横須賀総合医療センター心臓血管外科

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透析患者と心臓弁膜症

2018-05-22 19:24:52 | 弁膜症
第2回 三浦半島Cardiovascular Semnarにおいて、自治医科大学心臓血管外科教授 川人宏次先生より、「透析患者と心臓弁膜症」という題でご講演いただきます。
 透析患者様の場合は、非常に動脈硬化が速く進行する、血管などに石灰沈着が起こるなどの特徴があり、特に弁膜症においては、大動脈弁狭窄症が高頻度に発生し、特に弁の石灰化が著しくなる傾向にあります。まだ大動脈も石灰化しやすく大動脈遮断や大動脈切開などの手術操作が困難な場合がすくなくありません。冠動脈疾患や下肢の動脈閉塞症などの血流障害が合併している頻度が高いといえます。また、周術期はNOMI(非閉塞性腸管虚血)など、原因不明の病態が起きやすく手術死亡率が一般に高いと言われています。
 より安全な治療には、早期発見早期治療が重要ですので、透析患者様の場合はより動脈硬化や大動脈弁狭窄症に着目した日常での検査が重要です。
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