はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1180 ~ キャッシュトラック(CS)

2024-07-16 | 映画評
今回は「キャッシュトラック(CS)」です。

「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」のジェイソン・ステイサムとガイ・リッチー監督が、「リボルバー」以来16年ぶりにタッグを組み、2003年製作のフランス映画「ブルー・レクイエム」をリメイクしたクライムアクション。

主演:ジェイソン・ステイサム
共演:ホルト・マッキャラニー、ジェフリー・ドノバン、ジョシュ・ハートネット、ラズ・アロンソ、
ラウル・カスティーロ、デオビア・オパレイ、テリーエディ・マーサン、ジャンスコット・イーストウッド、デイナニアフ・アルガー、アンディ・ガルシアなど


<ストーリー>
ロスにある現金輸送専門の警備会社フォルティコ・セキュリティ社では、特殊な訓練を受け、厳しい試験をくぐり抜けた警備員たちが現金輸送車=キャッシュトラックを運転していた。そこに新人のパトリック・ヒル、通称“H”が警備員として採用された。採用試験の成績はギリギリ合格というレベルだったHだが、ある時、トラックを襲った強盗を驚くほど高い戦闘スキルで阻止し、周囲を驚かせる。そして、彼の乗るトラックがふたたび強盗に襲われると、Hの顔を見た犯人たちはなぜか金も奪わずに逃げてしまう。周囲がHの正体に疑心を抱く中、全米で最も現金が動くブラック・フライデーにフォルティコ・セキュリティ社に集まる1億8000万ドルの大金を狙う強奪計画が進行していた。


今回のジェイソン・ステイサムは悪党である。

強盗団の大ボスなんだけど、なぜか簡単に現金輸送会社の社員になることができる。

現金輸送会社に就職した理由は、自分の息子を殺した別の強盗団を探すため、というものだ。

強盗団は、ここの現金輸送車を必ず襲ってくる、という確信があってのことだ。

なので、今作での登場人物は「全員悪党」である。

アンディ・ガルシア演じるFBIの捜査官も出てくるが、こいつも主人公とは裏でつながっていて、今回の復讐劇に協力する。

最初から時系列がややいびつなので、冒頭に出てくる強盗事件が後半にも出てきて、ちょっとわかりにくい構成になっているが、途中から何となくわかってくる。

とにかく犯人を見つけるためには、他の悪党どもを平気で拷問しては殺すという人物なので、当然のことながら感情移入はできない。

対する犯人を含む強盗団は、元軍人の集まりで、白昼堂々と強盗を働くというかなり荒っぽい連中であるが、なぜかほとんどが家庭を持っていて、お互いに交流があって誕生日会も開いたりするという、何だか変な設定になっている。

「エクスペンタブルズ」みたいに、要請があると集まっては特殊作戦に参加する、みたいな感じで、いい話(?)があれば集まって強盗の打ち合わせをする、という仲がいい連中だ。

ただし、このうちの一人だけが独り者である上に、とにかくすぐにかっとなってはムチャな行動を起こすという問題児である。

こいつが実は主人公の息子を殺した犯人であり、主人公は息子が殺された瞬間を見ているので、この強盗団を一人ひとり殺しては、その顔を確認し、最後は犯人に行き付くというストーリーになっている。

しかも、この犯人は仲間を殺して、奪った金を独り占めしようとするヤツなので、最後は主人公がたった一人残って勝利の祝杯を上げている犯人を見つけて復讐を成し遂げるわけである。

もちろん、とにかく殺し合いが続く展開なので、終わった後の爽快感なんてこれっぽっちもない。

ただただジェイソン・ステイサムが相変わらず強い!という結末を見るだけの映画だ。

ということで、特に違和感はなかったものの、特に面白かったという内容でもないので、評価は「C」にしておきます。

ところで・・・

出演者の中にジョシュ・ハートネットがいるなと思って調べてみたら、確かに彼でした。

かつては主演クラスの俳優だったのに、今作では臆病なくせにムキになると無謀な行動に突き進むアホな男を演じていました。

何か扱いが軽いなあと思ったわけです。


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