健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ストレスと心疾患

2010-11-21 07:48:26 | 研究
仕事で大きなストレスを受けている女性は、ストレスが少ない女性に比べて、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%高いそうです(メディカルオンライン)。仕事関係のストレスと心血管疾患の関係について、これまで明確な回答は得られていませんでした。女性健康調査(44~85歳で平均年齢57±5歳)に参加した1万7415人の、表面上は健康そうな女性医療従事者を対象に、仕事のストレス、仕事への不安感の実態を把握するとともに、心血管疾患との関係について10年間の追跡調査を行ったそうです。その結果、まず追跡期間中、心筋梗塞が134件、虚血性脳卒中が125件、冠動脈血行再建が342件、心血管疾患による死亡が40件あったということです。年齢、人種、教育で調整したコックス比例ハザードモデルを使って解析したところ、仕事から受ける大きなストレスと仕事への不安感は、心血管疾患リスク因子と有意に関連していたというのです。たとえば仕事から受ける大きなストレスは、運動不足と高コレステロール血症のリスク増大の予測因子になり、仕事への不安感を報告した女性では、喫煙、運動不足、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、高いBMIのリスク増大を認めたそうです。また、年齢、人種、教育、収入で調整したモデルでは、仕事から大きなストレスを受けている女性(3529人)は、ストレスは少ないと報告した女性(4161人)より、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%も高いことが示されたというのです。これは米国の女性ですが、日本の女性や男性ではどうなのでしょう。やはり同じでしょうか。興味深いですね。
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