睡眠不足が炎症や免疫機能、ストレス応答などに関係する数百の遺伝子に影響を与えるという研究結果が発表されたそうです(QLife Pro)。どのくらいの遺伝子が慢性的な睡眠不足により影響を受けているのかが研究されたのは初めてだそうです。研究は26 人(男性14人、女性12人)を対象に行われ、被験者らは、まず1 週間の間、6時間以下(平均5.7時間)の睡眠をとったそうです。その後、同じ被験者に1週間、10時間の睡眠をとってもらったそうです(平均8.5時間)。それぞれの週の終わりに、被験者らは40時間寝ずに起きていてもらい、その間3時間ごとに血液を採取、遺伝子の活動を比較したそうです。その結果、1週間の睡眠不足で711の遺伝子に影響があったことが判明したというもの。睡眠制限後、444の遺伝子の活動が下方制御され、267の遺伝子の活動が上方制御されたそうです。これはヒトの遺伝子数約2万3000個の3.1%に相当。影響を受けた遺伝子は炎症や免疫応答、ストレス応答に関与していたそうです。また、睡眠不足は慨日リズムを乱し、代謝を制御する遺伝子の働きをも低下させたとも。過去の多くの研究で、睡眠不足が、心臓病、糖尿病、肥満などに関係することが示されていますが、今回の研究で、明らかに、睡眠は身体の再構築と機能維持に重要であることが分かったそうです。わずか1週間、睡眠を規制しただけで、遺伝子活動に影響があるとなると、慢性的睡眠不足の人のダメージは計り知れないですね。実際に新しい細胞や組織を補充し、置き換えることができなければ、変性疾患につながるかもしれないということと記事では指摘しています。
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