健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

地中海料理で心血管疾患リスク低減

2013-03-21 08:30:07 | 研究
オリーブオイルやナッツを多用する地中海料理。これまでにも健康を促進する効果のあるものとしてしばしば注目されてきたそうですが、科学的にもその効果が確かなものとなってきたそうです(QLifePro)。医学誌「The New England Journal of Medicine」(NEJM)のオンライン版に掲載された研究報告によると、地中海料理の摂取が、心筋梗塞や脳卒中など、重い心血管疾患のリスクを大幅に低下させることが分かったそうです。スペインの心血管疾患となるリスクが高い7447人を対象に、約5年にわたる追跡調査を行った結果だそうです。調査対象者は、参加時に55歳から80歳(うち57%が女性)の糖尿病や喫煙、高血圧、コレステロール値における異常など、心血管疾患のリスクを抱え、それぞれ自分の持つリスク要因の治療を受けている人が大半であったそうです。ほぼ半数が降圧剤を服用し、40%以上の人がコレステロールを減らす薬のスタチンを服用していたそうです。研究チームは、参加者を3つのグループに分けた。2つのグループでは、地中海料理を食べ、1つのグループでは、1日にスプーン4杯のエキストラバージンオリーブオイルを摂取するようにしたそうです。一方、もう1つのグループでは、クルミやアーモンド、ヘーゼルナッツといったナッツ類を毎日30g摂取するようにしたそうです。そして、第3のグループはコントロール群として、地中海料理の代わりに低脂肪料理を摂取するよう食事アドバイスを行って実践させたそうです。その結果、調査対象者における心筋梗塞や脳卒中など、心血管疾患が原因の死亡発現リスクは、エキストラバージンオリーブオイルまたはナッツを積極的に摂取した、地中海料理を食べる2グループの方で、脂肪を減らすアドバイスを受けたコントロール群に比べ、それぞれ30%低いリスク、28%低いリスクになることが確認されたというものです。とくに脳卒中におけるリスク差は、統計的にも明確に有意とされているそうです。
地中海料理あるいはオリーブオイルが注目されるようになるのでしょうか。
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