
タイトル写真は前回、跳ね橋から遠望した「旧門司税関」です。入館無料で気軽に内部を見学できるようになっています。美しい外観ですね😍
「旧門司税関」は明治42年(1909)に門司税関が発足したのを機に、明治45年(1912)に煉瓦造り煉瓦葺2階建て構造で建設されたもの。
初代は完成してすぐに火事で焼失した為、現存する建物は二代目になるようです。昭和2年に三代目の庁舎となる旧合同庁舎が完成するまで使用されました。
当初は、明治22年(1889)に門司港が石炭、米、麦、麦粉、硫黄を扱う国の特別輸出港に指定されたことに伴って長崎税関の出張所として設けられたのが、門司港開港後は輸出入が順調に伸び、明治34年(1901)には長崎港を上回るまでに。大阪に次いで全国第4位の貿易港になったことから、明治42年には長崎港から独立し、日本で7番目の税関として発足するに至ったようです。
長崎とゆかりがあったとは…道理で港の雰囲気が「長崎の大波止」に似ていたのですね😲。
1階は吹き抜け天井で、大空間になっています。建設から既に110年が経過していることもあり、この日は雨漏りで床にいくつものバケツが置かれていました。

1階奥に税関の活動の様子を伝える「税関広報室」があります。

2階に上がることもできます。


2階に上がることもできます。

天井の木組みが美しい…


建設当時の煉瓦壁の内部まで見られるのは貴重ですね。関東だと、東京駅構内(東京ステーションギャラリー)や駅地下通路(三菱一号館美術館辺り)で見られますね。


さきほどまでいた展望室のあるタワーマンションも見えます。




1階の「税関広報室」で紹介されている密輸事例。本当にこんなことをして密輸していたのですね。ドラマのよう…分厚い洋書をくり抜いたケース


靴底に隠すケース。あの手この手で密輸入を試みているようです。


密輸入の摘発で、税関は野生動物の保護にも尽力しています。日本は空前のペットブームでもあり、それにかこつけて世界の希少動物の密輸入も絶えないようですね。


平成19年(2007)には通商産業省から「近代化産業遺産」の指定を受けています。
こうした産業遺構の数々が、近代産業勃興期の「門司港レトロ」独自の重厚で、何処か懐かしく、また誇らしい雰囲気を醸し出しているのですね😊
いつまでも大事に保存したいものです。

「大連友好記念館」
この建物は北九州市と中国大連市の友好都市締結15周年を記念して、大連市にある歴史的建造物を複製建築したもの。これは本当に古い訳ではないようですね😅。

つづく…