ここのところ在宅勤務も多く、家にいる時間も多くなったことから、本を読む機会が増えているのは前にも触れたが、よく読んでいた警察小説も、堂場瞬一や佐々木譲の作品はほとんど読んでしまったことから、今回他の作者の作品も読んでみた。
久しぶりに探偵モノも読んでみたのだけど、最近読んだうちからは次の4つを取り上げてみる。
① 柚月裕子「盤上の向日葵」
② 周木律「眼球堂の殺人」
③ 綾辻行人「十角館の殺人」
④ 綾辻行人「時計館の殺人」
いずれも、「このミス」で絶賛されていたり、作者の出世作だったりするものばかりだけど、ちょっと違う視点(?)で感想を書いてみる。
まずは、①柚月裕子「盤上の向日葵」
「読者メーター 読みたいランキング1位」「本屋大賞2位」だそうだ。
タイトルにもある通り、将棋が題材となっている作品であるが、一言で言うと松本清張の「砂の器」を意識したような内容だ。
複雑な家庭で育った少年が、やがて将棋で頭角を現し、メキメキと力をつけていくのだが・・・
まず、この少年にはなぜか同情できない、というか感情移入ができない。
何せ殺した相手も、「今の時代、そんな人っているの?」と思えるような人物だし、どうしてそのような展開になったのか、今いち理解できなかったからだ。
しかも、将棋を描いた小説にもかかわらず、「4五桂」とか書いてあっても、棋譜がないので、どういう状況なのかさっぱりわからない。
棋譜がわかればスゴさがわかるのか、というわけでもないが、二度も出てくる「二歩」による反則負け、というシーンは、いくらプロ棋士でも「二歩」をしてしまうことがあるとは言え、ちょっと安易な結末で、本当にこの作者は将棋を知ってるのか?と思えるような描写だと思う。
「真剣勝負、という言葉の本当の意味を知る」などという感想を述べた本屋のお姉さんもいるようだけど、この人もホントに将棋のことわかってんのかね。
あと、向日葵もゴッホを思わせるような描写はあるが、それと殺人事件とはまったく関係がないので、あまり意味があるとは思えなかった。
結局のところ「盤上の向日葵」というタイトルがカッコいいと思っているとしか思えない内容でした。
トリック等にも特筆するようなものはなく、将棋の駒の持ち主を探して、全国を旅する描写がムダな気もした。
「最後の一人」に行き付くまでの描写まで、いちいちいらないと思うのだけど。
ということで、ハラハラ・ドキドキ感がほとんどなくて、私としてはあまり楽しめませんでした。
久しぶりに探偵モノも読んでみたのだけど、最近読んだうちからは次の4つを取り上げてみる。
① 柚月裕子「盤上の向日葵」
② 周木律「眼球堂の殺人」
③ 綾辻行人「十角館の殺人」
④ 綾辻行人「時計館の殺人」
いずれも、「このミス」で絶賛されていたり、作者の出世作だったりするものばかりだけど、ちょっと違う視点(?)で感想を書いてみる。
まずは、①柚月裕子「盤上の向日葵」
「読者メーター 読みたいランキング1位」「本屋大賞2位」だそうだ。
タイトルにもある通り、将棋が題材となっている作品であるが、一言で言うと松本清張の「砂の器」を意識したような内容だ。
複雑な家庭で育った少年が、やがて将棋で頭角を現し、メキメキと力をつけていくのだが・・・
まず、この少年にはなぜか同情できない、というか感情移入ができない。
何せ殺した相手も、「今の時代、そんな人っているの?」と思えるような人物だし、どうしてそのような展開になったのか、今いち理解できなかったからだ。
しかも、将棋を描いた小説にもかかわらず、「4五桂」とか書いてあっても、棋譜がないので、どういう状況なのかさっぱりわからない。
棋譜がわかればスゴさがわかるのか、というわけでもないが、二度も出てくる「二歩」による反則負け、というシーンは、いくらプロ棋士でも「二歩」をしてしまうことがあるとは言え、ちょっと安易な結末で、本当にこの作者は将棋を知ってるのか?と思えるような描写だと思う。
「真剣勝負、という言葉の本当の意味を知る」などという感想を述べた本屋のお姉さんもいるようだけど、この人もホントに将棋のことわかってんのかね。
あと、向日葵もゴッホを思わせるような描写はあるが、それと殺人事件とはまったく関係がないので、あまり意味があるとは思えなかった。
結局のところ「盤上の向日葵」というタイトルがカッコいいと思っているとしか思えない内容でした。
トリック等にも特筆するようなものはなく、将棋の駒の持ち主を探して、全国を旅する描写がムダな気もした。
「最後の一人」に行き付くまでの描写まで、いちいちいらないと思うのだけど。
ということで、ハラハラ・ドキドキ感がほとんどなくて、私としてはあまり楽しめませんでした。
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