
「移動式住居 「幸庵ーー参号」 橋元和幸作
東京芸大 & ロンドン芸大 に在籍する芸術家の作品展が栗林公園で催されている。
地理的形態に加え、ある場所まさに栗林公園の歴史や文化も表す「トポグラフィー」を主題に今回は16の作品が展示をされている。
トポグラフィーとは 地勢、地形、又は地勢図との意味がある。そして自然や人が作りだした痕跡と云えるらしい。
栗林公園は全国から木や石や物があつめられた巨大な鑑賞装置であり、地元の文化や、名産、工芸品を集め紹介してきた経緯がある。
これらの集められた物たちを、移動式住居装置で庭苑内を移動させ、鑑賞を行うそうである。

雨のしずくがかかって、移動式住居の中ははっきりと見えないが。。
装置の内部は栗林庵や民芸館で集められた名産品の包装紙などを張り子のように貼り付けることで、自分が訪れた痕跡や感じたことも重要な要素として記憶させているのがこの作品になったらしい。
見なれたあの饅頭屋の包装紙を貼り、どこやらの団扇を飾っている。
芸術作品の鑑賞とは、理屈のをこめた前おきがえらく長い。
私のような細胞が枯れかけた者には説明をされても理解が容易ではない。
地域固有の歴史と文化が相互に受容されていく様相が多様な現代アート作品で表現されている試みは結構なことで見る機会を与えられたことは喜ばしいと思わなければならない。
涸れた、枯れたと自分を貶めないで、素直に見て感じたことは胸に秘めておればよいのだ。
所詮アートと銘打っているがこんなものなのだ。

🍒 雨に頭垂れてをりたる芙蓉かな
🍒 吟行をかねし試歩なり酔芙蓉
🍒 捨て扇残り香はなちをりにけり

🍒 雨ながら松映えてをり秋の水
🍒 小鳥来て何騒ぎゐし雨の森
🌠 長き夜や句句句句句句と句と遊ぶ