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老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

昔をふりかえってばかりだ~ 🐑

2016-12-22 17:25:43 | 俳句
    

茱萸が塀の外に垂れさがっているのを黙って失敬をした。
(泥棒か?)
五~六粒いただいて口の中にほうり込む。
ひと噛みすると、口中に甘酸っぱい味が漂う。
舌で転がし種を取り出して味わう。味わうほどもないけれど。
5ミリくらいの大きさの実。南天の実の大きさかしらね。
朱色に黒味がかかっている。
子供の頃に食べた味だ。何十年も昔の味だ。想い出が一杯つまった味だ。
これを食べて、お腹の足しにしたのとは違う。
最後に渋みが口の中に数秒間残る。記憶のとおりだ。
おままごと、川原へあそびに行った帰りに採った河原茱萸のこと。

時々、山の辺の道を歩いていて、先だって海岸の崖で見つけた茱萸。
この家の茱萸は今まで見た茱萸の中で一番に綺麗だ。
普通、もっと大きい粒の茱萸を夏には良く見かける。
この茱萸は私の知識として河原茱萸の仲間だと思う。

歳時記を調べていると「霜茱萸」があった。
まさに、今はその霜の季節。「霜茱萸」だ。
夏茱萸はもっと俳人は諾っていることだろう。
秋茱萸は理解をしていたが初めて「霜茱萸」なる季語のあることを今日知った。
最近の子供は、ガーデニングで母さんが植えている綺麗な実の木だと思うのかしら。

    ☆   人棲みし名残りの茱萸の島に熟れ    上村占魚

> そんな景色に茱萸はぴったり。


    💌   あたたかな日和霜茱萸塀に揺れ

    💌   霜茱萸や団扇太鼓の洩れく家

    💌   老の講釈聞こゆ凧

コメント
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