Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

早期胃癌でも少し心配

2006-03-08 | 医療・病気・いのち
 早期胃癌の人でも微妙に進行度が違う(Stage IA, Stage IB)が、全体としては9割くらいの方が治療により根治する。つまり5年生存率(5年間生き残った方の割合)が90%くらいということになる。逆に言うと1割くらいの方が再発する。

 早期癌の方も術後5年間は、定期的に検査をする。エコー、CT、内視鏡、血液検査、便検査、尿検査などを組み合わせて、いろいろな角度から、術後の変化を見ていく。

 「早期のものでしたから、あまり心配はいりませんよ。」と言いながら、5年間は3~6ヶ月毎に顔を出して頂くわけだから、ちょっとは心配であることを如実に語ってしまっている。

 5年経過時に、総合検査をして再発を認めなければ、やっと心からおめでとうございますと言える。人間の体のことだから絶対と言うことは言えないのだが、まず完治したと考えられる。

 しかし、10年経って再発した報告もあるし、何よりも胃癌になった方が、他の癌にならないという保証はない。逆に胃癌になった方はそうでない方より他の癌になる可能性が若干高いのである。そこで「1年に1回は癌検診を受けてください。」とお願いして、胃癌術後の定期検診を終了する。