仙台市内の四つの授産施設の手作り品を展示販売するセレクトショップ「エフブンノイチ」が、地下鉄仙台駅近くに16日オープンする。市中心部に出店することで多くの人に商品の魅力を伝え、働く障害者の工賃アップを目指す。
青葉区中央3丁目に出店する店の名は、木漏れ日やホタルの光り方など人間が心地よいと感じる現象を指す「1/f(エフ分の1)ゆらぎ」から名付けた。
延べ床面積約16平方メートルの店内に陶器やポーチ、アクセサリー、焼き菓子など約50種類の商品が並ぶ。カウンター4席のカフェコーナーもあり、コーヒーや紅茶などを提供する。
店舗運営は、障害者の就労支援に取り組む市内のNPO法人5団体でつくる運営委員会が担う。障害者の支援団体が共同で店舗を運営する取り組みは仙台では初の試みという。
運営委員会メンバーで、知的障害者と精神障害者の通所施設を運営する「桑の木」(青葉区)の森田久美子さん(53)が店長を務める。就労訓練の場としても活用し、桑の木の利用者が店舗運営を手伝う。
運営委員会メンバー「ソキウスせんだい」(泉区)の大竹理絵さん(34)は「立地がとても良く、販売増が期待できる。作り手たちの日々の制作意欲も向上している」と語る。
開店を記念し、16~20日はペンケースやコースターなどの商品9種類を最大3割引きで販売する。営業は午前11時~午後4時。定休日は土日祝日。連絡先は022(395)8818。
開店へ向け商品を陳列する大竹さん(右)
2016年05月13日 河北新報