僧帽弁閉鎖不全症をカテーテルで治す、もしくは軽減する。経カテーテル的大動脈弁位人工弁留置術(TAVI=Transcatheter Aortic Valve Implantation)に続いて、僧帽弁逆流に対してクリップ用のデバイスを使用して僧帽弁の逆流を制御する治療がこの春から保険償還が認められるようになりました。これは、僧帽弁の前尖と後尖の弁縁を、クリップではさんで接合させ、逆流を減少させる手技です。頸静脈的にカテーテルを挿入し、心房中隔をブロッケンブロー法で貫通させてデバイスを移送し、左房側から左室側にカテーテルを設置する画期的な方法です。従来の開心術による僧帽弁形成術ができないハイリスクの患者様に対して、非常に有望な治療法と言えます。腱索断裂による僧帽弁逸脱症などいわゆる、変性による僧帽弁逆流(DMR:Degenerative Mitral Regurgitation)だけでなく、左室拡大に伴う僧帽弁のテザリング(Tethering)や心房細動に伴う僧帽弁輪拡大などの僧帽弁の動きには異常がない機能性の僧帽弁逆流(FMR:Functional Mitral Regurgitation)にも同様に有効と考えられます。
開心術における僧帽弁の修復方法としてEdge to edge Repairという方法がありますが、これは前尖と後尖を縫合して逆流を制御する手技で、前尖と後尖の中央部(A2とP2)を縫合して僧帽弁口を二つにする、いわゆるDouble Orifice法が典型的なやり方で、これと同じような手技をカテーテル手技を用いてクリップで挟むようなイメージの治療です。
ミトラクップの特徴
1 人工心肺が必要のない僧帽弁形成術
2 拍動下でのリアルタイムな僧帽弁逆流の評価が可能
3 開胸・開心を伴わない静脈アプローチのみの低侵襲治療
4 僧帽弁逆流が最大限減少する部位への弁膜把持が何度でも施行可能
5 外科的介入を温存可能
適応条件
僧帽弁閉鎖不全症>III度
左室駆出率>30%
付帯条件
僧帽弁置換術における死亡率(STSスコア)>8%
高度の大動脈石灰化や上行大動脈の可動性アテローマ症例(Shaggy Aorta)
縦隔への放射線治療歴や縦隔炎の既往
機能性僧帽弁閉鎖不全症かつ左室駆出率40%以下
75歳以上の左室駆出率40%以下
冠動脈バイパス術後
2回以上の心臓胸部大血管手術歴
肝硬変
その他の外科手術の危険因子
開心術における僧帽弁の修復方法としてEdge to edge Repairという方法がありますが、これは前尖と後尖を縫合して逆流を制御する手技で、前尖と後尖の中央部(A2とP2)を縫合して僧帽弁口を二つにする、いわゆるDouble Orifice法が典型的なやり方で、これと同じような手技をカテーテル手技を用いてクリップで挟むようなイメージの治療です。
ミトラクップの特徴
1 人工心肺が必要のない僧帽弁形成術
2 拍動下でのリアルタイムな僧帽弁逆流の評価が可能
3 開胸・開心を伴わない静脈アプローチのみの低侵襲治療
4 僧帽弁逆流が最大限減少する部位への弁膜把持が何度でも施行可能
5 外科的介入を温存可能
適応条件
僧帽弁閉鎖不全症>III度
左室駆出率>30%
付帯条件
僧帽弁置換術における死亡率(STSスコア)>8%
高度の大動脈石灰化や上行大動脈の可動性アテローマ症例(Shaggy Aorta)
縦隔への放射線治療歴や縦隔炎の既往
機能性僧帽弁閉鎖不全症かつ左室駆出率40%以下
75歳以上の左室駆出率40%以下
冠動脈バイパス術後
2回以上の心臓胸部大血管手術歴
肝硬変
その他の外科手術の危険因子