ネットの力で支援呼び掛け
アフリカ・ルワンダで義足の製作・提供を通じた身体障害者の支援を行っているルダシングワ真美さん(52)=茅ヶ崎市出身=が、より多くの人へ義足や杖を届けるため、1月24日(日)までネットを使う「クラウドファンディング」の手法で資金を募っている。
真美さんはOLを経験した後1989年にケニアのスワヒリ語学校に留学。そこで、ルワンダから紛争を逃れ難民として生活していた夫のガテラさん(61)と出会った。医療ミスで幼少期から右足に障害を抱えているガテラさんの存在や、ルワンダの内戦に巻き込まれ義足を付けることができずに暮らしている多くの障害者の状況を聞き、義肢装具士になることを決意。横浜の義肢製作所で5年間修業し、国家資格を取得した。
真美さんとガテラさんは1996年にNGO「ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」を設立。翌年ルワンダに義肢製作所を立ち上げた。
今日までの18年間、義足や杖を無償提供してきた人数はルワンダで延べ8000人、隣国ブルンジにおいて延べ3000人に上る。真美さんは「ここまで続けて来られたのは夫のおかげ。今も目の前に私たちの技術を必要としてくれる人がいるので出来る限り応えたいと思っています」と話す。
今回は250人分の義足を目標に
これまで真美さんたちは学校や企業を訪ね、地道に支援を集めてきた。しかし、積極的に情報発信を行わないと支援が集まりにくいという現状もあり、インターネットを通して自分たちの活動を紹介し賛同を募る「クラウドファンディング」を、昨年10月から初めて行うことに。当初は目標額を215万円とし、ルワンダの地方に住む障害者100人に対して巡回診療を行い義足や杖を配る予定だったが、知人らの協力によって支援が広がり、早い段階で目標額が集まった。
そこで隣国ブルンジからルワンダへ流れてきた難民にも義足・杖を配ろうと目標額を500万円に変更。達成されれば計250人に義足や杖を配ることができるという。1月19日現在414人が支援し460万円程が集まっており、ネット上には「頑張って」「自分が中々できない国際協力をやってくれてありがとう」などの声が寄せられている。
普段は現地で活動しているが、年に一度日本を訪れ、茅ヶ崎などで講演を行っている真美さん。「茅ヶ崎に戻る時に活動の成果を伝えたいと思います。どうか皆さんの力をお貸し下さい」とコメントを寄せた。協力の方法や詳細は【URL】https://readyfor.jp/projects/rwandagisokuへ。受付は1月24日(日)午後11時まで。
義足製作・提供を行う真美さん
2016年1月22日 タウンニュース