☆ うたかたとなるまで鴨の漂へり 小澤克己
>水の泡のようになるまで、浮いている鴨と作者は見た。
そう思う。のんびりと、遠い国から海を渡ってはるばるときた鳥とおもえぬ落着きさ。
この公園の鴨には特にそのような感がする。敵もいず、景色の良い公園の池を謳歌しているようだ。
今日も栗林公園へ。
足の裏がもう半年も痛みが続いていた。
整形外科に予約を入れて三週間も経ってやっと診察の日となる。
診察をして、足の裏に痛み止めの注射を打って「はい終わり」
先生が指で押さえる踵の部分が歩くと痛かった。
「このような症状の人は多いんですよ」
炎症があり、歩くと痛い、、、
もっと早く診てもらえばよかった。
杞憂ばかりして、病院へ来るまでは、身体と頭が拒絶反応を起こしていて、車の中でため息ばかりついていた。
(病院は嫌 病院嫌と)
この病院は予約制で整形外科の評判が良く押すな押すなの盛況ぶりである。
しかし気が抜けるほどの結果であった。よかった。
待ち時間は予約どうりにゆかないので、病院の前にある、栗林公園の散策といおうか、時間潰しに行ったのである。
広い池の端から端へ飛んで移動をする。
残る紅葉が水面に映えて美しい。
緑の頭に白い首輪と白い羽、黄色い嘴の真鴨の雄はとても綺麗だ。
飛んできて着水した鴨の傍で、水飛沫をたて潜っている鴨のひと塊り。
池に張り出して群鴨池が見渡せる「瞰鴨閣」という建物。
群鴨池は鴨場であったことから、ここは冬に集まってくる鴨の様子をうかがう建物である。
春は桜、夏は菖蒲、そして悠々と泳いでいる鯉、春夏秋冬 いつだってここに座って公園を見渡すと殿さまの気分になる。
💌 閑なる空を切りさき鴨翔る
💌 鴨を見る無心の時を賜れる
💌 鴨池を巡る石橋そこここに
忙しい病院通いの合間に鴨をみて、少し心がほぐされた。
師走だというのに何も他のことに手づかずの一日であった。