老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

    倉敷吟行   ❸

2017-10-19 09:50:40 | 俳句
      

 倉敷の駅前にある花時計。
雨が降っているから、埃や排ガスが払われて いつもより花の色が鮮やかだ。
黄色と海老茶色の菊の花。他は遠目であるから、何の花か判別ができなかった。

      🍒    鳥渡る時計回りのロータリー

      🍒    花時計人足早に秋の雨

         

 駅前はロータリーになっていて、車がひっきりなしに通っている。
どこの駅も風景は同じ。

          

      🍒     在祭看板頼りに露路曲がる     

 観光名所の倉敷美観地区は倉敷川に沿うた 川岸も美しいが、露路も又 美しい。
大小の露地がたくさんある。
広い露地、人と自転車しか通れないような露路。様々な露路がある。

      🍒    祭衣装のまんまスマホや昼の虫

           

 焼杉の板塀の露地。
この露地はくねくねと長く曲がっている。カーブをしているのである。

      🍒     くねくねと曲がる裏露路ちちろ鳴く

           

 立派な石造りの建物。
車一台が優に走れる、古い商店街と倉敷川に沿うた観光客がそぞろ歩く道路へ行く道。

      🍒     秋霖や花街の看板面白き

      

 古い井戸があった。
釣瓶井戸か?
滑車に使用をしているのは、陶である。
葉が繁って、滑車部分は隠れてよく見えない。青い模様が描かれている。

      🍒     小鳥来る陶の滑車の古き井戸

      

 マンホールの蓋。
藤の花が描いてある。
倉敷と藤の花。どんな謂われか?
以前 阿智神社のお詣りをしたことがある。石段を登り参道を進むと見事な藤棚があった。

      🍒    秋の雨誰かゐそうでゐない露路


 句会は久ぶり。
やはり 独学には弊害と無理があることに気が付く。
それぞれの句会の内部事情をうちあけられた。人が寄り集まるところ、人間模様が見える。
老害と口害。私を含めて、歳はとりたくない。


      🍒     身に沁むや周る地球にしがみゐて

      🍒     生身魂口害老害振り撒ひて

      🍒     秋愁や吾が立位置は裾の縁

 さてさて 句友達の上手なこと。
惨めだった。
天下のどこに出しても遜色のない結社のエースばかりであった。


コメント
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