はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

変人上等

2015年06月15日 | はなこ的考察―良いこと探し
 私は息子に、ことあるごとに「お母さんは変人だから」と言われ続けて来た。別にそれで私のことが嫌いだとか、人前に出すには恥ずかしいと言うわけではなく(だいたい息子も変人の部類に入ると思うし…夫だって「街中の仙人」と私が呼ぶように、どこか浮世離れしたところがある立派な変人だし…変人の息子はやっぱり変人である)、自分のお母さんはヨソのお母さんとはちょっと違う個性・感覚の持ち主、と言う程度のようだ。

 まず、群れない。人に迎合しない。人と違うことを気にしない。逆に一般的な女性の特徴は、「群れる」「人に合わせる」「一人浮くのを恐れる」である。子供の頃から、こうした女性の性向には違和感があった。自分も女性でありながら、未だに女性のそういうところが苦手である。

 今朝、NHKの朝の情報番組「あさイチ」で、「つながらない生き方」と題して、SNSを通じた人との関わり方で悩んでいる主婦の問題が取り上げられていた。

 子供が幼い頃は、子供が集団から孤立しないよう、ある程度親同士の付き合いが必要だと言う理由から、LINEと言うSNS機能を利用する主婦達。今や学校の連絡網でも利用するらしい。私の子育て期にはなかったものだ。メッセージの既読、未読で気を揉んだり、果てはトラブルに発展すると聞いたら、私の時代にこんなに便利で、同時に面倒くさいものがなくて良かったと思う。そもそも、そんなものがなくても、当時はコミュニケーションに何の問題もなかったのだから。

 最近は特に郷里の友人達(総勢12人のグループで、ひとりひとりが精神的に自立した女性で、思いやりもあり、つかず離れずの程よい関係が小中高以来続いている。彼女達は私の人生の宝である)が、互いの近況が分かり合えるからと、しきりにLINEを勧めるけれど、私は常に友人達と繋がっていたいとは思わない。これまで年に1度会えるか会えないかの程度でも、かれこれ40年近く続いて来た友情である。たとえ、逐一近況を伝え合わなくても、関係がそうそう簡単に切れるとは思えない。それに私の携帯電話は所謂ガラケーで、しかもネットにも繋げていないので(ネットに繋がるのは自宅のPCだけで十分)、機能的にもLINEを使えないのだ。

 また、最近よく言われるところの「格付けし合う」とか「マウンティング」とか、女性同士の小競り合いも嫌で、他人のSNSの書き込みに、やれ自分が上だ、下だと一喜一憂するのは馬鹿馬鹿しいと思う。多少の虚栄心は、本人の心持次第で向上心にも繋がるのかもしれないが、大抵は、相対的に自分を持ち上げる為に、他人を蔑む手段と化している。そこが何とも浅ましいと言うか残念なところ。そもそも私達は、ママ友程度の付き合いの浅い他人の、何を知っていると言うのだろう?少なくとも相手に大きな非がない限り、相手を蔑みの対象としてではなく、ひとりの尊厳ある対象として接することが、良識ある大人としてとるべき態度だろう。

 自分が自分らしくいる為には、他人から自分がどう思わているのか~他人からの評価や評判をあまり気にし過ぎないこと。自分なりに誠意を尽くして、それでも相手に理解して貰えないのなら、その人とは元々縁がなかったのだと思えばいい。自分のあるがままを受け入れてくれる人は、たとえ今、そこに居なくても、きっとどこかにいるはずだ。少なくとも今、結婚しているのなら、夫がそういう存在のはずだ。自分を殺してまで、他人に合わせる必要はないと思う。

 私は他人の目に振り回される人生なんて、真っ平ごめんだ。そんな人生を歩むくらいなら、「変人」であることを選ぶ。 
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