iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)など多能性幹細胞の樹立に必要なたんぱく質「PRDM14」が脱メチル化の誘導活性を持つことが明らかになったそうです(日刊工業新聞)。iPS細胞と同様の性質の多能性幹細胞、ES細胞は“細胞の若返り”となる「エピゲノムリプログラミング」を受けた初期胚から作製されます。研究では、PRDM14によるDNAメチル化や分子機構を調べ、ES細胞と始原生殖細胞のPRDM14の発現量を比較したそうです。その結果、始原生殖細胞ではES細胞の約20倍の発現量を確認することができたというもの。そこで始原生殖細胞と同レベルのPRDM14をES細胞で誘導発現させ、ゲノム(全遺伝情報)解析したところ、幹細胞の維持に必要な遺伝子の転写制御領域が脱メチル化されていたとそうです。このたんぱく質の機能制御によりiPS細胞の高品質化や新たながん治療法の開発などにつながると期待されるそうです。
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