ロシア国内で開催中の、ご存知サッカー W杯 2018大会一次リーグ戦にて、我らが日本代表が善戦中だ。同リーグ 3戦の対戦相手は 現状国際サッカー連盟 FIFA番付中 全て格上のチームばかり。初戦コロンビア(第 16位)は (まさかの?)勝利。第二戦セネガル(第 27位)は、難しい展開も、引き分けに持ち込んだ。残るは 連敗で一次リーグでの敗退が決まるも、日本代表が属するグループH 中 最高ランク(第 8位)のポーランドである。
選手及びサポーターの各位も、もう周知の事とは思うが、ポーランド代表は 決勝トーナメント戦に進めなくなった以上、むしろリラックスなどで心理的余裕を得て、ともすれば一次リーグ上位突破がかかり 緊張を強いられる日本代表にとり、反って手ごわい相手となる可能性も低くない。やはり困難と言われた 初戦勝利で国内の声援も一気に沸騰した趣(おもむき)だが、だからこそ、ここで頭を冷やしての 落ち着いた見方も必要だろう。折しも 健闘光る日本代表の動きから、少し思い出された事があるので、某ネット記事も参照して以下に記そうと思う。 それは・・
確か、拙者が中学 3年か高校 1年の頃、国語古文学習の折 教科書にての資料だが、兼好法師の「徒然草(つれづれぐさ)中 第110段「双六の上手といひし人に」中に、以下の下りがある。
<原文> 双六(すごろく)の上手といひし人に その手立てを問ひ侍(はべ)りしかば「勝たんと打つべからず、負けじと打つべきなり。いづれの手が疾(と)く 負けぬべきと案じて、その手を使はず 一目なりともおそく負くべき手につくべし」といふ。道を知れる教へ、身を修め、国を保たん道も またしかなり。
<現代語訳> 双六の名人と言われた人に、その(勝つ)方法を尋ねましたところ「勝とうと(思って)打ってはならない。負けまいと(思って)打つべきである。どの手が早く負けてしまうだろうか とあれこれ考えて、その手を使わないで 一目でも遅く負けるような手を選ぶのがよい」と言う。道を知っている人の教えであって、身を正しくし 国を保つ道も、またその(教え)の通りである。(引用ここまで)
全部がこの文面通りでないのは分かるが、まあ「当たらずといえども遠からじ」の趣(おもむき)位はありか・・というのが拙所感である。この様な事共は、日本代表の選手各位は概ねご存知だろうし、今更多言をするつもりもないが、やはり油断はない方が良いに決まっている。考えたくはないが、一次リーグも 上位で突破と来れば、やはりどこかで 僅かな油断などが生じる可能性もなくはない。応援団サポーターの各位も、相当数がロシア国入りしている様だし。
とに角、一番大事なのは 勝敗は脇に置くとしても、ハイ・レベルで濃い内容の闘いを遂げる事だろう。全力が出し切れているのであれば、万一敗れたとしても 後悔する事態にはならないだろう。誰にでもある 油断や心身の疲れとの闘いにもなるだろうが、そこを踏まえても 是非とも悔いのない様 闘いを進めて頂きたいものだ。繰り返しになるが、健闘を祈りたい。今回画像は、先年訪れた 新潟市内の信濃河畔にある、新潟市民芸術文化会館の佇まいを。