健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

妊娠で灰白質減少!?

2016-12-27 08:30:05 | 研究
女性が妊娠すると、脳の一部の部位で長期間にわたって灰白質が顕著に減少するという研究論文がNature Neuroscienceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。この変化は子どもを育てる上で有益だと考えられるそうです。脳の変化が少なくとも2年間続いたケースもあったそうですが、それによって記憶などの精神機能が損なわれた様子は観察されなかったとも。妊娠による急激なホルモンの増加と身体的な変化は以前より知られており、研究もされているが、脳に対する妊娠の影響についてはほとんど解明されていなかったそうです。研究では、初産の母親25人の妊娠前と妊娠後の脳スキャン結果を比較。さらに、初めて子を持つ父親の脳と、子どもがいない男性と女性の脳もそれぞれ調査。その結果、妊娠中の女性の脳の人間関係に関係する部位に、長期にわたる顕著な灰白質の容積の縮小がみられることが分かったというもの。その後、新生児に対する母親の反応を脳スキャンで調べたところ、これと同じ部位が最も明るく輝いたそうです。この脳の変化は、母親になるための適応である可能性が高いということです。これにより、新生児が必要としていることや新生児の感情の状態を認識する能力と、新生児の健康と安全への潜在的な脅威を読み取る能力が高まると考えられるようです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3111870?page=2
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