老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

     屋島の桜     (その 四)

2019-04-07 16:18:53 | 俳句

     

 

ここから屋島寺への裏参道が始まる。

今日は春休みも終わり。子供連れの親子が次々と降りて来る。

 

このように大きな古木の桜があったのを知らなかった。

散り始めた花の一片を子供が手に受けようとしている。たった一片がなかなか地の落ちる前につかめない。親御さんと一緒になって心の中で応援をした。

 

       

 

石佛さんはこの桜の影になっている。春暑い日差しにちょうど良い。すぐそばには若い桜の木も。

ここから登り坂が続く。

腰にカメラの袋を吊っていて歩くたびに袋に付けている鈴が鳴る。

ここは遍路径。同行二人のお大師さまもだけれど、この鈴の音、何と心強い味方であるのかに初めて気づいた。

獣道めいた遍路径。猪も貍もこの鈴の音を聞くとどこかに身を隠す。すれ違う人は道幅の広い場所でお互いに譲り合うために待っていたり。

私有地を通る遍路径を遠回りして帰りながらの感想だ。

お遍路さんが杖に幾つも吊るした遍路鈴にはこのような役目があったのか?

 

            

 

 屋島小学校で地方選挙の投票をした後、登山口まで足を伸ばしたのだ。

小学校の百葉箱が懐かしい。

 忖度政治には辟易としている。一票の力ではどうにもならぬが選挙権があるのだから、権利の行使はやらなくては、そして、ついでに屋島の花見と遍路径を少し歩く。

 

     

 

池を挟んで向う側に枝垂れ桜の見事なのがある。

以前から気づいていたが池を挟んでしか見れない。少し残念。

もう讃岐路の花も四~五日というところか。

 

明日は医大。

医大の駐車場の外れにも綺麗な桜がある。明日はそれの見物か?

目の調子遺憾では美しかったり、哀しいの思いで見たり、、、。ケセラセラ。。

 

           高く低くときには激し遍路鈴 

           花の下お遍路に幸・不幸顔    

 

 

    

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

      金毘羅歌舞伎のお練り

2019-04-06 10:53:54 | 俳句

     

 

讃岐の春の恒例行事の金毘羅歌舞伎が今日から始まった。

先がけて前日には出演の役者さんによる町内のお練りがある。

テレビのニュースでお練りがあると聞いて急遽、見物に行く。

金毘羅さんの桜は満開だ。すでに春風に舞う花びらもあり今日明日が見頃だ。

 

            花の山歌舞の音曲谺して

 

     

 

お練りの先頭を来るのは 中村勘九郎さん。

今回の座長である。

NHKに大河ドラマの主演もやっていて撮影の合間をぬっての興行。油の乗り切った年齢だ。

 

              お練り来るちよつと日焼けの勘九郎

 

      

 

              糸桜福白髪ある七之助

 

十年前に観た七之助さんの女形も凄く綺麗だった。人間国宝の女形の方も多くいるが、芸はともあれ若い役者の女形もまこと魅了をされた。

勘三郎さんが生きていた時に一緒に来てから、もう十年が経つと言う。それ以来の

 

      

 

私はどの役者さんも皆応援をしているが、この中車さんのテレビでの悪役ぶりと個性的な姿が好きである。

人力車が私の前を通る時は、ミーハーよろしく「中車さ~ん」と大きな声で呼び掛ける。

 

             花歌舞伎そこのけそこのけ中車が通る

 

       

 

扇雀さんの顔はどなたに似ているのか?坂田藤十郎さんにも扇千景さんにも。 彼の芝居は一番多く今まで三度観た。

いつ見ても綺麗な女形だ。もう中年の役が多い。(知ったかぶりはできません。金毘羅以外で観劇をしたことはないのだから) 安定感があって若い座長をよく助けていると思う。

 

             花吹雪紙吹雪舞ふお練りかな

 

お練りの始るまでの待ち時間。始まってからの人混みの中での興奮。お日さまの強い日ざし。いささか疲れた一日だった。         

         

       

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     屋島の桜    (その 三)

2019-04-03 16:52:03 | 俳句

      

         (竹藪越しの花と蔵)

 

桜の時期はじっと家におられない。

昨日は近くの四国村へ花を見に。どこにどんな桜が咲いているか知らぬからそれも楽しみに行った。

倉の横に咲いている桜はソメイヨシノだろうか。入り口から石の坂を登ると、カレンダーにもなっているこの景が。

 

         

四国村の頂に近い牡丹園の傍の桜。

一番大きな木だ。作業をしていた公園の人もこの村で一番見事なこの桜が好きです、、と。

四国村を作ったよりも昔からこの山にあった木と思える。今が満開だ。

 

     

 

遊歩道を渓の底へ下ってゆくと、桜と石楠花が咲いていた。

この場所では早咲のしゃくなげの方が花に優っている感じ。紅色ばからで薄い桜の花の色が遠慮がちに見える。

この景も今回が初めてだ。優劣のつかぬのが花々で桜も石楠花も昨日は堪能をした。

     

     

 

白い八重の枝垂れ桜。まだ若く小さい。石橋を渡って小豆島から移築した醤油の蔵へ行く径すがらにある。

 

    

 

周遊コースの岐れる広場。古い藁屋根が見える。

俳句の投句箱があって昨日も家族連れが投句をしていた。

 

今日から三~四日が四国村の花の見頃だと思う。

どの桜も華やかさは無い。しかい静かに山を散策すると、郷愁を感じる。故郷の花、風景がオーバーラップをする。

 

明日はどこへ行こう。お尻が落ち着かぬ日々が後何日か続く。

 

            花の下外国の少女座禅組む

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     屋島の桜    (その 二)

2019-04-02 00:43:59 | 俳句

    

      (市立屋島小学校)

我が家から少し登って行くと 屋島小学校がある。

校門をくぐると 「二宮尊徳像」が建っている。

今どきの学校で見かけるのは珍しい。私が小学生の頃はどこの小学校にも、この像は校門近くにあって朝夕の子供の出入りを見守っていたものだ。

八分咲の桜の下で今日も薪を背負った 金次郎さん が寸時を惜しんで本を読んでいる。

 

    

屋島の山麓の町。 細い径というより露地がくねくねと曲がり、車の入れない家が今では廃屋化してい、歩いていても行き止まりの家の横は大きな昔からのお屋敷だったり隣接しあっていて、運と不運が同居をしていると感じる。

スモモの花。真白い花が咲いていた。この家は駐車場があった。、、、と云う事は車の通れる幅の径があるってことだ。

     

     

塀の向うに、咲いたシデコブシの花の枝が見える。

この家はどなたも住んでいないようで廃屋とまではなっていぬが、人の気配がしない。

 

100坪はあろうか?広い菜園でご夫婦が草を取っていた。

ねぎ。豌豆の花が咲いている。茎立の白菜、菜の花、何種類かの野菜を植えている。

少し立ち話を、、、。便利な場所にある土地ですが売り買いのできない土地です。、、、と夫婦して嘆く。人一人が通るがやっとの径がついている。車どころではない。消防車の通れない道の土地では家も建たない。周囲には一戸建ての家があって、この畑を取り囲んでいる。駅にも小学校にも中学校にも近いが、まことに菜園としての利用価値しかないのだ。

ここは菜園だけれど、廃屋になった大きな家が沢山あり、このような会話を何度かしたことがある。今は住んでいるけれど、リホームも建て替えも出来ないと諦めていた。

      

        

    

そんな屋島にある屋島東照宮への下馬場。ここの桜は未だ五分咲きであった。(家康さんをお祀りしてある。)

 

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     屋島の桜    (その一)

2019-04-01 10:16:59 | 俳句

 

屋島の花を求めて散歩に。

香川県の桜の開花宣言は出ているけれど、屋島はちらほらとしか視界には飛び込んでこない。

我が家から遍路道を辿って登って行き、(我が家からも見える 大きな石垣の施設)左に曲がると 屋島JAグラウンド(アグリティ香川研修センター)がある。

以前、研修所の職員が、桜の頃に来てくださいと声をかけて下さった。それでここならそろそろかと来てみた。

屋島を借景に大きな野球場がある。 グランドの後ろに 桜が幾本か満開だ。

     

 

あったあった咲いていた、ブログに書ける桜があった、、、と愛でるより先にこんな気持ちに。最近は俳句もブログも、心を占めるパーセントはほんの少しになっている。

しかし春。桜の季節。湧き上がる高揚感は隠せない。

 

       

グランドでは野球の練習をやっていた。

屋島市街地を見下ろす絶好の場所にある「農協の施設」 最初見た時はまことに驚いた。

「農協神社」「研修センター」「野球場」「野球場の隣のクラブハウス」 この土地、場所は値千金の高級住宅地に隣接をしている。

 

       

農協神社は今日は門扉が閉まっていた。庭園の自然石を登ってゆくと立派なな神殿がある。

そんな場所に! 農協の資金、能力に、驚きを隠せなかった。まず凄い!農協力だ。近くにある、以前私の勤務をしていた会社の保養所は人手に渡り、四国電力の保養所は建物は取り壊し跡形もない。大手の保険会社のマンションめいた社員寮は廃虚施設へと進みゆきかかっている。その中で、農協さんは研修センターには職員が詰めていて、敷地内にある神社を守り、事務もこなしているようだ。

 

      ☆     たどりきて心の奧に花の庵     櫂

 

西行忌 は陰暦二月十六日に亡くなった西行の忌。吉野で詠んだ句と思える。人々は何を目指して、屋島への遍路道を、はてはひたすらお四国詣りをやっているのか。私の持っているカメラの袋に鈴がついている。歩くたびにそれが鳴る。まるでお遍路の鈴みたいといつも思っている。崇徳上皇を偲んで西行の歩いた白峰山には、白峯寺、根来寺と遍路寺がある。屋島寺を仰ぎながら、西行さんのことをふっと思った。

 

 

今日も花冷え。しかし 花を探して屋島の麓を歩かな。

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする