Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

中国での臓器移植

2006-03-25 | 想い・雑感
 日本人が臓器移植を受ける場合、アメリカやオーストラリアなどで移植を受ける方のニュースが流れることが多い。しかし、お隣の中国で臓器移植を受ける邦人が少なからずおられることを最近知った。

 中国のメディアによると、2004年には約2700例の肝移植、約6000例の腎移植が実施されているとのこと。さすが中国共産党一党独裁国です。一旦始めると、規模が違いますね。ただ気になるのは、臓器提供者の大多数が死刑囚であること。中国でどのような犯罪を犯すと死刑になるのか分からないが、死刑囚の数自体が、先進国と比べて桁違いということを示している。肝臓や腎臓以外の臓器移植も行われているでしょうから、下手すると年間1万人規模の死刑囚がいるということになる。その中にはいわゆる政治犯(逆レッドパージ?)もいるに違いない。

 「死刑囚本人の自発的署名、または家族の同意を得た上で利用できる」との見解を中国は表明しているようだが、どこまで信用できるのか。死刑囚が本当に自由な意思で提供に同意しているかどうか、きちっと分かる手段を示してもらえないかぎり、疑問が残る。

 死刑執行日にあわせて準備ができるわけだから、生きのいい臓器を使用できるという医学的意味ではメリットかもしれないが、背筋が寒くなる。移植手術の直前に、確実に1人の人が法の名の下に殺されているわけですから。