Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

鳥インフルエンザと捨て猫

2006-03-12 | 想い・雑感
 今問題になっている鳥インフルエンザ。基本的には鳥の間だけで感染が拡がるものだが、問題はインフルエンザウィルスの変わり身の早さにある。

 一般的に、インフルエンザウィルスは、比較的短期間に、その遺伝形質を微妙に変えた株が出現する。だから、鳥インフルエンザもいつ人間にも感染するような形質を持つか分からないところが問題。

 人間にも感染する鳥インフルエンザウィルスが出現すれば、人間にとっては新型ウィルス。誰もその抗体を持っていないため、一気に感染が拡大する可能性が高い。

 先日ドイツで、鳥インフルエンザに感染し死亡した猫が報告された。猫に感染できるウィルス株が出現した可能性もあるが、ニュースだけでははっきりしない。そのニュースの影響か、フランスで捨て猫が急増しているという。猫を捨てたからといって、事態が好転するわけでもないと思うが、わりと簡単にペットを捨てる人と言うのは、どの国にもいるものだ。

 確かに、感染力と致死率の高い感染性疾患を封じ込めるためには、感染源を隔離する必要があるが、現状で猫を遠ざけたからといって何の効果もないと思う。さらには、もし猫が問題となるような事態になったとしても、猫を捨てるという行為は逆に感染を拡大させる結果となる、誠に愚かな行為と思う。

 相手がウィルスという目に見えないものだけに、きっかけがあれば簡単に人間社会はパニックとなる可能性がある。そうならないためにも、政府やメディアは、正確でわかりやすい情報を提供してもらいたい。