老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

    2018 ・ 4 ・ 2    花の山

2018-04-02 01:10:17 | 俳句

     

いつも家から見ている花の山に登った。
三~四年ぶりになるだろうか?
殿を連れていつも来ていた山だ。
海が見える。
わざわざ遠い街まで行かずとも、こんな綺麗な景色がすぐ近くにあるのだ。

  🌸     花の山登り来たるよ杖たより

     

      🌸     本調子まだの鶯山路行く

近くで見るとまことに花がいっぱい。
もう散っている場所とこのように、まだ満開の山。良かった。

      🌸     落ちむとす日輪菩薩ごとき花

         
            

いつも散歩の時は、殿のお尻ばかり見て歩いていた。身体の割に足が長く、お尻を振り振り歩く。歩く後ろ姿が可愛いかった。

この山に誰もいないようだと、首輪を取って放してやる。
後ろを振り向き振り向きし、私が後ろを歩いているか確かめる。
少し離れたようだと、引き返して来て、私が追いつくのを待っている。

      🌸     亡き犬の魂残る山春惜しむ

      🌸     亡き犬の想い出たどる花は葉に

            

  我が街と隣町の境の峠。
昼でも小暗い場所だ。
小さな祠があり、石の仏さまをお祀りしている。

そして以前は無かったが、リハビリ峠と書いた立札がある。
登り降りが私のように足が悪くても大丈夫、心臓にも負担のかからぬ山路ですという意味であろう。、
ここを歩いて訓練をしなさい、足が達者になりますよとの思いから立てたのだろうか?

      🌸     花の山突と鳴りたる電子音



左右に桜の木が。
古い木から、若木まで、、。
種類も山桜から黄色ががった桜。ピンクの濃い桜と様々である。

      🌸     芽吹く木の匂かぎ分け登りけり



殿と歩いていた時は30分~から40分くらい。
峠を降りた先には、世界的に有名な、水族館の水槽を造っているニップラと云う会社がある。
ここの会社の構内の桜も見事である。
今日は日曜日。それでも工場の方から機械を動かす音が聞こえた。

      🌸     工場の壁に鯨や花吹雪

    

健康維持の為の花の山歩き。
殿のことをあれこれと偲びながらの花を楽しみ花を惜しむ半日だった。

      🌸     芥子粒のやう我が家見ゆ花の山

      🌸     花の家豚の名前は裕次郎

      🌸     杣道や片へに溜まる花の塵
コメント
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