴覚障害者をルポした「架け橋 きこえなかった3・11」を手掛けた今村彩子監督らが参加するトークショー「聞こえない映像作家×聞こえる映像作家」や、日本の「ろう映画」を開拓した深川勝三監督の遺作「たき火」上映などがある。
映像祭は、阪神大震災(1995年)での聴覚障害者の情報過疎を教訓に結成された、手話と字幕のテレビ番組を放送する「CS障害者放送統一機構」(大阪市北区)と、全国手話研修センター(京都市右京区)が2004年に始めた。
昨年の第9回までの応募作は82点。今回の応募作は学生4点、一般8点の計12点。映画祭では一次審査を通過した5点が上映され、大賞などを選ぶ。作品には、音を使えないという制約があるからこそ、研ぎ澄まされた感覚や驚くような表現が織り込まれているという。
当日は、午前10時から「たき火」(1972年、35分版)が、午後0時半から応募作が、午後2時5分からはろう高校生が手話ポエトリーに出会ったドキュメンタリー「Deaf Jam 手話の詩(うた)」(2010年、米)が、それぞれ上映される。午後3時半からのトークショーでは、ろう者の今村監督と映画制作グループ「デフムービーエンターテインメントプロディア」の大舘信広代表、健聴者で津波被災者の記録映画「なみのおと」などの濱口竜介監督が、それぞれの視点から映像制作を語る。
映像祭実行委員で全国手話研修センターの河井友佳さんは「ろう者が見ている世界や感じていることを、映像祭ならば、楽しみながら伝えることができる。足を運んで、楽しんでほしい」と話している。
会場は、JR京都駅八条口側の龍谷大学アバンティ響都ホール。これまでは研修センターで行っていたが、10周年記念として大規模に開催。一般1000円、小学生〜大学生500円。問い合わせは実行委(075・873・2646)。
毎日新聞 2014年01月30日 地方版
映像祭は、阪神大震災(1995年)での聴覚障害者の情報過疎を教訓に結成された、手話と字幕のテレビ番組を放送する「CS障害者放送統一機構」(大阪市北区)と、全国手話研修センター(京都市右京区)が2004年に始めた。
昨年の第9回までの応募作は82点。今回の応募作は学生4点、一般8点の計12点。映画祭では一次審査を通過した5点が上映され、大賞などを選ぶ。作品には、音を使えないという制約があるからこそ、研ぎ澄まされた感覚や驚くような表現が織り込まれているという。
当日は、午前10時から「たき火」(1972年、35分版)が、午後0時半から応募作が、午後2時5分からはろう高校生が手話ポエトリーに出会ったドキュメンタリー「Deaf Jam 手話の詩(うた)」(2010年、米)が、それぞれ上映される。午後3時半からのトークショーでは、ろう者の今村監督と映画制作グループ「デフムービーエンターテインメントプロディア」の大舘信広代表、健聴者で津波被災者の記録映画「なみのおと」などの濱口竜介監督が、それぞれの視点から映像制作を語る。
映像祭実行委員で全国手話研修センターの河井友佳さんは「ろう者が見ている世界や感じていることを、映像祭ならば、楽しみながら伝えることができる。足を運んで、楽しんでほしい」と話している。
会場は、JR京都駅八条口側の龍谷大学アバンティ響都ホール。これまでは研修センターで行っていたが、10周年記念として大規模に開催。一般1000円、小学生〜大学生500円。問い合わせは実行委(075・873・2646)。
毎日新聞 2014年01月30日 地方版