コナサン、ミンバンワ!2010=平成22年11月も、後僅かとなった。季節の変わり目、風邪を始め、A香港型インフルエンザや胃腸に重い症状の出るノロ・ウィルスも流行の気配だ。「アホやから大丈夫」は通用しない。昼夜で大きな温度差への対応と共に、嗽(うがい)や手洗いなどの衛生管理にも留意したい所である。
さて、支持率急落の菅内閣を擁する政権党、民主党の迷走ぶりは相変わらずだ。この件に関し、ある組織コンサルタントの方が、拙地元紙C新聞に同党再建へ向けた見解を表していらしたので、少し引用しようと思う。それによると・・・
「今の民主党と菅内閣は、組織の風通しが悪い。リーダーが『行くぞ』と言っても、現場が感じとってない。何か問題があった時、それが露呈するのだ。」
「組織再建の為に大事なのは、上位目的の共有化だ。政治で言えば、国益の為に何をするかと言う事だろう。ただ、民主党には、一言でこれと言うものがない。会社なら、経営理念、行動規範があり、ぶれないものがある。政権公約マニュフェストは、事業計画に近いもので、民主党に組織をまとめる指針がないのが問題だ。・・・中略・・・上位目的の共有化『目指すへきはここだ』と示して、見解の異なる党内グループよりも、合意を得る努力をしないといけない。まずは、納得と共感が生まれる様な対話力が必要となる。」
確かに、こうした事共が、今の菅大臣には大きく不足している所だろう。それもさる事ながら、仙石長官以下、民主党執行部が、方向性の大きく異なる党内を、強い指導力を以てまとめる努力をしている目立った形跡が見られないのは遺憾。これは、例えば「子ども手当」とか「高速道無料化」などと言った、自由民主党政権時代とさして変わらない様な利益誘導的手法では現状打開はできない、と言った教訓をも学べない程、組織が弱り始めていると言う事だろうか。
安全保障面をも含め、これからの我国の夢とかビジョンがまともに描ききれていないのも気になる。折しも、今月25日は、作家 三島由紀夫さんの命日。大阪万国博の催された1970=昭和45年のこの日、東京・市ヶ谷の陸上自衛隊駐屯地に、同隊最高幹部を訪ね、内一名を人質に立てこもり、自衛官各位に武装蜂起を呼び掛けた後、同志の若手国粋組織 日本学生同盟の創始者 森田必勝さんと共に自刃しての最期は衝撃の記憶として今も脳裏に残っている。勿論、両氏の行動の全てが称賛できるものではないが、本当は、先の大戦の戦勝国の平和と利益の為に我国に強要された戦後レジームを、やがて今日の様な荒廃へと進む事をいち早く察知、我国の自衛隊に、国際貢献を可能とする国際連合平和維持活動PKOの原型となる様な構想をお持ちであった事は驚嘆に値するし、自衛隊の各位の評価もかなりの様だ。同氏の構想は、最早死の床にある印象の日本国憲法がもたらした、堕落した自由や個人志向、歪(いびつ)な権利意識では理解の度を超えているであろう事は分っているし、思想面の好悪はあるかもだが、何よりも、我国独自の文化的あり様の保全と共に、三島さんなりの「夢の形」を表現したものではなかったかと、俺は今、思っている所だ。
今年も、三島さんを偲ぶ「憂国忌」は執り行われたはずであり、心酔する各位は、亡き同氏と森田さんを「烈士」と呼ぶ事もあるやに聞く。俺は、そこまでの賛美は些か拙いのではとも思うが、夢を形にしようと邁進した男性達の心意気は理解されて良いと思うし、民主党も菅政権も、その価値ある所は利用して、組織の再建を図るべきと思うがどうか。