これまでの人生を振り返ってみて、大きな転機となる事項を決定するときには、意外と悩まずに決断してきたような気がする。何となく一つの方向を選んでいる。これを直感と言うこともできるだろう。
人が一生懸命悩み考えていると思っているときは、大脳皮質をフル回転させているのだろう。大脳皮質は新皮質とも言われ、長い生命の歴史の中では、新しい脳である。普段私たちは意識していないが、その新皮質を下支えしている、機能的には包み込んでいるのが旧皮質や中脳、それに小脳である。
直感という言葉は内臓感覚と言われることがあるので、あまり意識に上らない、つまり大脳皮質以外からわき出てくる感覚や情報が皮質に指令を出すのかもしれない。
普段の診療の中でも、この内臓感覚という言葉は大きな意味を持つと感じる。患者さんは、説明などを受けて、論理的に理解する部分とは別に、ご自身の体、特に内臓から発せられる信号を、意識するしないにかかわらず持っている。
漢方薬を処方するときなどは、短期間服用していただき様子を見る。そして症状の変化を見るのであるが、患者さん自身が「飲みたくない。」とか「効かない。」とか言われるときは、その薬はやめた方が良いことが多い。
抗癌剤を使用して、検査上は改善しているようなときでも、「広がっているような気がする」と言われるときにはそれが残念ながら当たっていることが多い。
精神疾患や認知症の方に手術が必要となった場合には、身内の方にも説明して手術を受けるか受けないか決めていただく。患者さん自身に理解力が無いと判断して、結論を身内の方が出すこともある。しかし余程でないかぎり、患者さんご自身が、「いやだ。」と言われたら、手術はしない方がよい。印象としては、ご自身がいやがる場合、術後の合併症も多い。
カンがいいとか悪いとか言われるが、内臓感覚という意味ではすべての人が持っているはずだ。時には、体の奥から送られてくる合図に、耳を傾ける時間を持つことも必要だろう。その方が、大きな間違いが無いような気がする。
人が一生懸命悩み考えていると思っているときは、大脳皮質をフル回転させているのだろう。大脳皮質は新皮質とも言われ、長い生命の歴史の中では、新しい脳である。普段私たちは意識していないが、その新皮質を下支えしている、機能的には包み込んでいるのが旧皮質や中脳、それに小脳である。
直感という言葉は内臓感覚と言われることがあるので、あまり意識に上らない、つまり大脳皮質以外からわき出てくる感覚や情報が皮質に指令を出すのかもしれない。
普段の診療の中でも、この内臓感覚という言葉は大きな意味を持つと感じる。患者さんは、説明などを受けて、論理的に理解する部分とは別に、ご自身の体、特に内臓から発せられる信号を、意識するしないにかかわらず持っている。
漢方薬を処方するときなどは、短期間服用していただき様子を見る。そして症状の変化を見るのであるが、患者さん自身が「飲みたくない。」とか「効かない。」とか言われるときは、その薬はやめた方が良いことが多い。
抗癌剤を使用して、検査上は改善しているようなときでも、「広がっているような気がする」と言われるときにはそれが残念ながら当たっていることが多い。
精神疾患や認知症の方に手術が必要となった場合には、身内の方にも説明して手術を受けるか受けないか決めていただく。患者さん自身に理解力が無いと判断して、結論を身内の方が出すこともある。しかし余程でないかぎり、患者さんご自身が、「いやだ。」と言われたら、手術はしない方がよい。印象としては、ご自身がいやがる場合、術後の合併症も多い。
カンがいいとか悪いとか言われるが、内臓感覚という意味ではすべての人が持っているはずだ。時には、体の奥から送られてくる合図に、耳を傾ける時間を持つことも必要だろう。その方が、大きな間違いが無いような気がする。