Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

別れの季節

2006-03-23 | 想い・雑感
 3月。
 日本では別れの季節ですね。
 そして、送別会の季節。
 飲み過ぎてませんか?

 かつて何度となく「もう酒なんか飲むか!」と思いつつ、気が付けば二日酔い。

 そこまで飲まなくなったのはようやく最近のこと。でもやっぱり、一旦飲みに出ると翌日まで何となく残る位は飲んでいる。

 シラフの時にいくら二日酔いにならないための飲み方を学んでも、飲めばそれもどこかへ飛んでいく。

 手術を受けた方や、呼吸機能の悪い方に、煙草を止めるようには勧めるけれど、我が身を振り返るとお酒を止めろとは言い難い。

 「胃を切った後は、少しはやく酔いやすくなりますから、ほどほどに…。」などと今ひとつ迫力が無い。まあ、お酒を止めるために手術をするわけではありませんので、よろしいのではないでしょうか?

ミクロの決死隊

2006-03-23 | 想い・雑感
 昔「ミクロの決死隊」という映画があった。確か小さくなった人が、血管の中に送り込まれて、血腫を除くというような内容だったと思うが、ほとんど記憶に残っていない。しかし、ミクロという言葉に神秘性を感じる時代だったように思う。様々な機械などもミリメートル単位の誤差からミクロ単位の誤差を求めるられるようになり、集積回路なども発達してきた。

 「大きいことはいいことだ♪~♪」という風にどんどん巨大化していく流れと、ミクロの世界への流れとがともに進み、世の中は進化してきた。

 そして時代はナノテクノロジーへ。1mの10億分の1という1ナノメートル。ほとんど分子や原子の大きさに近づいたその領域での様々な技術がナノテクノロジーと呼ばれると言われても、想像を絶する世界。でもこの技術が21世紀を支えていくのでしょう。

 1ナノメートルのスケールで機械のように動く分子は「分子機械」と呼ばれ、医療やナノテクノロジーの分野での利用が期待されているそうで、決死隊などを編成しなくても、人体内からの治療などが出来るようになるのだろう。

 東大の研究者が、アゾベンゼン、フェロセン、亜鉛ポルフィリンという3つの物質の分子を結合させ、長さ約3ナノメートル、幅約1ナノメートルのペンチのようなものを作ったそうだ。光に応答してペンチが動き、挟まれた分子がねじられたことを確認したとのことだが、驚異の世界。

 子供達の理数離れが進んでいると報道されるが、それが事実ならば日本は科学分野での後進国になっていくかもしれない。自然の探求というわくわくする世界を子供達に伝えるには、大人がその楽しさを繰り返し語りかけることも必要だし、先端技術に触れる機会を作ることも大切だろう。


筋弛緩薬

2006-03-23 | 想い・雑感
 動物は、筋肉を収縮させたり弛緩させたりして、体を動かすことができる。顔の表情も、筋肉を動かすことにより作り出される。この筋肉(骨格筋)は勝手に縮むわけではなく、神経を伝ってやってくる司令の下に動いている。

 その伝令が伝わる場所を、神経・筋接合部と呼ぶ。麻酔補助として用いられる筋弛緩薬は、この接合部に働いて筋肉が収縮しないようにする薬だ。有る程度の量を使えば、手足が動かなくなるだけでなく、横隔膜なども動かなくなる。つまり呼吸ができなくなる。毒矢に塗られていた毒物の中には、この筋弛緩作用を持つものも有ったらしい。

 手術の際は、意識を取った後に、この筋弛緩薬を使用する。呼吸をしていたり、急にからだが動いたりすると危険だからだ。その間は、人工呼吸をすることになる。

 仙台の筋弛緩剤点滴事件は、この薬を実際に被告が点滴したかどうかが最大の問題。もし意識のある人に実際筋弛緩剤を使用したとしたら、意識があるのに呼吸ができなくなり、助けを呼ぼうにも体は動かず、窒息していくという状況になる。何とも残忍な方法だ。