Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

プリオン病

2006-03-26 | 想い・雑感
 BSE問題が取り上げられるにつれ、プリオンという言葉も良く聞くようになった。プリオンというタンパクの3次元構造が変化(αーβ変換)が起こり異常プリオンとなると、近くの正常なプリオンタンパクも異常構造をもつという。この新発想を提示した研究者はノーベル賞を受賞した。
 でも本当なんだろうか。頭が古いせいかどうもぴんとこない。

 異常プリオンはなかなか破壊できないというのが本当なら、もっと病気が拡がるはずでは?

 経口摂取で感染するなら、脳や脊髄以外からも感染するのでは?

 異常プリオンの濃度と感染力が相関しないらしいが、それでプリオンが原因と言えるの?

 タンパクの立体構造が、異常プリオンが近づいただけでそんなに変化するの?

 アミノ酸配列も変わらずに、他の物質に近づいたからといって、それほど大きな構造変化をするタンパクが他にもあるの?

 などなど、疑問ばかり。
 実際のところ、異常プリオンが原因なのか結果なのか、完全には証明されていないらしい。

 BSEに対するアメリカでの検査態勢不備も気になるが、大元のBSE自体の原因が完全解明されていないことも不気味だ。

救急車

2006-03-26 | 想い・雑感
 救急車の出動件数が全国的に増え続けているようで、私の住む町でも同様である。救急隊の出動許容量を凌駕する勢いだ。

 救急車で搬送されてくる人の中には、誰がみても軽症で、救急車を呼ぶ必然性が皆無の方も少なからずいる。タクシー代わりに呼んだとしか思えない人もいる。救急隊の方は、人を助けるという使命感の強い人が多いが、あまり必要以上に呼ばれると疲労感は蓄積するだろう。

 そこで今後、救急車を呼んだ人の緊急度を判断して優先順位をつける(トリアージ)方向で検討に入るという。

 Triage(トリアージ)を英和辞典で見ると、(1)商品の選別格付け、(2)治療優先順位に基づく負傷者の分類、(3)緊急性有効性による限られた資源の選別的分配などとある。

 このうち(2)が医療分野の話で、戦場での負傷者の緊急度を区別するためにトリアージと言う言葉がはじめて用いられたそうだ。日本では、阪神淡路大震災以降、この言葉をよく耳にするようになった。

 限られた資源、人員、環境の中で、できる限り多くの人々を救命することをめざした理念で、一般的には、
 1:一刻を争い、直ちに救命処置がとられなければ死にいたる、
 2:治療が必要だが時間的余裕がある、
 3:軽症群でほとんど専門の治療を要しないもの、それと
 4:死亡あるいは死が必然であるもの、
に分けて考える。

 ただ言葉で書くと簡単そうだが、病気というのは時間の経過と共に大きく状態が変化することがあり、その判断は難しい。

 トリアージの際に、軽症を重症と判断しても大きな問題にはならないが、逆の場合が問題になる。どのように優先順位を決めるか、明確に規定していないと、救急隊の方が非常に困るだろう。優先順位を上げていたら助かっていたかもしれないケースが出た場合、責任の所在はどこに行くのかも決めておく必要がある。