前回拙記事とも関連するが、先の衆院選にての 日本維新の会の伸長は、余程 菅 直人・立憲民主党最高顧問の意に沿わぬ様だ。炎上沙汰になった、日本維新の会創設者・橋下 徹弁護士向けの「ナチス・ヒトラー元総統の弁舌に似ている」意の発言も、背後に同会派の首都圏での勢力伸長を嫌悪しての意図がある様だ。
そもそも どの会派が伸びてくるかは有権者たる国民の審判によるものであり、前述の様な対立会派の創設メンバーの言動スタイルに言いがかりをつける様な発信をしている暇があるのなら、自党の泉執行部としっかり連携して政策で勝負する心がけの一つでもしたらどうなのか。日本維新の会よりの謝罪及び発言撤回要求に応じない姿勢は「やっぱり」の予定調和として受け止めておくが、真摯に向き合う意思がないならもう良いから、政策競争での本気度が見られないなら 改めての主張だが、もう引退を視野に入れるべきではないのか。菅最高顧問自身は 前述投稿は多くの支持を得たとして答礼を表した様だが、それはどの途自党の近しい関係者と「党友」の一部シンパ勢力位だろう。つまり「一部を全部の様に装っているに過ぎない」という事だ。
本題です。過去最大の感染規模となった 中国大陸他由来の新型コロナ・ウィルス感染症禍で各方面大変な状況下、その間隙を突く様に皇室の皇位継承問題の議論が始まった様だ。政府与党側の報告がきっかけとなった所は認めるも、野党側の反応は よく見ると慎重に評価すべき所もありそう。以下 昨日の産経新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。
「立・維・国(各野党)が皇室議論に着手『女系』で距離感」
安定的な皇位継承策などを議論した 政府の有識者会議が取りまとめた報告書を踏まえ、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党が皇室に関する議論を本格化させている。それぞれ見解をまとめる方針だが、伝統的な男系(父系)継承をめぐっては距離感の違いも透ける。
立憲民主は 1/26「安定的な皇位継承の在り方に関する検討委員会」(委員長・野田佳彦元首相) の会合を開催した。この日は、報告書について政府側から説明を受けた。野田氏は、皇位継承策が先送りされたとして「危機感が足りなすぎる」と批判した。同党は 前例のない「女系天皇」の誕生につながる可能性がある女性天皇も含めて検討すべきだとの立場を示している。
一方、日本維新と国民民主は 男系継承の維持に前向きな構えを示している。維新は 1/26、皇室制度調査会(座長・藤田文武幹事長) の初会合を開催。報告書を踏まえた見解を 今国会中にまとめたい考えだ。終了後、藤田氏は記者団に「さまざまな配慮がなされ、非常に優れた報告書だと受け止めている。今国会中に党としての意見をまとめたい」と述べた。一方、女性天皇や「女系天皇」に関しては「議論では排除しないが、マニュフェスト(政権公約) に男系男子で紡がれてきた皇室の伝統を最重視すると書いている。私自身、女系天皇は全く想定していない」と強調した。
国民民主は 1/25、新設した「安定的な皇位継承の在り方を考える会」(代表・大塚耕平代表代行兼政務調査会長) の初会合を開いた。大塚氏は会合後、記者団に「この問題は 政争の具にしてはならない。静かな環境の中で議論を進めるべきだ」と語った。玉木雄一郎代表は 1/18「非常に細い糸のようになっているので 危機感は共有している」としつつ「基本は男系男子だ」と述べた。党幹部も「報告書はよくできている」と高く評価している。
維新幹部は「立憲民主が政局に利用しようとしているのは見え見えだが、皇室の事柄は落ち着いて議論すべきだ」と語った。政府有識者会議の報告書では、皇族数の確保が「喫緊の課題」と指摘し、具体策として ①女性皇族が 婚姻後も皇室に残る ➁ 旧宮家の男系男子が養子縁組などで皇籍復帰する・・の 2案を示した。(引用ここまで)
日本維新の会と国民民主の両党派が 曲がりなりにも我国固有文化たる男系皇位継承に大きく配慮しているのに対し、立憲民主党見解は 日本国憲法の趣旨を一理由に、女性宮家の創設にまだ拘泥している様だ。それが通らないからと言って「危機感なさ過ぎ」とする野田元総理の批判は当たらないと言って良い。特に将来 永きに亘り続く皇統の崩壊に繋がりかねない「女系天皇」出現に道を開こうとする意図は、断じて認められないものだ。
拙邪推も少し入りはするが、一つには かねて「女系天皇論」をいち早く支持した日共との連携に道をつけたいとの不良意図も見え隠れする様に思う。泉現執行部は 現状日共とは距離を置く方向を示し、有力支持母体たる労働団体・同盟も日共連携を望んでいない。しかし 今後の政局によっては、連合の意向に背いての再連携も可能性ゼロではなかろう。そうなった場合の足掛かりとして、女性宮家を推す思考を残したいという事だろう。つまり「政争の具にしてはならない」とする国民民主党見解とも異なる不良志向だが。
日共の「女系天皇出現」の賛意は、将来の皇統廃絶に繋げる 危険な不良意図が背景だと言われる。今回表された立憲民主党見解は、ほぼ日共見解に近い 大いなるリスクを伴うもの。危機感を抱くべきは、むしろこうした思考に対してだろう。これが通って喜ぶのは、菅最高顧問とも近しい 過激な輩を含む左派容共勢力だろう。断じて認めてはならないのは勿論だ。皇位継承問題の議論参加は自由だし 喜ばしい所も多いが、あくまでも「我国の固有文化を尊重した上での安定的皇位継承」を目指しての議論でなければならないと考える者だ。その為には、前述の ➁案を軸に議論や検討を進めるのが最も望ましいのではないか。今回画像は 関西及び当地名古屋から皇室もゆかりの伊勢志摩を目指す、近畿日本鉄道の観光特急列車「しまかぜ」。名古屋西郊にての様子で、以前の撮影にて恐縮。