結構深刻な内容の映画が続いたので、
すっかり肩が重くなってしまった。
これはバランスを取らなきゃと思って見たのが、
上映終了も近い『酒井家のしあわせ』。
ピン芸人の友近(これは苗字なの?)が映画初出演で、
ユースケ・サンタマリアと夫婦を演じている。
舞台は山間の街、三重県の伊賀。
大阪女(友近)と東男(ユースケ)がなぜか暮らす静かな街。
二人には中学生の息子とまだ年端の行かない娘がいる。
上の息子は前夫と死別した妻の連れ子で、
下の娘は現在の夫との間に生まれた子供。
しかし、夫は二人の子供を分け隔てなく愛しているようだ。
のどかな街で、ゆる~いテンポで物語は進む。
一見どこにでもあるような、ごくごく平凡な家庭。
でも、どの家庭にもそれなりの問題は起こる。
中学生の息子は反抗期真っ只中の生意気盛り。
まず朝寝坊だし、親の言うことは聞かないし、
何だかいつも不機嫌だし…
でもまあこんなもんでしょう。この時期の男の子は。
物語は、この息子の視点で展開する。
この時期の子供の目はやたらと親に対しては厳しいのよね。
そして親より友達の方が大事だったりする。
彼の目に、家庭の光景はどう映っているのか?
夫婦仲は上手く行っているのか?
親戚付き合いもそんなにキレイゴトでは済まない。
何だかどこかで見たような(笑)光景が続く。
友近は出産どころか、結婚もまだのはずなのに、
二児の母親役がハマッている。
日頃の芸達者ぶりを発揮して、
ちょっと疲れた中年の主婦を好演。
ユースケ・サンタマリアも、いつもながらの地なのか演技なのか
区別のつかない肩の力の抜けた演技でフツーの人を演じている。
この美男でもない美女でもない二人が夫婦を演じて、
実在感があって、現実感があって、
しみじみ夫婦の絆を感じさせる。
しかし、このテのホームドラマ映画を見ると、
映画とテレビの2時間ドラマの境目って何なのだろうと思う。
この作品を敢えて映画にした意図は何なのか?
テレビの枠では表現できなかったのか?
記録媒体としてのフィルムとビデオは、
やっぱり作り手にとっては大きな違いなのか?
それとも、作り手が組織(テレビ局や映画会社)に属せずに
作品を作る手段としての、こうした作品なのか?
(この作品は若い映像作家を発掘・顕彰するNHK・サンダンス
国際映像作家賞日本部門賞を2005年に受賞しているようだ。)
高視聴率獲得が至上命題であるテレビに、
この物語ではインパクトが弱いかもしれないなあ
(でもテレビドラマには、本作よりずっとつまらない、
どうしようもない駄作がゴロゴロ存在しているのも事実)。
かと言って、1800円を出して映画館で見るのも迷うところ。
私はレディースデイに1000円で見たけれど、
それでも見応えという点では、ちょっと物足りない感じ。
肩はほんの少し軽くなった、かな。
すっかり肩が重くなってしまった。
これはバランスを取らなきゃと思って見たのが、
上映終了も近い『酒井家のしあわせ』。
ピン芸人の友近(これは苗字なの?)が映画初出演で、
ユースケ・サンタマリアと夫婦を演じている。
舞台は山間の街、三重県の伊賀。
大阪女(友近)と東男(ユースケ)がなぜか暮らす静かな街。
二人には中学生の息子とまだ年端の行かない娘がいる。
上の息子は前夫と死別した妻の連れ子で、
下の娘は現在の夫との間に生まれた子供。
しかし、夫は二人の子供を分け隔てなく愛しているようだ。
のどかな街で、ゆる~いテンポで物語は進む。
一見どこにでもあるような、ごくごく平凡な家庭。
でも、どの家庭にもそれなりの問題は起こる。
中学生の息子は反抗期真っ只中の生意気盛り。
まず朝寝坊だし、親の言うことは聞かないし、
何だかいつも不機嫌だし…
でもまあこんなもんでしょう。この時期の男の子は。
物語は、この息子の視点で展開する。
この時期の子供の目はやたらと親に対しては厳しいのよね。
そして親より友達の方が大事だったりする。
彼の目に、家庭の光景はどう映っているのか?
夫婦仲は上手く行っているのか?
親戚付き合いもそんなにキレイゴトでは済まない。
何だかどこかで見たような(笑)光景が続く。
友近は出産どころか、結婚もまだのはずなのに、
二児の母親役がハマッている。
日頃の芸達者ぶりを発揮して、
ちょっと疲れた中年の主婦を好演。
ユースケ・サンタマリアも、いつもながらの地なのか演技なのか
区別のつかない肩の力の抜けた演技でフツーの人を演じている。
この美男でもない美女でもない二人が夫婦を演じて、
実在感があって、現実感があって、
しみじみ夫婦の絆を感じさせる。
しかし、このテのホームドラマ映画を見ると、
映画とテレビの2時間ドラマの境目って何なのだろうと思う。
この作品を敢えて映画にした意図は何なのか?
テレビの枠では表現できなかったのか?
記録媒体としてのフィルムとビデオは、
やっぱり作り手にとっては大きな違いなのか?
それとも、作り手が組織(テレビ局や映画会社)に属せずに
作品を作る手段としての、こうした作品なのか?
(この作品は若い映像作家を発掘・顕彰するNHK・サンダンス
国際映像作家賞日本部門賞を2005年に受賞しているようだ。)
高視聴率獲得が至上命題であるテレビに、
この物語ではインパクトが弱いかもしれないなあ
(でもテレビドラマには、本作よりずっとつまらない、
どうしようもない駄作がゴロゴロ存在しているのも事実)。
かと言って、1800円を出して映画館で見るのも迷うところ。
私はレディースデイに1000円で見たけれど、
それでも見応えという点では、ちょっと物足りない感じ。
肩はほんの少し軽くなった、かな。