がんの転移を阻止する方法を、マウス実験で発見した可能性があるとの研究論文がNatureに発表されたそうです。がんの転移は脂肪の摂取に関連している可能性があるというもの。がんを臓器から臓器へと拡散させるタイプの腫瘍細胞を発見し、この腫瘍細胞は「CD36」と呼ばれる受容体を持つことを明らかにしたそうです。CD36受容体は、脂肪の摂取を調節することが知られているそうです。人の腫瘍を移植したマウスを用いた実験では、CD36受容体を阻害する抗体を投与することで、転移が有意に減少したそうです。また、この方法で、人の口腔がん、皮膚がん、乳がんなどに効果がみられたそうです。さらに、一部のマウスで転移細胞が完全に消滅。CD36受容体が豊富な細胞を持つマウスに高脂肪の餌を与える追加実験では、遺伝子的に近いマウスに普通の餌を与えた場合に比べて、転移の発症数が増え、転移の規模も大きくなったとも。転移は、がん細胞が腫瘍から離れ、血液やリンパ系を通じて移動し、体の別の部位に新たなコロニーを形成することにより、がん死の約90%はこの転移が原因だそうです。がん細胞のすべてが転移をするわけではないことには注意が必要。
http://www.afpbb.com/articles/-/3110656
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