老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

     記憶に残っていなかった

2018-12-19 10:25:40 | 俳句

    

 引越しの荷を整理していると、作りかけのタペストリーが四~五枚でてきた。

その中で大きなのがこれら。そしてもう少しちいさいのが三~四枚。

いつの頃に作りかけたのか、全く記憶が無い。

しつけ糸をやり、途中まではちくちくと落としキルトをやりかけたまま置いてある。

田舎の古い藁葺屋根の四季。

周囲に桜や椿を咲かそうか?

         

 これが一番大きく、阿波しじらの布を集めて六角を繋いでいる。紺系のしじら織りを集めたのが大変だったに違いないが、とんと忘れている。

横は130センチ、縦が150センチくらいでこれもおなじように落としキルトをやらかけたままで放置をしていた。

気が多く飽きっぽいのが、長所であり短所でもある。いつまでもくよくよせずに哀しい事も嬉しいことにもこだわらずに忘れてしまう。

いつ、これをやっていたのか、記憶には無い。何年間、放置をしていたのか引越しでもやらなかったら、押入れの隅で一生、陽の目を見ずに終わったであろう。

 昨夜は音楽を聴きながら、時計を見て二時間、ちくちくと精をだした。

これ以上やると、次の日が肩は凝る、腕は痛むでさあ困る。それが解っているから、もっともっとやりたかったけれど、12時をしおでお終い。

今朝を写真を撮る。アップリケを加えたり、どのように作品が変化をしてゆくのかが楽しみだ。

しかし、狭いマンションのこと、飾る場所が無い。

 

俳句の神さま・しばらくさようなら。俳句がだめなら、手芸があるさ!

(本当はネットが全没で、すごく落ち込んでいる。奈落の底から這いあがれないくらい。オーバー ? 事実だ)

 

           冬ぬくし園児の縄電車が通る

 

 

 

 

 

 

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    散歩の帰り道

2018-12-18 10:56:59 | 俳句

 

 屋島の散歩。

帰り道でとある喫茶店へ。

昔はある大手の会社の全国にあった社員のための保養所の一つ。

私もこの会社の社員として、この屋島以外の保養所は、旅行の時はたびたび利用をした。

時代が変わって、この保養施設も民間に払い下げて今では、民泊もできるおしゃれな洋服や雑貨を売るかたわら、喫茶店をやる店になっている。

風光明美な場所で、屋島では一番?景色が良い、、、、? 旅人を迎える場所だもの、選りすぐった場所には違いない。建物の裏には四阿があってそこへ行けば瀬戸内海も見える。

喫茶室からは我が家のマンションも、木ノ間を透かして見える。

ここへ久しぶりに立ち寄った。古いお知り合いにあって、話がはずむ。

注文をした紅茶に付いていたお菓子。季節がら雪達磨と、ツリーの砂糖菓子が口ざわりも良く、美味しかった。

 

この店の (うり) は趣味の洋服。

この店で買った洋服を着た常連の客が入れ替わり立ち返り入って来る。

 

私には夫が影のように寄り添っている。いつまでもお喋りに花を咲かすわけにはゆかぬ。

楽しい午后の一時。山道を散策し、汗をかいていたのが、いつの間にか消えていた。

 

 

 

 

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   歳晩の美容院で

2018-12-15 09:23:55 | 俳句

 散歩の途中、

「だだ今待ち時間0分」

なる看板に惹かれて美容院に飛び込む。

散歩の時はいつも夫の持っている小財布をもらい美容院に入った。(財布には 一万円札一枚、千円札一枚、百円玉一個が入っている、これで充分のパーマーしか、かけない)

扉を開けると衝立の向うから男性美容師が顔を出し、

「今日はどうなさいますか?」

「パーマをかけて下さい」

「そこのソフーァにお座りになってお待ち下さい」

誰も座っていない。やったーと思ったのはそこまで。

ここへ来て、散歩の途中に見つけていた美容院だ。別にいつでもよかったのだけれど待つのがいやだから、「待ち時間0分」を見て飛び込んだのだった。

それが、20分ほど待たされて衝立の向う側に行くと、お客は10人以上も鏡の前に座って思い思いに髪を整えている。

それに頭に黒いターバンを巻いて、パーマー液を付けてまっている客が20人はいる。

思わず、鶏小屋を想像した。

 

美容室は殺気だっている。忙しそうだ。汗をかいている。

スタッフは10人いると言う。駆けずっている。

声を掛け合いながら一番さまは、、、五番さまは、、、とお客の所へとんでゆく。

鏡の前に座り、美容師と少し会話をする。

人が足りないから、今治から急遽応援に駆け付けました。

(マンションへ来て、古くなったエアコンを取り替えた。その時の電機工事の職人さんが、今朝は瀬戸大橋を渡って、広島県の福山から工事に来ました、、、と言っていた。世の中は、どうも人手不足らしい)

客の出入りはひっきりなしで、客足は途絶えない。

これだけ客が入れば、商売も面白いなどと思いながら店の観察を、、、

 

     

           家庭画報繰る歳晩の美容室

           ブロイラー小屋やう歳晩の美容院

           加湿器の音のしずかや聖樹の灯

 

 ピンの美容室からキリの美容室まで、お客を退屈させぬように、週刊誌と必ず家庭画報や婦人画報を置いてある。

週刊誌は傷んでいるが、家庭画報の新年号の表紙に折り目を入れたのは自分。

櫂先生の「和の思想」の中で書かれていた、家庭画報や婦人画報に関する(和)の記事がいつものようにページを占めているのを読みながら、一句拾った歳晩の美容院であった。

 

 

 

 

 

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       瞰鴨閣

2018-12-14 09:15:53 | 俳句

 

     

 病院の待合時間の間に栗林公園へ鴨を見に行く。

昨年は突然変異の白い鴨が飛来をしていて見物客もそれなりだったが、今年は見る人がまばらであった。

池の傍は風が冷たい。

病院の方も気になり写真を撮ると早々に退散をする。

             熱燗で殿の気分ぞ瞰鴨閣

     

 浮き寝鳥?季語は浮かぶけれど、句はうかばない。

元気な鴨がいて、群の規律を乱しているような?

              浮寝鴨その中にじつとをれぬのも

      

 石橋な名は永代橋。

なぜか行ったこともない江戸が思い浮かぶ。

             黄鶺鴒綱張る森の奧へ消ゆ

             黄鶺鴒蹴散らしてゆく散紅葉

          

 公園で出合った人は外国の方ばかり。

挨拶をすると、たどたどしい日本語が返ってくる。

日本人よりかどの人も礼儀が正しい。

 公園の巡りの疏水に散った落葉を搔いて、流れを良くしている庭の管理人がいた。

             金属の熊手水掻く落葉掻く

 

僅かであったが、句を拾うことが叶った。

栗林公園は相性の良い場所である。

 

 

 

 

     

 

 

 

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     屋島寺への遍路道

2018-12-12 14:00:23 | 俳句

    

 もうすぐ、近くにある四国村の水仙が盛りになるであろう。

マンションにはに、一階の家を除いては庭がない。

我が家も南側と西側にある狭いベランダに鉢植えの花を置くしか自然に接することはできぬ。

少し、落ち着くと、四国村の年間パスポートを買い、自分に庭のごとく毎日、散策に出かけようと思っている。

自分の家の庭だと心の奧で思っている。

古い四国地方の古民家を移築し、山あり谷あり、郷愁を感じるこの上のない場所である。

 

       

 二十年前には、屋島寺まで毎日参拝をした。

遍路道を登るのに30~40分ほどかかった。

そこを、二日前に試しに登ってみた。

30分で屋島の参道の入り口までしか行くことができなかった。

それも休み休み、上から降りて来る人に頑張れ頑張れと声をかけてもらいながらこと。

途中でこの体力に限界を感じ、次の機会には山頂までは、、、と無理をしないで家に帰った。

毎日、毎日山頂まで登り、うどん屋でうどんを食べたり、水族館を覗いたりするのが日課だった。

登山口までがやっとの体力に、解ってはいたが、哀しみと嘆きがないまぜに。

 

            遍路道木の間隠れに猪の檻

 屋島には200頭以上の猪がいて、いたる所に「猪 注意」の看板がある。

            お大師も猪も吾も行くこの道ぞ  

 

       

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