
1泊2日の旅と言うと、現地へ移動して観光、観光して地元へ帰還と、慌ただしい旅になるのは仕方ない。我が家(私?)の場合、限られた時間で何を食べ、何を楽しむか、ということだが、そこで役立つのが1dayパスである。今回は1日目は神戸観光、2日目は大阪観光に充て、それぞれ「スルッとKANSAI神戸観光1dayクーポン」(大阪梅田駅から神戸、拡大版2300円)、「スルッとKANSAI大阪周遊パス」(2000円)を使った。どちらもJR以外の私鉄・地下鉄・バスなどに乗車でき、観光に便利なクーポンが付いている。特に大阪周遊パスは、添付のクーポン(割引ではなく無料!)で通天閣や市立博物館・美術館、大阪城天守閣、サンタマリア号デイクルーズ50分コース(←通常1500円のもの)など人気の観光スポット20カ所以上が楽しめるのでかなりお得!
【1日目】
東京より大阪伊丹空港到着。とりあえずモノレール→阪急電車と乗り継いで阪急梅田駅へ。日本一大きな梅田の地下街をスタスタ歩くこと15分、この日宿泊予定の大阪東急インに着いた。ここでスーツケースを預かって貰う。それから踵(きびす)を返して再び阪急梅田駅へ。
実は1dayパスのことを旅行雑誌で調べてはいたものの入手方法がいまひとつわからずじまい。それで空港からモノレールで蛍池に着いた時に阪急電車の駅員さんに尋ねたら、神戸観光1dayクーポンは梅田駅でしか購入できないとの答え。しかし対応が親切で、一筆書いてくれ(何か証明書のようなもの)、梅田駅まで無料で行くことができた。梅田の駅に到着すると、駅構内にサービスセンター(両端2カ所)があり、そこで蛍池で貰った証明書を提示した上で、クーポンを購入したい旨を話すと、テキパキと対応してくれた。今回はどの駅でも駅員の対応が親切で驚いた。
大きな荷物をホテル・フロントに預け、すっかり身軽になった私達はいざ神戸へ。今回は六甲山にどうしても行きたくて(数週間前の新聞に関西随一のハイキングの地と紹介があった。大学時代の芦屋出身の友人も「神戸に来たら、六甲山よ」と薦めていた)、午後から天候が不順になるとの予報もあったので、一路六甲山の麓、阪急六甲駅へと急いだ。
六甲山頂に近い神戸市立六甲山牧場 (私設ではなく市立の牧場なんて珍しい!)に行くことにした。もちろん1dayパスを使って。しかし時間が限られているというのに、ここで私達はいきなり乗るバスを間違えてしまった。16番系統の市営バスでは「六甲ケーブル下」までしか行かない。これだと時間短縮にはなるかもしれないが、六甲ケーブルへの乗車で付帯の1000円クーポン券を使い果たしてしまう。しかもケーブル下車後、再びバスに乗らなければならないのである。とは言え、こうした間違いの方が却って後々印象に残るので、旅の醍醐味のひとつと言えるのかもしれない(笑)。
私達はまたバスに乗って六甲駅へと引き返した。そして最初に乗り込んだバス停の線路を挟んで反対側にあるバス乗り場で阪急バスに乗った。これだと1dayパスを使って、片道780円の道のりを、乗り換えなしで六甲山牧場まで行ける。バスの運転手の話によると、通常は40分のところが前日は行楽に向かう渋滞で1時間半もかかったらしい。山肌を縫うように蛇行する道路は日光のいろは坂にも似て、ヘアピンカーブも少なくない。車窓からは深緑の風景が連綿と続いて見えた。標高が高くなるにつれて桜の花もチラホラ見えた。しかしあいにくの曇り空で、神戸の街は霞んで見えなかった。
そうこうしているうちに、渋滞もなくスムーズにバスは六甲山牧場へと到着。入場料は付帯のクーポンで支払った。もう既に1時を回っていたので、牧場の入口近くにあるレストハウスで早速腹ごしらえ。夫はステーキ丼、息子は和風ハンバーグ、私はチーズハンバーグを食べた。チーズは牧場特製、野菜も地元産らしい。なかなかおいしかった。だいたい関西旅行で不味いものに当たった試しがない。これは素敵なことだと思う。
■神戸市立六甲山牧場 レストランまきば(レストハウス2階)メニュー
※バスは1時間に1~3本しかないので、入場前に時刻表は要チェック!



左から、パンフレット、牧場入口、牧場内。異国情緒はスイスをモデルにしただけのことはある。


羊達は柵などお構いなしに牧場内を散歩。そのせいか、そこかしこに糞が(笑)。足下注意!
見晴らし良く、日本らしからぬ佇まいの風景。涼風が心地よい。
