「那岐山麓の広大な菜の花畑で春の奈義を満喫してください 」
こんな宣伝文句と三連式水車の見学で一日のバス旅に申しこんだ。
十日も前のことだ。もう記憶が薄れかかっている。
私は少し天邪鬼な性格だ。
歯に衣をきせず正直に、旅の感想を記している。
それでも、始めての土地は、始めてらしい新鮮さもあった。
一面に咲いた「菜の花」
想像をしていたのとは、少し違っていた。
無理も無いか?
北海道の富良野のあの美しいラベンダー畑、パッチワークでこそないが、黄色一面の丘の起伏であろうと、楽しみにしていた。正直に落胆をした。がっかりしたのだ。
この程度で?、、、名所とは。
正面に見える那岐山に白い肌を見せている部分。
剥山のようなのは、自衛隊が爆撃訓練をした跡だそうだ。
自衛隊の駐屯地があって、大音を発して撃った、爆撃砲のあとが、緑を消し去りあのようになっていると、街の人の説明。
2キロ以上も続いている直線道路は有事の際の滑走路だそうだ。
菜の花畑がどうのこうのと、言っている場合か。期待外れなぞとは、口に出してはいけないのだ。
平和惚けをしている自分の有難い毎日の生活を顧みると、こんな街があって成り立っているのだ。
勿論、沖縄には何度も行った。
他人ごとみたいに、沖縄の人に基地を押し付けている我々。
そして奈義町。このような施設のある街でいざという場合の防衛訓練。複雑な日本の有りよう。
大いに反省をしている。
家にじっとしていてはいけない事に少し気づかされた。「百聞は一見に如かず」てっことも。
🍒 椿朱し那岐山颪の防風林
🍒 菜の花に火の見ふるさとここにあり